ハワイと秋田を結んだ線と、グアムと山口を結んだ線は、朝鮮半島のある地点で交わります。
河野太郎防衛大臣は１５日、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を停止すると発表しました。
迎撃ミサイルを発射した後、ブースター部分を自衛隊演習場などに安全に落とせない技術的問題が分かり、周辺民家などの安全確保にハードウェア改修が必要になったというのが理由です。
購入先（押し売り元）であるアメリカとは契約済みであり、執行済の莫大な予算のことを考えれば、「今さら何事だ」「よくぞ思いとどまった」などの声が聞こえてきますが、思い出すのは、近隣（名指しはしなかったかも）からの核ミサイルの脅威は国難であるとして、これに対抗するためのイージス・アショアの必要性・緊急性を声高に訴えていた安倍首相です。
各国のミサイル技術の著しい進歩にイージス・アショアでは対応できないとの懸念がくすぶっていたようですから、国難が本当だとすれば有効な迎撃システムが構築されるまで不安が付きまといますし、同様に新型コロナウイルスの特効薬とワクチンが出来上がるまでも不安です。
政権は国会が会期延長することなく閉会となり一息ついたと思いますが、息切れしそうな国民の不安に対する説明はどうなるのでしょうか。
そして、分かりやすい図を挿入いただき、感謝申し上げます。
「ハワイと秋田を結んだ線と、グアムと山口を結んだ線は、朝鮮半島のある地点で交わります。」
その通りですが、もっと正確にいうと、次のようになるのではないでしょうか。
「北朝鮮のミサイル発射基地と、アメリカ領であるハワイ、グアムを直線で結び、その上にある地点の中で発射基地に最も近い陸地が、秋田と山口です。」
私は初めからハワイ、グアムを防衛するためのイージス・アショアだったと思います。
報道関係へ、その旨を含め、イージス・アショアの導入経緯を明らかにするよう実名でメールを出しましたが、進展がありませんでした。
今になって、どのような経緯で配備計画が停止になったのか、まったく謎のままです。
国会を閉じた理由は「モリカケに桜黒川次杏里」と思っていましたが、本件も含まれていたのかもしれませんね。
挿入した図は今日発見しましたが、国の説明は日本全土をカバーするための秋田と山口でしたから、線上にハワイとグアムがあることは最近まで気が付きませんでした。
私の表現は少し生易しいもので、shuさんの正確な表現はまさに的を射たものですし、秋田と山口の背後のハワイとグアムの防衛が目的という裏の事情に気付かれて、マスコミにメールで問い合わせていたとは感服の極みです。
今日の紙面には通常国会が会期延長せずに閉会となったことを訝る内容の論説が載りましたので、例によってねじり鉢巻きを締め直しました。