横たわっている者、それは死体だった。死んでからかなりの時間が経っているのか、生々しい死体ではなく、すっかりとミイラ化していた。
「あの方は、前のマスター、カール大帝です。この部屋でお亡くなりになりました」
「えっ、カール大帝・・あの800年前の・・」
確かに、よく見ると服装が金をあしらった豪奢なもので、頭には王が日常嵌めている細い金の王冠が光っており、死んでもなお、大帝の威厳が感じられる。
「はい、カール大帝は、798年前、このコントロールルームで心臓発作で倒れられ、メディカルマシンが対処しましたが、残念ながら亡くなられました。この部屋には、許された者しか入ることができません。それ以来、ここでお眠りになっておられます。できましたら、ケイン様がお戻りになる際、お連れください」
ホログラムとは思えないような真摯な表情で案内人はケインに依頼した。
「あ、はい。・・わが「天の国」を救ったといわれる偉大な王、私の先祖でもある大帝をこのままにしておくわけにはいきません。判りました。僕がお連れしましょう」
白い顔をしたケインは、小さいながらも王族としての勇気を振り絞って答えた。
「よろしくお願いします」
実体のないはずの案内人は、ケインに深々と頭を下げた。
「あの方は、前のマスター、カール大帝です。この部屋でお亡くなりになりました」
「えっ、カール大帝・・あの800年前の・・」
確かに、よく見ると服装が金をあしらった豪奢なもので、頭には王が日常嵌めている細い金の王冠が光っており、死んでもなお、大帝の威厳が感じられる。
「はい、カール大帝は、798年前、このコントロールルームで心臓発作で倒れられ、メディカルマシンが対処しましたが、残念ながら亡くなられました。この部屋には、許された者しか入ることができません。それ以来、ここでお眠りになっておられます。できましたら、ケイン様がお戻りになる際、お連れください」
ホログラムとは思えないような真摯な表情で案内人はケインに依頼した。
「あ、はい。・・わが「天の国」を救ったといわれる偉大な王、私の先祖でもある大帝をこのままにしておくわけにはいきません。判りました。僕がお連れしましょう」
白い顔をしたケインは、小さいながらも王族としての勇気を振り絞って答えた。
「よろしくお願いします」
実体のないはずの案内人は、ケインに深々と頭を下げた。