太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

途上国の喧騒の中で

2015-07-13 10:17:28 | 仕事に関すること

 仕事の関係で多くの開発途上国、さらにその僻地に出掛けたが、

 途上国の無秩序な風景は神経を逆なでする部分と高揚させる両方がある。多分それは戦後の混乱期にも似た一旗あげてやろうという活気を想像させる部分と、一歩郊外に向けて走り出すと道路沿いの古びたアパートの一階が所狭しと雑貨が並べられた商店であり、さらに離れると人通りも少なく、道路沿いにはまるで不揃いな仮設の屋台のような店が連なり、大抵は時間を持て余した老人の店番が来る気配もない客を一日中待っている。この商売で生活ができるとはとても思えず、それは昨日とあまり変わらぬそして明日も同じ日が来るであろう風景である。そのような通りを歩き、たまに足を止めて店の中を覗いていると、この店も店番も私のことなど知っているはずもなく、一瞬、何か買ってくれるかも知れないという期待が過るが、直に元のゆっくりとした日常に戻る。私が東京で日常の勤務に戻ったとき、多少の困難に直面している時、あの喧騒と街道沿いの人々の暮らしには何の変化も影響も起こらない。日常はそれぞれの場所で日常を取り戻す。二度とこんな困難な場所や仕事はご免だと空港を飛び立つが、画一的な整然としたビルや目的をもった人々の往来の東京の風景の中に3か月も居ると、誰も私のことなど知らない、多分今後接点もないだろう人や風景が何故か懐かしくなる。

皆さんも日々多くの問題を抱え込んでいるだろうが、残念ながら世界の多くはそのことを知らない。そして粛々と日常が流れて行く。もう駄目だと思っても世界は終わらない。



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