昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第一章:親父への旅 (集中再掲載 )   15.旅の終わり。

2012年09月15日 | 日記
旅の終わり    親父は、翌年平成14(2002)年の春、GW突入直前の4月28日に亡くなった。80歳まで2か月余りの79歳だった。 二つの法事を済ませた後の親父は、癌細胞との共生に成功したかのように思えるほど元気だった。毎朝の読経から始まる日課が、淡々と繰り返されていた。 体調を心配して電話をすると、「癌の奴らとうまく暮らしとるんじゃが、奴ら密かに勢力を拡大しとるかも知れん。ま . . . 本文を読む