(株)カプロラクタム-blog

果たしてココは何処なのだろうか・・・
否!ココは(株)カプロラクタム代表取締役兼社員αのweblogである!

表層雪崩事故

2017年03月27日 | 時事
スキー場で雪崩、高校生ら8人心肺停止 栃木・那須
登山講習会中に参加していた生徒達が巻き込まれてしまった模様です。

大会で優勝するようなレベルの山岳部を集めての合宿訓練ということですから、高校生とはいえ素人ではなく、ある程度の知識をもった経験者集団だったと見てよいでしょう。当然指導者となる引率教員もベテランのはずですし、雪崩の危険があると判断すればそもそも訓練自体をやめるという選択もして然るべきだったのではないか・・・と登山に関しては完全な素人である自分もそう思いますけど、教育者としては気持ちは分からなくもないという複雑な心境ですね。

自分が中学の頃、野外学習で登山をするというイベントがありましたが、あいにく雨で結局最終日にちょっと登って帰るだけになってしまいました。まあ個人的には登れるか不安だったのでホッとしたわけですけど(笑)先生が後で「下見に2回も登ったのに・・・」と愚痴っていたのを聞いて、大変なんだなぁと思ったことがあります。また特別支援学校の修学旅行引率では、事前の下見で全ての施設のトイレの構造や非常口の有無など綿密に調査しましたし、当日体調不良になった生徒がいましたが、自分が車椅子を押してディズニーランドを回りました。宿で休ませる選択肢もありましたけど、「この子達のほとんどはおそらく生涯で1度きりの旅行になるだろう」という思いからどうしても連れて行きたかったのです。ただ、結果的に無事で済みましたけど、万が一体調が悪化していたら当然自分の判断ミスということになっていたでしょう。

今回の講習に来ていた高校生は、おそらく今後登山関係の仕事に就くこともありえる高いレベルだったことでしょう。そうなると、やはり雪山での訓練は「将来の万が一」に備えて学ばせてあげたい所です。雪崩が起きてしまったのは残念ですが、これまでにも同じような判断で訓練を決行していたことがあったのではないでしょうか。「中止する」という判断は、現場では中々選択し難いものがあります。もちろん命には代えられないことは十分に承知しています。雪崩だけでなく台風や落雷、津波など、天災は時に人間の想像の範囲を超えてくるものです。しかし、例えば落雷でプールの事故が起きたとして、「今後雷注意報が出たら中止」という判断を忠実に守るとすると、経験上夏休みに2~3回しか開催できないレベルになってしまいます。リスクを避け続けて「学習しない」ことによるリスクも考えないといけません。しかしこういう場合の学校や教育委員会はサンドバックにしかなりませんからねえ・・・

考えられる対策としてはもう事前に「こういう場合には責任をもてません」という免責事項を用意し、署名してもらうくらいしかありませんな・・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿