5月24日に鞍掛山(くらかけやま 897m)に登った様子を、新・分県登山ガイド[改訂版]2岩手県の山(山と渓谷社)の記述に沿いながら紹介します。【 】内は私の感想などです。
鞍掛山は岩手山南東部裾野にコブ状に盛り上がる山で、宮沢賢治の詩「くらかけの雪」にも登場する名山である。山域の登山コースは道標なども整備され、初心者にもお勧めの山である。
【岩手山を背景に鞍掛山 令和3年4月22日撮影】
登山口となる相の沢キャンプ場の駐車場から西側コースへ続く松林を進む。雑木の混じる登山道は春、マイヅルソウの群落やキクザキイチリンソウ、シラネアオイなどが咲く。
【コースタイム2時間とありますが1時間としているガイドブックもあります。それはあまりにも早すぎます、この日は休憩を含めて2時間5分でした】
【マイヅルソウとチゴユリは花盛りでしたが、キクザキイチリンソウは皆無、シラネアオイは上の方で咲いていました】
マイヅルソウ
【その他には】
チゴユリ
ツクバネソウ
ツボスミレ(ニョイスミレ)かと思われます。
アマドコロかと思われますが、似ているというナルコユリかもしれません。
これは分かりませんので教えてください。
shuさんにミヤマガマズミと教えていただきました。
これも分かりません。(思い出せません)
shuさんにカキドオシと教えていただきました。
オオタチツボスミレでしょうか?
次第に右に巻きながら下草の刈り払われた明るい登山道を登る。新コースとの分岐を過ぎると林越しに残雪の岩手山がちらりと望める。
【確かに明るいです】
【直進すれば新コースですが右に進みます】
【葉が出てきましたので林越しの岩手山に気づきませんでした】
なだらかに盛り上がるカラマツ林の道は火山砂礫で、マイヅルソウやベニバナイチヤクソウなどがスズランとともに生えている。
【確認できたのはマイヅルソウだけでした】
眺めの良い高台展望台で休憩しよう。眼下の牧場から牛の声が聞こえ、ゆったりと時間が流れている。
【レンゲツツジに見とれ眼下は写し忘れましたし牛の声も聞こえたかどうか?】
平坦な林の道から急な階段を下ると水場もある小沢の橋を渡り、分岐に着く。右から登ってくる道はキャンプ場へ通じる東側コース。山頂へはカタクリの群生するこの分岐から左へ登っていく。
【カタクリの見ごろから一か月過ぎており影も形も有りませんでした】
ムシカリの咲く林を登りきると突然視界が開け、岩石が散乱する稜線に出る。北に岩手山が大きくそびえている。ダケカンバやミネザクラなどの林の稜線道を登る。
【ムシカリは見られませんでしたが、キバナイカリソウと咲き始めのヤマツツジに出会いました】
【突然開けた東側の視界ですが、正面に見えるはずの早池峰山は雲の中です】
山頂への急斜面に設置された階段を登りつめるとベンチもある鞍掛山の山頂にたどり着く。
【シラネアオイに元気をもらい一登り】
【シラネアオイの近くで見かけたこの花、ヤマオダマキにしては色が違うし、ミヤマオダマキにしては場所(高山帯ではない)が違うしで解せません】
北西に大きく立ちはだかる岩手山の鬼又沢が荒々しく印象的だ。西方に連なる峰は秋田駒ケ岳にはじまり、秋田県境の和賀岳や焼石連峰などの山々が南へ続く。
【鬼又沢は中央やや右の赤茶けた深い沢だと思います】
【秋田駒ケ岳は木々に隠れ、焼石連峰は霞の中、確認できたのは和賀岳だけです】
東方の北上高地には早池峰山や姫神山を見渡せる大パノラマだ。
【東方の大パノラマから切り取ってしまいました】
姫神山
早池峰山
【山頂では12時44分から1時間滞在し、カップラーメン、お握りなどを食べコーヒーを飲んで寛ぎ、シラネアオイに見送られて下山を始めました】
下山は往路の小沢の流れる分岐点まで戻り、そこから東側コースを下ろう。幅広い林の斜面に咲くエンレイソウやスミレの花が楽しめる。新緑の木々の間を曲がりくねって下るとキャンプ場へ続く牧野との間の林道に出る。右へ林道を進むとキャンプ場前を通過して登山口の相の沢駐車場に戻る。
【花はほとんど咲いていなかった東側コースを下山し、林道を歩いているとヤマオダマキを見つけました】
【無事駐車場に戻ってきたのは14時58分でした】
毎年4月に登っているこの山に初めて5月下旬に登ったのは初心者3名を案内するためでした。その3名は昨年10月13日の時のメンバーで、今回は逆回りで歩いてみました。
山頂での休憩以外の歩行時間(小休止は含む)は前回が3時間14分で今回は3時間19分とほぼ同じですが、今回のほうが楽だったとのことでしたので、少し慣れたのかなと思いました。
私としてはこの山で初めて見たヤマツツジとレンゲツツジ、それと不思議なオダマキが収穫でした。
これは我が家の庭に咲いている高さが80㎝ほどのオダマキでこれとも違います。