ウジェーヌ・ヤンソン
スウェーデンの画家らしい。
人間の男の肉体に、何の改造もしなかったらこうなるという絵である。
少年のように見えるが、大人だ。要するに小さい。筋肉もそれほどなく、腹筋も割れていない。なまっちろく、女っぽく、それほど男性的に発達しない。性器は色が黒く大きく発達する。
人類の男の業が、普通に現れると、こういう感じになるという肉体である。
女性に傲慢にふるまってきた男は、だいたいが女性より小さくなってしまうのだ。女性を見上げてしまうような小さい男になるのである。筋力もそれほど強くなく、暴力をふるうのに臆病になるほどである。全体的に弱弱しく、男性的意志を感じない。
これではとても女にもてないので、痛い男は肉体に改造を施し、足を伸ばしたり、盗んだ筋肉をつけて胸を厚くしたりするのだ。そして筋骨隆々の美しい男性的肉体を作ったりする。
ところがそういう勇ましい肉体をしていながら、やっていることは女の尻を追いかけることくらいなのである。男らしいことなどしない。ただ、群れて人間の悪口を言うことが関の山だ。
そういう男は実際はこういう小さい肉体をしているのである。弱気だからこうなるのだ。
性器ばかりが大きく、ひどい性欲に苦しんでいることを表している。
このように、人間の肉体は、人間の心そのものを表すものなのである。