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ピカソ作風の原点と、名言と。

2006-08-01 23:45:52 | 美術・絵
先週の箱根旅行で、箱根ポーラ美術館に行ってきた。
9月17日までの特別展示で、「ピカソ5つのテーマ」をやっていたから。

ピカソといえば、キュビスム
その手法はひとつの対象を多面的に表現するもので、かなり特徴的。

このピカソ作風には、原点となった土地があるという。それは、スペインのカルターニャ地方にある、オルダ・デ・エブロという島。
その島の風景写真が展示されていたけれど、小高い丘にシンプルな立方体の家が立ち並ぶその景色は、まさにキュビスムという作風を彷彿させるものだった。 「面と線のリズム」の島。 その景色をヒントに「身体を面に分解、鉱物の結晶体のような絵画」にたどりついたという。

また、ピカソは写真家でもあったそうな。
そのまんまの景色でいいなら、写真がある。だから「見たものをそのまま描くのではなく、新しい絵画空間を構成しようとした」、と解説に書いてあった。
なるほどぉ。ピカソは、絵画には絵画の役割を与えようとして、その結果誕生したのが、あの作風なんだぁ。

ピカソって理解しがたい絵、っていうイメージだったけれど、今回の展示で、そこにいたるまでの過程を知ったら納得だった。
やっぱり、ものすごく天才だったに違いない。


もうひとつ、ピカソ新発見。
ピカソの絵には、下地にまったく別の絵が描かれているものがある、ということも、わかったらしい。 絵に、不自然なもり上がり部分があることや、ちょっと絵の具が削れたところに違う色が見えることからX線調査をしたところ、判明したのだとか。
ピカソは貧しくてキャンバスを満足に用意できず、過去に描いた作品をつぶしてでも新しい作品を生み出そうとしていたようだ。

しかし、まさかピカソも、こんなに技術が発達してそんなとこまで見られちゃうとは思いもしなかったでしょうね。



ポーラ美術館には土曜日に行ったのだけど、この夜に、父がホテルに入っていたギャラリーの即売会で、「絵画衝動買い」をした。その会場で、偶然ピカソの名言を見つけたのだけど、これがまぁた、かなり、いいことをおっしゃっている。

「自分が見たものでなく、感じたもの、  
  自分が見たものについて自身に伝えるものをかく」


せ、先生っ!(笑)
今さらながらに、ピカソを尊敬するようになりました。



箱根ポーラ美術館。ここは、あたしの好きな場所のひとつ。
季節ごとになかなかおもしろい展示をしているし、ゆっくり見て回ったらほどよく疲れるくらいの、ホントちょうどいい広さ。
山のなかにある、森に囲まれた美術館です。
(ホント上空写真で見ると、緑んなかに、ぼこっとあるの。)