万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

Paula's Rapture

2010-02-21 16:45:22 | 万華鏡ブログ
キテルソン夫妻の工房から、2010年新作の「Paula's Rapture (ポーラの歓び)」をご紹介します。このブログでも何度かご紹介してきましたポーラ・ナーデルスターンさんの万華鏡キルトは、ポーラさんが万華鏡映像からインスピレーションを得て、繋ぎ合わせる布の一片、一片を選んで、創造なさったものです。キテルソン夫妻の万華鏡映像からも、多くの作品が生まれたと聞いています。
昨年秋にニューヨークで開催されたポーラさんのキルトの個展では、キテルソン夫妻がこの催しのために製作した大型のパーラータイプの万華鏡が飾られていました。その作品と同じガラス表現を使って、手持ち型の小ぶりな作品になったものが、この万華鏡です。

この模様は、黒いガラスに金箔や銀箔と透明なガラスを重ねて焼付けたもので、細い黒い線も見えています。渋いけれど、なかなか味わいのある万華鏡の筒の表情です。
映像は、ポーラさんのキルト作品を強く意識していることがわかります。オブジェクトは例によって、ペギーさんのバーナーワークによるもので、外からセルを見ると、透明なガラスが多く、そのほかダイクロイックガラスやシャンパンゴールドを組み込んだガラスなどが目立っています。

ガラスのテクスチャーを変えることで、いろいろな表情が生まれて、キルトの布地を思わせるような映像に驚かされます。

万華鏡のアートがキルトのアートを生み出し、そこからまた万華鏡へと繋がってくる面白さをみごとに表現した作品です。その根底にはキテルソン夫妻とポーラさんの友情、そして互いへの尊敬の念があり、そのことを感じられるすばらしい万華鏡だと思います。


 

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