万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ダイクロイックガラスの万華鏡

2009-02-16 21:08:31 | 万華鏡ブログ

チャールズ・カラディモスさんの2009年新作「ダイクロイックミニ」です。カラディモスさんの作品としては初めてのことだと思いますが、ダイクロイックガラスをふんだんに使った万華鏡です。 スランピングして2枚合わせ、ミラーシステムを包んでいます。長さ10.5cmほどの小さな作品で、オブジェクトセルの直径は3cmしかありませんが、万華鏡の高い製作技術を駆使した逸品です。
ダイクロイックガラスというのは、ガラスの表面に真空空間で金属のごく薄い層を付着させたもので、その技術は航空宇宙産業で開発されたと聞いています。光が表面で反射したり、ガラスの層を屈折して通ったりするため、深みのある色合いと、きらめきのある光沢とが融合した魅力的な模様を生み出します。
最近ではその模様も増えてきて、万華鏡やガラスジュエリーの素材として使われることも多くなりました。この万華鏡は、スランピングの効果でなだらかな凹凸のある造形なので、光の反射も一定でなく、持つ時の角度をちょっと変えるだけで、ガラスの色合いの変化を楽しめる作品です。
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万華鏡模様に染まる庭

2009-02-15 21:26:31 | 万華鏡ブログ

「華あかりII」では9種類の投影万華鏡による映像の企画がありました。その中でも一番迫力のあったのが、部屋の中からいろいろな色の万華鏡模様に染まった中庭を見る仕掛けです。写真ではわかりにくいのですが、左には石灯籠があり、そこにも色模様がついています。(その影が少し上に黒く写っています。)
大きめの万華鏡が回っていてその実際の映像を、プロジェクターで映し出しているそうです。
平らな面に映すのではないので、全体がきれいに見えるためには、かなり強い光が必要なのではないかと思います。赤く染まったり、青や緑に色づいたり、千変万化の色合いに中庭が染まっていくのは、季節の変化を見ているようでもあり、次々と花が咲いていく庭を見ているようでもあります。
建物や庭を舞台に繰り広げられたこの投影万華鏡の世界は、万華鏡の新しい魅力を十分に見せてくれたと思います。覗き口からではなく、全身で感じる万華鏡空間・・・こんな万華鏡の楽しみもあることを知っていただきたく思いました。
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影絵と華

2009-02-15 21:03:55 | 万華鏡ブログ

長野の町のシルエットが浮かび上がり、花火のように万華鏡映像が障子に投影された素敵なシーンです。よく見ていると万華鏡映像だけが変化しているのではなく、星座が浮かび上がったり、流れ星がすーっと流れたり、背景の色づきが変わっていったりして、この町を流れる時間や空気を感じられそうです。 「日本昔話」みたいという感想も聞かれましたが、本当に暖かい物語を語っているような、気持ちの安らぐ、影絵と万華鏡映像の素敵なコンビネーションでした。
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テーブルを飾る華

2009-02-15 20:43:49 | 万華鏡ブログ

今日まで開催中の「華あかりII 投影万華鏡」の展示会から、続けてご紹介します。
これは万華鏡映像をテーブルに投影したものですが、台の部分は写らなかったのでこのように見えています。この下の部分に万華鏡が入っていて下から上に向けて投影されています。 テーブルの表面の華模様が移り変わっていく様も美しく、上に置いたガラスの蓮の花が咲いた水面を見ているようです。とてもロマンチックな雰囲気です。
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金屏風の華

2009-02-14 21:23:51 | 万華鏡ブログ

投影万華鏡の製作は日本の代表的な万華鏡作家さんである依田満・百合子さんご夫妻ですが、この数年、投影式の開発にエネルギーを注ぎこんでいらっしゃいます。
ギャルリ蓮さんの和の空間での企画は今年で2回目だそうですが、昨年よりさらに改良が進み、今年は一段と美しいとのこと。午後6時ぐらいにすっかり暗くなった頃、部屋の中のあちこちに浮かび上がる幻想的な映像の数々にため息が出るばかりです。
この写真は大きな金屏風に映し出された映像です。真っ暗な中での撮影で、しかも映像が変わり続けているので、なかなか撮影が難しかったのですが、雰囲気が伝わるでしょうか? 折り目を境にして面の向きが違っているところに、斜め左右から一台ずつの投影万華鏡で映像を映し出しています。それで色合いが交互になっているのです。こんなに大きな範囲に映像を映し出す万華鏡は、実はとっても小さいのも驚きです。その小さな万華鏡の中の小さなオブジェクトをこのように大きくきれいに見せるのは本当に簡単な事ではないはず。ああ、またため息が出てしまいます。
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風船の華

2009-02-14 21:07:27 | 万華鏡ブログ

長野市善光寺の「ギャルリ蓮」さんで開催中の「華あかりII 投影万華鏡展」から。
これは直径1mぐらいある白い風船2つに、投影式万華鏡で映像を映し出したものです。
それぞれ一台の万華鏡が上の方に設置され、強い光でその内部映像を投影しています。
風船ですから、ふわふわしていて、空気の流れで動いたり、ちょっと押したら弾んだりするので、映像変化に加えて模様が動き、とっても楽しいです。
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華あかり

2009-02-13 23:49:52 | 万華鏡ブログ

長野市善光寺の宿坊であり、万華鏡ギャラリーとしても有名な「ギャルリ蓮」さんでは、依田満・百合子夫妻の「華あかりII 投影万華鏡」を展示中です。長野オリンピックを記念した長野灯明まつり(2月15日まで)に合わせて開催されました。善光寺の5色のライトアップを始め、市民の作った「灯り絵常夜灯]の展示など、温かい光に包まれたお祭りです。その中でもこの投影万華鏡展は、ひときわ素晴らしい、光と万華鏡の饗宴に心を奪われる体験でした。
大きな広間にゆったりと趣向を凝らした演出で、多くの人が時間を忘れたかのように佇み、しばし夢の世界に遊ぶことができる空間です。めったにできない万華鏡体験だと思いますので、少しでもご紹介できればと思い、写真の撮影をさせていただきました。
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シルクロード

2009-02-10 14:08:58 | 万華鏡ブログ

溝口好晴さんの最新作「シルクロード」シリーズの作品です。日本の伝統工芸の技法を使った万華鏡を製作なさっている溝口さんは、今回、シルクロードから伝わった葡萄唐草の文様をデザインした優雅な万華鏡を発表なさいました。
唐草の部分は銀線で、筒に這うように繊細なカーブを描き、葡萄の部分は螺鈿の技法で描いています。そして全体に漆を塗り、研ぎだしてこのような光沢を生み出しています。筒の上下の銀、漆の黒、銀線細工の銀、そして貝殻の光沢・・・美しいですね。
直径2.5cm、高さ10cmの小ぶりな万華鏡にこのような凝った細工をなさるのは大変なことだろうと思います。
昨年までの「源氏物語」のシリーズよりさらに歴史を遡り、日本の工芸文化のルーツにまで迫りそうな広がりを見せる作品群。ますます楽しみです。
内部映像のイメージは「和更紗」だそうです。
この「シルクロード」シリーズを含む溝口好晴さんの万華鏡展が今開かれています。
2月10日から15日まで、愛知県新城市、大野宿の美術珈琲(カフェ)鳳来館2階です。
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ロールシャッハ

2009-02-10 13:31:59 | 万華鏡ブログ

昨日ご紹介したスキーター&ピーター・ディマティア夫妻の万華鏡を覗くと、こんなユニークな映像が見られます。2ミラーシステム2ポイントの映像です。この万華鏡のタイトルは「ロールシャッハ」・・・左右対称のインクのしみと思えば、確かにそんな感じもありますね。
ガラス板に描かれたいたずら書きみたいな不規則な模様が2枚重なり合って多彩な色模様の映像を生み出し、万華鏡の面白さを見せてくれます。速く回転させると一瞬、虹のようなラインとなって目に飛び込んできます。
作家さんによると、この万華鏡は昨年アメリカでよく売れて、たくさん製作なさったそうです。アイディアも面白いですが、ディマティア夫妻の万華鏡は映像がくっきりと鮮やかで、インパクトがあるので好まれるのだと思います。
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正方形のホイール

2009-02-09 22:28:44 | 万華鏡ブログ

この万華鏡はスキーター&ピーター・ディマティア夫妻の小さな作品です。全長10cm程しかありませんが、とても個性的な万華鏡です。
本体は紫色にコーティングしたスチール製で、2枚の正方形のホイールがオブジェクトです。透明なホイールは、3mmの厚みのあるガラス製で、油性ペイントでランダムに彩色され、その縁には本体と同じ紫色が塗られています。
四角い筒と四角いホイールの組み合わせ、カラフルなホイール+紫を基調とした全体的な色の使い方が、なかなかお洒落だと思います。
彼らのトレードマークであるスチールそのものの素材を見せる万華鏡とはちょっと異なった楽しげな作品です。
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