美しい少女の姿が一瞬で俺の前から消えた。
同時に右方向から軽くて鈍い音が聞こえた。二度と聞きたくない生身の人間が固いものにぶつかる音だ。
恐る恐る音がした方向を見ると、つい今まで目の前にいて微笑んでいた少女が、3m程離れた壁に叩きつけられ、壊れたマネキン人形のように地面に転がっていた。
何が起きたのか理解できないでいる俺の耳に、薄気味悪い笑い声が聞こえてきた。
声の方を見ると、そこには体のあちこちから白い煙を漂わせながら、白い服の男が例の衝撃波を出した後の格好で、へらへら笑いながら立っていた。
「手に入らないものは抹殺だぁ」
完全に破壊したと思っていたヤツのバトルスーツがまだ機能していたとは・・。
とどめを刺しておくべきだった。
俺は自分の詰めの甘さをこれほど呪ったことはない。
頭にカーッと血が上っていく。
どういう感覚なのか。全身にある理性で制御するスイッチが一斉に切れて、力が解放されていくイメージが体中を駆け巡っていった。
それに合わせ、博士につけてもらった左足が「ドクン」と一回脈打った。
何か大きなものがが俺の中で切れた。それとも繋がったのか。
いずれ、そこから先はよく覚えていない。
断片的に、白服の男の恐怖にひきつる顔や、義腕である右腕がフルパワーを解放した感覚、駆けつけてきたMr.Bの驚愕した姿などがぼんやりと残っているが、時間的にはつじつまが全く合わない。
空白の時間帯に、俺は何をしたのだろうか。
同時に右方向から軽くて鈍い音が聞こえた。二度と聞きたくない生身の人間が固いものにぶつかる音だ。
恐る恐る音がした方向を見ると、つい今まで目の前にいて微笑んでいた少女が、3m程離れた壁に叩きつけられ、壊れたマネキン人形のように地面に転がっていた。
何が起きたのか理解できないでいる俺の耳に、薄気味悪い笑い声が聞こえてきた。
声の方を見ると、そこには体のあちこちから白い煙を漂わせながら、白い服の男が例の衝撃波を出した後の格好で、へらへら笑いながら立っていた。
「手に入らないものは抹殺だぁ」
完全に破壊したと思っていたヤツのバトルスーツがまだ機能していたとは・・。
とどめを刺しておくべきだった。
俺は自分の詰めの甘さをこれほど呪ったことはない。
頭にカーッと血が上っていく。
どういう感覚なのか。全身にある理性で制御するスイッチが一斉に切れて、力が解放されていくイメージが体中を駆け巡っていった。
それに合わせ、博士につけてもらった左足が「ドクン」と一回脈打った。
何か大きなものがが俺の中で切れた。それとも繋がったのか。
いずれ、そこから先はよく覚えていない。
断片的に、白服の男の恐怖にひきつる顔や、義腕である右腕がフルパワーを解放した感覚、駆けつけてきたMr.Bの驚愕した姿などがぼんやりと残っているが、時間的にはつじつまが全く合わない。
空白の時間帯に、俺は何をしたのだろうか。