太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

分かり難かった選挙

2021-08-24 08:31:53 | 日記
 扱いがこうも違うものかと思った。横浜市の市長選挙のニュースは全国区であった。さすが380万人の市とわが市17万人では注目度は大違いである。横浜の結果は次の総裁選や衆院選とセットで語られる。前回わが市の市長選では贅沢過ぎる図書館の建設が争点の一つだった。全国区になりようがない。横浜ではIRとコロナ対策が争点だったようだがIR誘致では不思議なことが起こった。
 本命と思われた小此木氏が反対の立場で立候補した。これをIR推進の元締めの総理が応援するという。前市長の林氏は一旦白紙に戻すといって当選したが当選後には白紙と言うのは真に白紙で反対と言う意味ではないと詭弁を奮い推進の旗振りを行った。小此木氏が変節しないかと疑われても仕方がない。一方当選した山中竹春氏はコロナの専門家でもありコロナ対策を訴求した。しかしよく考えてみると市の首長である。上には知事がおり、国がある。地方自治体でしかも市レベルでできることがどれほどあるか知らないが抜本的な対策は思いつかない。一体勝利と敗北を分けたものは何だったのだろう。
 選挙は小泉さんの時の郵政民営化反対か否かというワンイシュー選挙(単一争点選挙)は珍しく多くは雰囲気選挙である。この人は良さそうだと思う風のようなものである。ところがこの風はある意味民意をもっともよく表し、当選しても何が勝因か良く分らない。常に緊張していないと何時風が変わるか分からないというプレッシャーがある。争点は永遠には続かない。それ以外のことを託した覚えのない選挙民は時として簡単に風向きを変える。衆院選も風を読む選挙に似ている。
 もっとも民意から離れた選挙は総裁選だろう。投票する人の唯一の目的は勝ち馬に乗る事である。良いポストが得られる可能性が高いからである。これほど明確に損得勘定が見えると逆に菅菅しい。勿論総理総裁に相応しいと思っても派閥と言う壁があって簡単に投票先を自分で決めることができない事は分かる。多くの総裁候補者がメッキが剥げて行く、あるいは機を逃して時代に取り残される例は多い。今候補に挙がっている人を全て除いた場合、気になるのは参院から衆院に鞍替えするという林芳正氏の今後だ。将来の総理を目指しているとも言われているが理論派、知性派である。これまでの答弁を聞いていても分かる。残念なのはこういう人が果たして派閥力学を乗り切れるかどうかである。候補に挙がっている人を除いてと言ったのは真の世代交代は彼らの代では起こらないということだ。老獪な長老の力が何処まで通用するのか、次の総裁選は見ものである。彼らの最も強いところは風など気にしないところである。