太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

最後はポチッと

2021-12-26 09:14:53 | 日記
 クリスマスが終わり折込チラシはおせちの総菜満載である。近くに大型スーパーが沢山あり競いあう。どれも美味しそうなものばかりだ。しかし絶対食べたいという物でもない。食べなくても我慢できるものばかりである。おっと今日はキュウリや白菜が安いという方に目が行く。庭先の山茶花の紅い花にメジロが何羽かやってきて蜜を啄ばんでいる。尖った嘴だから効率悪く1滴づつ飲むのだろう。朝飯は軽くといったところか。
生活様式はどんどんこぢんまりしてきた。仲間たちと研究開発の実験結果に一喜一憂したり訳の分からない国々を巡ったことも遠い昔のこと、ここにある自分が経験してきたとは思えない。語り合う仲間も近くには居ない。それらはどんどん記憶の彼方、脳細胞の奥深くに沈んでしまい他人事になっていく。日々の人生は年とともにスケールがどんどん小さくなって行きやがて最後はポチッと消えていくのだろう。富や名声を手にした人も抗う事のできない真実である。しかし彼らが松明が消えるように去っていくとしたらこちらはありふれたどこにでもある人生である。か細い蝋燭の火のように長くしょぼしょぼと何時消えたかも分からない。スーパーの籠を持って歩きながらもその昔衣服を頭に乗せてガンジスの上流の川を渡ったこともあるのだよと言ってもせんない事である。総菜選びのおばちゃんには何の関係もない。たまたま同じ時刻、同じ場所で同じ格好をしているだけである。100人100通りの人生はそれぞれの脳細胞に閉じ込めら、誰も見つけ出せなくなっていく。