Book / 真田太平記（九）、（十）

大阪冬の陣。
寄せ集めの浪人部隊を統率する幸村。
一つ一つの作戦を遂行するごとに
死をも恐れぬ「赤備え」の軍団へと変わって行く様子は
組織運営に共通するモノがあった。
筆者の第二次世界大戦中に海軍での従軍経験なども書かれており
「人の上に立つ者」の心構えを幸村を通して描かれている。
経営者らに池波作品が愛されている由縁がここにある。



真田太平記（九）二条城
背表紙より。
「淀君によって大阪城から一歩も外に出されたことのなかった秀頼であったが、豊臣家を思う加藤清正らの奔走によって、ついに二条城において家康との対面が実現する。しかし立派に成長した秀頼の姿は、あらためて家康に豊臣家取潰しの決意を固めさせ、甲賀忍びに清正毒殺の使命が下る。東西手切れに向かって情勢が緊迫する中、その日を見ることなく真田昌幸は九度山で永眠する。」

真田太平記（十）大阪城入城
背表紙より。
「徳川家康が方広寺の鐘銘に難癖をつけるなどして強引に豊臣方を開戦に追い込むのを見てとった真田幸村は、密かに九度山をぬけ出て大阪城に入ることを決意する。大阪城入城を果たした幸村は、外濠の外に真田丸と名づけた小さな砦を設け、これに拠って徳川軍を散々に打ちすえる。この一戦によって幸村の武名が初めて天下に轟くが、すでに家康の和平工作が淀君周辺に及んでいるのだった。」

真田太平記（七）、（八）