太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

大人になった中国

2018-03-24 09:07:43 | 社会観察

トランプ大統領は、鉄鋼とアルミに高い関税を掛けると宣言し、ついにはスーパー301条の発動まで決断した。貿易赤字を縮小することが目的だが、当然ターゲットは中国である。これを受けた中国が外務省の報道官華春塋氏、例の美人で如何にも頭の良さそうなご婦人、のコメントが奮っている。「お返しをしなきゃ失礼になってしまう」と。勿論中国は報復関税を掛けますよという宣言だがユーモアと皮肉を混ぜるのは大人の特権であり、余裕ともとれる。決して不公平な輸出でない事を粘り強く説明して行くとか、鉄、アルミの時に同盟国であり安全保障上問題ないことを理解(少なくとも空母や戦闘機を作るには困らない意を含む)して貰い適用除外国にとか甘いことは言わない。ぶっちゃけ、やれるものならどうぞという開き直りとも恫喝とも取れるコメントには中国が対等の立場で物を言っているという感じがする。

太陽電池でも一時期(今は知らないが)原料シリコンの過剰生産でウェファーが異常に安くなり、結果として太陽電池がダンピングに近い価格になり世界を席巻したという歴史もあるがつくづく中国は生産という点で小回りが利かない国だと思う。国の方針であるとか、儲かる分かった分野では全員そこに集中する。リスクを考えた逆張り投資のようなものは無さそうだ。体制による特徴と言えなくもないが、一度動き出した巨大タンカーは座礁するか衝突しない限り止まらない、方向転換もできない。それにしてもアメリカは大変だ。程良い赤字は長者が貧しいものから多少高くても物を買うのに似て大国の証しであり余裕と思うのだが、我慢の限界を超えているのだろう。多分トランプ大統領は歴史に名を残す。トランプの時代とか呼ばれて異質な時代を作った者としてだが。

取り巻く主要閣僚の首の挿げ替えも凄まじい。多分アメリカには任命責任という概念は無い。結果、周囲にはイエスマンしか残らないくなる。。習主席、北朝鮮の金委員長、ロシアのプーチン大統領と似たところがある。もし相手を独裁と謗るようなことがあれば貴乃花ブーメランとなることは確かだ。歴史の教訓からだろうか、近年不思議に欧州ではこのようなリーダーは出て来ない。日本はどうだろうか。官僚だけは別にして周辺から結構異論反論が聞こえてくるから安倍さんは一強と言われてもまだまだ緩い。歴史の教訓が許さないと言えば格好いいが一強ではなく多弱感が強い。

エネルギー基本計画の方向性が定まったと新聞で報じられた。結論から言えば今の計画の微修正程度である。原発はやはり2030年に30基程度動かさなければならない。全ての問題は日銀の物価目標のように先送りである。ことエネルギー計画においては日本も巨大タンカーなのか、オイルショックの教訓はその後活かされたが原発はそうでもなさそうである。審議している先生方の名前は覚えておかなければならない。退官後であっても週刊誌がインタビューに訪れるかも知れないから。でも日本は私人になった途端、あの時こう言いましたよねとは聞かない。文科省を除いて。