溝口好晴さんの最新作「シルクロード」シリーズの作品です。日本の伝統工芸の技法を使った万華鏡を製作なさっている溝口さんは、今回、シルクロードから伝わった葡萄唐草の文様をデザインした優雅な万華鏡を発表なさいました。
唐草の部分は銀線で、筒に這うように繊細なカーブを描き、葡萄の部分は螺鈿の技法で描いています。そして全体に漆を塗り、研ぎだしてこのような光沢を生み出しています。筒の上下の銀、漆の黒、銀線細工の銀、そして貝殻の光沢・・・美しいですね。
直径2.5cm、高さ10cmの小ぶりな万華鏡にこのような凝った細工をなさるのは大変なことだろうと思います。
昨年までの「源氏物語」のシリーズよりさらに歴史を遡り、日本の工芸文化のルーツにまで迫りそうな広がりを見せる作品群。ますます楽しみです。
内部映像のイメージは「和更紗」だそうです。
この「シルクロード」シリーズを含む溝口好晴さんの万華鏡展が今開かれています。
2月10日から15日まで、愛知県新城市、大野宿の美術珈琲(カフェ)鳳来館2階です。