昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章“とっちゃんの宵山”(短期集中再掲載)  3.とっちゃんの将棋  4.元自衛官、山下君

2012年09月23日 | 日記
とっちゃんの将棋 そんな頃、大沢さんからの「とっちゃんは、一緒に遊んであげた方がええんちゃうかなあ」という話に、僕は乗った。遊んで親しくなれば、“おっさん”のことや給料の預け場所なども聞き出せるのでは、という期待が大いにあったからだった。 「何して遊びましょう?」と大沢さんに訊くと、「将棋がええんちゃう?」と応えた。その瞬間、桑原君はぶほっと飲みかけていたお茶を吹き出し . . . 本文を読む