名刺には、『セレモニー・ビレッジ・コーポレーション 浦河 歩』以外の文字が何も書いていないのだ。普通、住所や電話番号、FAX番号、メールアドレスなど連絡先が書いてあるはずだが、一切書いていない。裏返してみると端のほうに小さく「036」と番号が印刷してある。なんの番号だろう。当然電話番号であるはずがない。
山田社長が、差し出しされた名刺の造りに頭をひねっていると、浦河と名乗る営業マンが口を開いた。
「2億円ですね」
「・・・・・」
突然金額を言われた山田社長は、なんのことやら皆目検討もつかず阿呆のように口を半開きにして浦河の顔を見つめた。
「はあ、・・」
その営業マンはそういう相手の反応に常に接していて、慣れきっているような態度と口調で話をはじめた。
山田社長が、差し出しされた名刺の造りに頭をひねっていると、浦河と名乗る営業マンが口を開いた。
「2億円ですね」
「・・・・・」
突然金額を言われた山田社長は、なんのことやら皆目検討もつかず阿呆のように口を半開きにして浦河の顔を見つめた。
「はあ、・・」
その営業マンはそういう相手の反応に常に接していて、慣れきっているような態度と口調で話をはじめた。
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