「この壷は、あなたの手助けはいたしますが、あくまであなたの気持ちの持ち方しだいですから、がんばってみてください」
ラメの紫服男は、壷を風呂敷で包んで会員に渡し、出口へ促した。
「ふう、色んな悩みがあるものだなぁ、あと何人くらい待ってるのかな」
部屋に残った道師さまは、会員が去ったあとの椅子や机の位置を直しながら、ラメの紫服男に話しかけた。
「今待っているのは10人位じゃないかな、会員も徐々に戻ってきてるな」
「ああ、そんな感じだなぁ、しかし、あの時はびっくりしたよな。あのクリスタルのビンに麻薬を塗って配ってるなんてな」
「ひどい話だよ、だからあんなに繁盛したんだよ。麻薬の力は恐ろしいよな。おかげでウチもとばっちりを食って、家宅捜査されたしな。まあ、ウチの壷もちょっとは細工してたから、どきどきだったよなぁ」
「だからそれに懲りて、妙な小細工はやめてまともな陰陽説の人生相談に戻したんだよな。やっぱりまじめにやるのが一番なんだよ」
「そういうことだ、じゃあ次の会員さんに入ってもらうよ」
そう言うと、ラメの紫服男は壁のボタンを押し、外にいる女性スタッフに合図を送った。
ラメの紫服男は、壷を風呂敷で包んで会員に渡し、出口へ促した。
「ふう、色んな悩みがあるものだなぁ、あと何人くらい待ってるのかな」
部屋に残った道師さまは、会員が去ったあとの椅子や机の位置を直しながら、ラメの紫服男に話しかけた。
「今待っているのは10人位じゃないかな、会員も徐々に戻ってきてるな」
「ああ、そんな感じだなぁ、しかし、あの時はびっくりしたよな。あのクリスタルのビンに麻薬を塗って配ってるなんてな」
「ひどい話だよ、だからあんなに繁盛したんだよ。麻薬の力は恐ろしいよな。おかげでウチもとばっちりを食って、家宅捜査されたしな。まあ、ウチの壷もちょっとは細工してたから、どきどきだったよなぁ」
「だからそれに懲りて、妙な小細工はやめてまともな陰陽説の人生相談に戻したんだよな。やっぱりまじめにやるのが一番なんだよ」
「そういうことだ、じゃあ次の会員さんに入ってもらうよ」
そう言うと、ラメの紫服男は壁のボタンを押し、外にいる女性スタッフに合図を送った。