太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

久し振りに聞く懐かしい名前

2020-08-27 06:31:16 | 仕事に関すること
もう40年近く前の話である。北海道の寿都町に太陽電池の説明会に行ったことがある。勿論系統連系が始まる前で国内の市場は殆ど無かった時代である。会社に同町の漁協に知り合いのある者が居て、一度売り込みを兼ねて説明会に行こうとなった。海の関連では灯台や浮き漁礁、ブイなどに利用されてはいたが小さな市場である。それでもまずは太陽電池を知って貰う事が大事だと出掛けた。説明会は夕方から始まったが30名くらい集まったが現役の漁師の方々である。皆年齢不詳の日焼けでおまけに漁の後で疲れ切っている。漁協の声掛けだったので義理で集まったのかも知れない。出て来た質問は、それは幾ら、それやったら幾ら儲かる、隣の泊原発の予定地のようにテトラを海に大量に沈めるような事業なら地元も潤うのにと言った類だった。まだ太陽電池が殆ど知られていない時代に無理からぬ話である。帰り際漁協の方から何も無いですが地元で寿司でも食べてと店を紹介された。本当に旨い寿司だった。勘定を払おうとしたら漁協の方が済ましていますと言う。しまったもっと高級なものも食べたら良かったと思った。暖房の利いた列車に揺られながら気分は旅芸人だった。寿都の地名すら読めなかった頃だがその後20年くらい経って風力発電で有名になったのは皮肉である。説明会はこちらの方がうんと早かったのに。
その寿都町が今高レベル放射性廃棄物の地下処分場の候補に名乗りを上げるという。財政が厳しいおり、交付金に頼らざるを得ない苦渋の選択だ。まだ調査をするか否かの段階でそれすら地元の了解を得るのは至難とも言われている。原発と基地関連は相変わらず最後は金目でしょうとなる。当然どちらも何処かがやらなければならない大義が有る筈だが不思議なのは地元選出の議員さんがちっとも誘致の声を上げないことである。当然選挙に影響はするだろうから旗幟鮮明は得策ではないと思っているのだろう。これでは商社マンに教えて貰った、嘘はつかない、しかし自分に都合の悪い事は言わないを地で行っているようなものだ。迷惑施設ならある程度政治力は必要である。政権与党議員の方々から次の選挙で地下処分場を誘致するという公約で立候補する猛者は出てこないものか。処分場を別にして原発推進を容認しては商社マンの教えにすらそっていない。立憲と国民の合流による新党も原発ゼロという綱領に難色を示し新党参加を躊躇している議員もいるとのこと。電力総連傘下の民間労組をバックにしている方々だという。彼らから寿都に関するコメントは聞こえて来ない。


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