山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

秋田駒ヶ岳(春夏秋の花)その3

2023-07-28 09:44:58 | 旅行

春の花を求めて歩き始めると黄色い花が沢山咲いていました。

ウサギギク(別名キングルマ)

分布は利尻山、大雪山系、日高山地、八甲田山、八幡平、烏帽子岳、岩手山、秋田駒ケ岳、焼石岳、月山、飯豊山、上越山地、北・中央・南アルプス、白山とまさに高山植物ですが、北海道の定山渓と狩場山も含まれています。

白い花の代表は予想通り御存知チングルマ、草本ではなく木本であることが良く分かります。

これも予想通りのヒナザクラ、分布は東北地方(岩木山、早池峰山、飯豊山を除く)とあり、ハクサンコザクラ、エゾコザクラなどと違い白い花です。因みに岩木山には固有種である紅紫色のミチノクコザクラ(別名イワキコザクラ)、早池峰山には固有種である白色のヒメコザクラ、飯豊山にはハクサンコザクラが咲きます。

イワイチョウ

雪田跡や湿地に生えるこの花、少し乾き気味でしたがしっかり咲いていました。

マイヅルソウ

春先には各地で見られる花も7月末では希少種です。

アオノツガザクラ

分布は北海道、本州(中部地方以北)とありますので、さほど珍しくなさそうですが、私にとっては見る機会が少ない希少種です。

ハクサンチドリ

前回(6月28日)には八合目で沢山見かけましたが、ここで会うとは思いがけなかったです。

コイワカガミ

これも前回沢山見た花です。

男女岳を止めてここに来たこと、それだけで今日は良かったと思いました。

この花園をあとに横岳~焼森~八合目と歩ます。ミヤマリンドウ、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイコンソウなどを見ながら焼森に向かいました。

コマクサ

高山植物の女王と呼ばれることが多いのは、ほかの植物が育たないような高山帯の砂礫地に生える気高さからなのでしょうか。

分布は大雪山系、幌尻岳、雌阿寒岳、知床山地、岩手山、秋田駒ケ岳、蔵王山、燧ケ岳、草津白根山、北アルプス、御嶽山、八ヶ岳とあり、山名にも憧れを覚えます。

咲いている花は少なく、もっと早く来ればよかったと後の祭りでした。

イワブクロ

コマクサと同じ環境に咲いていたもので、分布はさらに少なく北海道、岩手山、秋田駒ケ岳、鳥海山とありました。最初に発見された北海道の樽前山(たるまえさん)にちなみ、タルマイソウの名も持っています。

その先は樹林帯に入り、これまで見る機会が少なかった花を見ました。

エゾノヨツバムグラ

他の山でも見かけたことはありますが、小さな花を上手く捉えることがことが出来ませんでした。今回一枚だけいい写真が撮れましたので紹介します。

葉が細長く、先がとがっているオオバノヨツバムグラと違い、葉の幅が広く先は丸みがあることも確認出来ました。

ミヤマダイモンジソウ

下部の花弁2個が長いですが、極端に長いダイモンジソウとは違います。

ツルリンドウ

茎や葉裏が紫色でなければホソバツルリンドウですが、葉裏は未確認で茎は紫色でした。

八合目に着いたのは13時30分のバスが出発する1分前でした。

ここで、小さなお花畑を紹介して終ります。

キタヨツバシオガマ、ゼンテイカ、トウゲブキ、ネバリノギランなどが咲いていました。

ゼンテイカが主役で同じ場所を、下からと上から写しました。

チングルマが主役で小さなヒナザクラは確認来ません

手前は羽状の花柱、奥には白い花が見えます。

主役がコイワカガミでチングルマが引き立て役にも見えます。

まだ雪が残っていました。

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置いたのは書いた証明ガラスペン

2023-07-27 09:49:54 | 時事川柳

映画化されたベストセラー小説「人間の証明」や、ノンフィクション「悪魔の飽食」などで知られる作家の森村誠一さんが24日に亡くなられました。

数々の作品の紹介に加え詳しい経歴が載っており、執筆にはガラスペンを使い製造中止になるのを機に2万本購入したそうです。

作家の阿刀田高さんの話も載っており、・・・松本清張の影響があったと思うが・・・・のくだりから、松本清張作品にはまっていた私が森村誠一作品に惹かれたことを思い出しました。

単なるアリバイ崩し、犯人捜しではなく、罪を犯すことになったそれまでの人生や社会背景を描く共通点がありました。

さほど読書好きではない私に、読む機会を与えていただいたことに感謝します。

 

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秋田駒ヶ岳(春夏秋の花)その2

2023-07-25 21:40:16 | 旅行

片倉岳展望台から再開します。ガスが抜けきらず、見え隠れする最高峰の男女岳(おなめだけ)と下界です。

ハクサンシャクナゲ

点在する程度で大雨に叩かれたのか傷みが目立ちます。

ここだけはまとまって咲いていました。

ハクサンシャジン(タカネツリガネニンジン)

花期はも少し先かもしれません。

ヤマハハコ

まとまって咲くもの、単独で咲くもの様々でした。

ミヤマトウキ(別名イワテトウキ、ナンブトウキ)

分布は北海道、本州(滋賀県以北)とありますが、基準標本は岩手県南部地方とのこと。

同定のポイントとして「葉は広三角形、2回3出複葉、表面につやがある」から判断しました。

イチヤクソウ

ベニバナイチヤクソウは見たことがありますが、白いものは初めてだったので慎重に調べました。萼片が三角形で先がとがるコバノイチヤクソウではなく、披針形というイチヤクソウと判断しました。

ネバリノギラン

最近早池峰山で覚えたばかりで、花茎全体に線があり、触るとベタベタするそうですが未確認です。

タカネアオヤギソウ

背景が緑だと目立ちませんが、上の方に青空が見えてきました。

トウゲブキ(別名エゾタカラコウ)

高さが30~80センチで40~120センチのマルバダケブキより低いことは分かりますが、決め手は総苞の基部や頭花の柄の基部に苞葉の有無で、確認出来ましたのでトウゲブキと思われます。

 

ゼンテイカ(別名ニッコウキスゲ)

群生も見られましたので別途紹介します。

ミヤマウスユキソウ(別名ヒナウスユキソウ)

分布は秋田駒ヶ岳、焼石岳、鳥海山、月山、朝日山地、飯豊山と東北の日本海側の高山です。

ここ阿弥陀池からから男岳(おだけ)へ向かいました。

エゾツツジ

分布は北海道、本州(八幡平、岩手山、秋田駒ヶ岳、神室山)です。

男岳山頂です。

ウメバチソウ

山頂で秋の花の蕾を見つけました。

10時から20分ほど休んでから最高峰の男女岳(おなめだけ)に登るため下山を始めました。

タテヤマウツボグサ

タテヤマウツボグサ(高さ20~40センチ 葉柄はないかあっても短い)なのか、ミヤマウツボグサ(高さ10~30センチ 葉柄は1~3センチ)か迷うところ、高さから判断しましたが葉柄は未確認です。

ミヤマリンドウ

色の濃さからタテヤマリンドウではないと判断しました。

シロバナトウウチソウ

分布は東北地方で基準標本は岩手県の高山とありました。

ミヤマダイコンソウ

前回(6月28日)訪れた時は沢山咲いて壮観でしたが少なくなりました。

ミヤマコウゾリナ

花が似ているカンチコウゾリナは総苞が黒味を帯び、長さ1~2ミリの剛毛があり先が二つに分かれています。

ミヤマキンポウゲ

数は少なく見落としそうでしたが、光沢のある花を何とか確保しました。

キタヨツバシオガマ

これまでヨツバシオガマと紹介したこともありますが、「山渓ハンディ図鑑高山に咲く花」に従いキタヨツバシオガマとしました。それぞれの分布、花序を比較します。

キタヨツバシオガマ(北海道、飯豊山以北の東北地方 7~12段) ヨツバシオガマ(東北地方南部~中部地方 2~7段)

エゾシオガマ

ヨツバシオガマ、ミヤマシオガマなどに比べ、花の色だけでなく形も地味な印象です。

 

次に登ろうと考えていた男女岳(おなめだけ)ですが、団体さんで混雑しているようなので止めました。

そこで目についたのが遅くまで雪が残っていた場所で、白い花が沢山咲いているようでした。きっと春の花が見られるだろうと期待しながら向かいましたので、その様子はその3で紹介します。

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秋田駒ヶ岳(春夏秋の花)その1

2023-07-25 15:54:28 | 旅行

7月23日(日)に秋田駒ヶ岳の八合目~阿弥陀池~男岳~横岳~焼森~八合目と歩いてきました。曇りがちの天候でしたのでお花を中心に紹介します。

ヤマブキショウマ

歩き始めて真っ先に目につきました。先般早池峰山で見たミヤマヤマブキショウマを確認する際に、ヤマブキショウマの小葉の質は薄く、先は細長くとがる、と知ったばかりでした。

マルバシモツケ

全縁か葉の先端に数個の鋸歯があって、花は似ているイワシモツケを探しましたが見つかりませんでした。

ハナニガナ

舌状花は10~11で、八合目から山頂までの広範囲で見られました。

ニガナ

舌状花は5~7で、下山時八合目に近い場所で見つけました。

シロバナニガナ

黄色いハナニガナよりは少なかったですが、広範囲で見られました。

モミジカラマツ

葉が拳状に分裂するので、ミヤマカラマツやカラマツソウと間違うことはありません。

ミヤマカラマツも見かけたような気がしますが写っていませんでした。

ミヤマホツツジ

象の花のような雌しべが特徴で、分布は北海道、本州(中部地方北部、蒜山、大山)と広いですが、基準標本は岩手県の高山とありました。

オニアザミ

鳥海山の固有種であるチョウカイアザミと似ていますが、チョウカイアザミは花冠の狭筒部と広筒部の長さがほぼ同じで、本種は狭筒部が広筒部よりも短いです。

イワオトギリ

高さ20~60センチのオトギリソウに比べ低いことからの判断で、葉に黒点が多く、明点がすこしまじる、という特徴のうち黒点は確認出来ました。

ウゴアザミ

高山帯に見られるアザミの仲間は種類が多くて同定が難しいですが、山ごとにすみ分けているので幸いです。分布は本州(八幡平、秋田駒ケ岳、鳥海山、月山、朝日岳)とありました。

ヨツバヒヨドリ

見る機会がほとんどないため自信がりません。

オニシモツケ

これも見る機会がほとんどありませんが、拳状に5裂した葉と耳状の托葉が茎を抱く特徴が確認出来ました。

エゾニュウ

山地の草地などに生える高さ2~3mの多年草とありますが、高さ1~2mのアマニュウかもしれません。

ミヤマアキノキリンソウ

早くも秋の気配を感じさせる花が現れました。

7時47分に歩き始めて40分ほど経過しましたが、コースタイム60分の阿弥陀池までの3分の1ぐらいしか進んでいません。ブロブも進みませんのでこの先はその2に譲ります。

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こうなれば賜杯で飲みたい芋焼酎

2023-07-21 10:11:51 | 時事川柳

大相撲名古屋場所10日目(18日)盛岡市出身で東前頭筆頭の錦木は西3枚目の明生を寄り倒しで下し、9勝1敗で首位を守りました。勝ち越しを決めた時点で初めての三役昇進は確定的ですが、さらには三賞の期待が膨らみその先の優勝の文字も見えてきました。

インタビューに応じる錦木の口は、重い腰とは裏腹に軽妙さが感じられますし、勝った瞬間も派手なガッツポーズをするでもなく好感が持てます。

そんな錦木語録を記事から探しました。

・新三役確定的に対し「こんなに勝てるとは思っていなかった」

・日に日に声援が大きくなるがに対し「玄人受けしかしないので」

・初優勝の期待に対し「特に意識していない。次の目標は11勝。一番一番」

・御嶽海に勝って「(勝負は)紙一重。たまたま調子がいいだけ」「勝ち越しっていいですね。満足してしまった」

・6連勝で単独首位に立って「困りますねえ。どんどんプレッシャーがかかる。今が奇跡」

・初日不戦勝の翌日横綱照ノ富士に勝って「やったね」「今日が初日だと思って、思い切っていった」

などですが、テレビ中継で見せる受け答えも口の重い東北人とは思えないところがある一方、酒好きと豪語するところは東北人らしく特に「芋焼酎」が好きだそうです。

私はこの句に「秀逸」という大金星をいただきました。ごっつあんです。

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