山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

カタカナ語潜めてた鳴りアラートし

2020-06-05 08:54:47 | 時事川柳

 

 3日(水)の第一面に 初の「東京アラート」の大きな見出しと、赤くライトアップされたレインボーブリッジの写真を目にしました。

 緊急事態宣言が解除されてから感染者が増えてきており、夜の繁華街や既に感染者が出ている病院を中心に感染拡大の兆しがあるとして、警戒を呼び掛ける「東京アラート」が初めて出されました。

 思い起こせば、パンデミック、オーバーシュート、クラスターなど様々なカタカナ語が広まりましたが、最近は感染状態の落ち着きともに新たなカタカナ語を見かけなくなっておりました。

 そこにこの見出しですから、「鳴りを潜めていたカタカナ語、久々に見たのが東京アラート」との思いを、苦心して五七五に収めました。

 

さて、平成28年は当り年で、秀逸を4回いただきました。

・一強に白旗よりは赤旗も

 記録には「安倍一強に対抗する野党共闘、共産党も変わりました」とあります。

 以前は他の野党と話もしなかったのではないでしょうか、小沢一郎氏と志位和夫氏がにこやかに会談している姿、以前は考えられなかったのではないでしょうか。

 このようなことが紙面に掲載されていたのか、私の感じていた事なのか定かではありません、思い違いがあれば申し訳ないことです。

 

・ふるさとに訛り懐かし自販機が

 記録には「全国各地にその地域の方言で話しかける、自動販売機の設置が話題になっている」とあります。

 これも石川啄木の歌を思い出しながら詠んだもので、句を作る時ふと啄木思い出し「ぢっと手を見る」こともありましたが、宮沢賢治のことは思い出しませんので、機会を見つけて賢治さんも登場させてみようと思います。

 

・骨太は財源の無い粗鬆症

 記録には「消費税の増税を延期し、財源不足にもかかわらず骨太の方針をぶち上げる安倍総理」とあります。

 改めて広辞苑で確認したところ骨太は「内容・方針などがしっかりしているさま」で、「骨粗鬆症」は骨が委縮し、もろく折れやすくなる状態、とありましたので安倍総理が骨太とぶち上げた方針は、そういうことです

 

・10億円電話でポンとお盆玉

 記録には「従軍慰安婦支援金、方針を変え少女像の移転前に拠出することを、電話一本で決めてしまいました」とあります。

 韓国に10億円支払ってこの問題は決着したはずなのに、その後蒸し返されましたが最近は聞くことがなくなりました。

 8月15日の掲載なので「お盆玉」ですが、私はもらった記憶はありません「お年玉」より歴史は浅そうです。

 

平成28年の代表句(自薦)です。

・呑ん兵衛が水杯を交わす世に

 記録には「仮設で営業していた釜石名物の飲ん兵衛横丁が営業を止めることになり、常連客は水杯を交わして解散します」とあります。

 再会を予期出来ない別れを惜しんで、盃に酒の代わりに水を注いで飲む、だろうというありそうでなさそうな想像を、戦時中ならいざ知らず、仮設で営業出来る期限が迫る平成の世に詠みました。

 

   ~続く~

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