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英語版百人一首

2019年06月13日 | 時事
世界初 英語版「百人一首かるた」発売へ
日本文化を知ってもらうには良いと思いますけど、どう訳しているのでしょうね?

ちはやふるにハマって百人一首も覚え直したわけですが、あの歌は直訳してただ情景を英訳するだけでは、裏の意味までは取れませんよね。例えば有名な「千早振る神代も聞かず竜田川唐紅に水くくるとは」を、「The river is filled with maple(川が紅葉で埋まっています)」と訳しただけでは、在原業平がこの歌に忍ばせた恋の情熱が全然伝わってきません(笑)一首でも紹介があるとありがたいのですが・・・

と思って調べてみたら、一応ニュース動画の中にあったので引用します。
「花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに」
I have loved in vain and now my beauty fades like these cherry blossoms paling in [the long rains of spring that I gaze upon alone.]
←[ ]内が下の句
※「私が一人悩む春の長雨の間に」今美しい桜が色あせるように私の愛と美貌は衰えてしまった。

意訳するとこんな感じでしょうか。思ったよりもかなり元の歌の情景を取り込んでいますね。「ながめせしまに」は、物思いにふける間と長雨をかけた掛詞なわけですがきちんと織り込まれています。歌の意味を知っていないと、日本人でもどこからlong rainが出てくるか分からないですからね。しかし長い(笑)やはり百人一首って、意味だけでなく短い定型に収まっていること自体がすばらしいのだよなあ。