やっと一時停止のGoToトラベル

　政府は一転してGoToトラベルの全国一旦停止を決めた。何が変わったから方針転換をしたのかは分からない。世論調査で支持率が急落し、一番の理由がコロナ対策への不満があったからとか、停止が遅すぎるといった批判もあるが今の感染状況からは停止を歓迎するしかない。GoToという国のお墨付きが無くなったのだから当然全ての移動は自粛せざるを得ないだろうしするだろう。GoToトラベルなど元々無かったものだから無くなったからと言って文句を言う筋合いではない。GoToの停止については、経済が破綻すれば死者（自殺、餓死？）が増えるかも知れないと恫喝まがいの暴論を吐く輩もいたが、12月14日の時点でコロナによる死者は2649人だ。こちらの死者についてはコメントしないのか。しかもこの数字は今後確実に増える。経済が破綻して社会不安が起こると最初は死者でなく犯罪だろう。GoTo停止への反論としては如何にも貧弱である。今は拡大防止のために打てる手は全て打つという時だ。それでも再開する時はGoToを止めたが感染拡大防止には効果が見られなかったと言うのだろう。いや止めていなければもっと増えていた筈と水掛論も出て来る。防止策は効果が無かった事柄を挙げていくのではなく効果があったと判断できる対策をまず最優先で見つけ出すことだ。
　正月風景は様変わりするだろうが受け入れるしか道は無い。旅行に行かなくても死にはしない。GoToなどの補助は元々無かったものだ。我慢できない筈がない。コロナが収束したら一気に観光爆発すればよいではないか。補助があるから旅行に行くなどとケチ臭いことを言っている場合ではない。観光業は大変だと言われるが初詣のお賽銭で1年分を稼ぐ神社仏閣はもっと大変だ。ここに政府が補助金を出すと言ったら世論はどう言う。煤払いをやった成田さんはどうなるのだろう。毎年お参りしている神社は歩いて行けるので混んでいれば引き返せば済む。旧正月を祝うとか神社仏閣も時期をずらした経営戦略が必要ではないか。多分おせちの宅配は猛烈に売れる。お守りグッズのネット販売だってあり得る。
　それにしても政府の迷走ぶりは凄まじい。これが武力衝突を伴う国際紛争だったら危機管理能力など微塵も期待できない。今までも与党の中から何も意見が出てこないのは不思議でしょうがない。金太郎飴状態で全てが首相に右習えというのも変な話だ。異論を唱えると出世が望めない官僚と同じだ。世論調査ではなく国会議員全員にアンケートをしてみたらどうだ。GoTo継続を強力に主張していた議員の意見を聞きたい。エビデンスが出るまでは継続すべきという議員がいたらそれこそ骨がある。