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縄文杉

2015年05月07日 | Weblog
翌朝4時に起き、いよいよ縄文杉への挑戦が始まりました。

民宿は事前に予約していたので、2日とも宮之浦の方に泊まりました。しかし、縄文杉の登山は安房からの方が近く、そちらで泊まっていたらもう30分寝坊できた模様です。まあ過ぎたことは仕方ありませんね。ちゃんと路線バスがあるのでノープロブレムでしょう。民宿で早朝の縄文杉登山を考えていることを伝えたら、朝食を弁当に切り替えてくれました。さらに昼食用の弁当も注文でき、朝4時に2食分が玄関に用意されていました。さらに朝風呂にも入れ、至れり尽くせりですね。着いたら混む前にすぐ出発したいし、荷物は極力減らしたいので、朝食も宿で食べてゴミを捨ててから行くことにしました。
4時50分ごろバスに乗車、屋久島自然館前には5時半頃到着しました。ここから登山口へのバスには一日乗車券が使えないので、さらに往復1740円かかります。宮之浦港から白谷雲水峡までは550円、自然館まで960円なので、実は往復で考えると3000円乗り放題はほぼトントンなのですよね。まあ100円割引券や、あと1回使えば十分元が取れますし、小銭を出さなくても良い利点があるので良しとしましょう。自然館前では既に50人近くバス待ちをしており、補助席まで全部使って乗り込む感じでした。おそらくタクシーや貸し切りバスなどで来た先発隊も既に100名ぐらいいるでしょう。スタートダッシュで差をつけたいところです。6時20分、荒川登山口に到着と同時に出発。普通はここで体操したり朝食を取ったりトイレに行ったりするのですが、全てかっ飛ばしてトロッコ道を歩き始めました。

縄文杉への道は、高低差700m、往復22km10時間のロングトレイルです。そりゃ8時に動き出していては遭難しかねませんでしたね。出発から8kmはひたすらこの線路の上を歩いていきます。最初の2kmは枕木しかないので、歩幅が限定され速く進めません。しかも線路の脇は崖ですから、抜かすのも一苦労です。まあ、2~3人のチームの方はガイドさんが同行している場合が多く、説明のために立ち止まるので道を譲ってくれる方が多かったです。抜かしながらガイドの声にも耳を傾けていたので、色々と詳しくなりました。そもそもなぜ線路が通っているかというと、当然奥地から屋久杉を切り出して運ぶためですね。杉は成長が早い反面、普通寿命は500年ぐらいなのですが、この屋久島の土地では気候柄のんびりと成長するため、何千年と生きるのだとか。年輪が密に詰まった非常に上質な木材となるようです。古くは豊臣秀吉が大仏建築の木材にしたそうですし、島津藩の時代も献上木として重用されました。トロッコ道沿いにはかつて小学校もあったようで、大正時代には一大産業になったようです。面白いのが、そうして切られた切り株や廃材からまた新たな杉が芽吹いて森が再生していることです。樹脂を多く含んでいて腐りにくいのと、木同士がくっつきやすいのもまた屋久杉独自の特徴ですね。

大株歩道と言う所で8kmに及ぶトロッコ道が終わりました。ここまで2時間で来ることができましたが、ここからは本格登山の様相を呈してきます。歩道や階段が整備されているところもありますが、根っこをかいくぐって進むところもあります。有名なウイルソン株までは15分ほどで到着しました。ウイルソンが洞窟かと思って入ってみたら巨大な切り株だったという所です。あるポイントから上を見ると、景色がハート型に見えることでも有名ですね。中には予想以上に広く、小さな社と小川が流れていました。ちなみに屋久島は所々に清水が流れていて、飲料水を補給できるようになっています。なので多少暑くても水分は1Lも持っていけば十分でしょう。
そこからはひたすら階段を登ったり下りたりする道が続きます。この辺りでは既に先発隊はほぼ全員抜かしてきたようで、逆に宮之浦岳の方から下りてきた重装備の方とよくすれ違うようになりました。縄文杉から宮之浦岳もつながっていて、途中の山小屋に泊まり、1泊2日で抜けるのが基本コースだとか。自分は日帰り登山しか挑戦したことがないですけど、登山デビューするのならちゃんと寝袋ぐらい用意してこないといけませんね。日頃ジョギングで鍛えていますから20km程度の長距離には慣れていても、重いものを持って進むのはどうも苦手なのですが。流石に普通のリュックにTシャツで挑めるのはせいぜい縄文杉まででしょう。
9時50分ごろ、縄文杉のあるデッキに到着しました。山道は1時間半で、トータルでは3時間半でした。

屋久杉はでかすぎて、横位置ではとてもカメラに収まりません。その迫力とスケールは、やはり行ってみないと分からないものです。推定樹齢は7200年。文献の残る時代を軽々と遡り、遥か縄文時代からそこにあるという意味の名づけなのですね。少し先に休憩小屋があったので、そこで早めの昼食を取りました。つーか、最初は行動食のみのつもりでカロリーメイトを食べていましたけど、後できた方がお弁当を食べ始め、自分も食べたくなってしまったのです(笑)まあ帰りには行きに抜かしてきた方が途中で昼食を取るでしょうから、こんなに空いた所で食べられるチャンスはないかもしれませんからね。しかし、どうやらこの判断は失敗で、この時点で持ってきた食料を全て食べきってしまいましたから、午後は非常にお腹が空きました。何故ウィダーインゼリーを持ってこなかったのか・・・

帰りも順調に進み、大株歩道に1時間で戻ることができ、トロッコ道も若干の下りなので楽々歩けます。逆にこうなるとまた、早く戻りすぎる問題が浮上してしまいます。帰りのバスの最初は3時ですが、まだ正午前ですし、2時間ぐらい余ってしまいます。こんなことならもう少し宮之浦岳に向けて寄り道してみるのだったなあ・・・
ここで、昨日通った白谷雲水峡の辻峠へ行く道に挑戦することにし、分かれ道となる楠川という所にリュックを置いてまた山道を登り始めました。昨日の案内板によると下り1時間らしいですが、そこまで大変な道でもなく、僅か30分で辻峠に合流できました。まあこの道はおそらく体力が尽きかけた頃に挑戦することが多くなりますから、少し余裕を持ってコースタイムを組んでいるのでしょう。縄文杉トレッキングは森の中をひたすら進む、正に「もののけの森」と言う感じでしたが、景色の良さで言えばこの白谷雲水峡の太鼓岩が一番でした。出会った人と色々話しながら、1時半に再び来た道を戻り、30分でトロッコ道に合流。そこから1時間で無事スタート地点に戻り、3時のバスに間に合いました。太鼓岩に向かう道は一方通行なので、終わってみればぴったり全ての道を往復した感じですね。トータルで8時間半、寄り道と昼食タイムを除けば6時間ぐらいで行って来られる感じのようです。コースタイムの6割ですな。随分体力がついたものだ・・・

次回、実際行ってみた感触から白谷雲水峡・縄文杉・宮之浦岳のコースを考察してみます。

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