世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

コスモス

2024-04-30 02:52:07 | 季節の花詩画集

わたしたちはみな
ひとりひとりちがいます
色も形も 笑い方も歌い方も

透明な風の後ろで
金の時計のネジを巻いている
あの美しいお方が
わたしたちをそう創ってくださり
秋を 澄んだ紅の合唱で
始めるようにとおっしゃいました





***
(2005年9月)






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ヒマワリ

2024-04-29 03:07:43 | 季節の花詩画集

昔 世界中の幸福を切り砕き
ありもしない真珠を求めて
死に絶えた貝殻を集めていた

今 私の中で目覚めた太陽は
金色の翼を広げて空に唄い出す

天の下 天の下 天の下

私が 私で あること!





***
(2005年8月)





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アサガオ

2024-04-28 03:27:54 | 季節の花詩画集

虫取り網をもって
風のようにかけていく少年の肩に
青い朝顔の眼差しがついていった

一日を子犬のように遊び倒して
日が暮れて
ふと誰かに会いたくなったのは
そのせいだということに
少年はいつ気づくのだろうか





***
(2005年7月)





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アジサイ

2024-04-27 03:00:15 | 季節の花詩画集

雨音に 耳を澄まして

青空にはびっしりと
蒼い文字で手紙が書いてある
雨が降るとその文字が溶けだして
私たちの所にささやきが届くの

目を閉じて きいて
永遠の過去から今日まで
ずっと届いていた手紙を
今度こそは 逃さないで





***
(2005年6月)





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ツツジ

2024-04-26 02:39:33 | 季節の花詩画集

ひのひかり ひのひかり ひのひかり
ああ わたしたちは
いつもうたっているの
伝えたくて あなたに伝えたくて

空と 大地が
ただ一種類の愛だけで
できていることを

ひのひかり ひのひかり ひのひかり





***
(2005年5月)





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サクラ

2024-04-25 03:23:33 | 季節の花詩画集

薄紅のささやきが
静けさに隠れて
瞳の中に溶けてくる
そして神経をたぐり
血流をたぐり
魂の耳元で語り始める

ああ また出会えた
生も死も 愛も哀しみも
ひととせの全てを乗り越えて
また あなたと出会えた




***
(2005年4月)





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少女

2024-04-24 03:11:00 | 冬の日差し・夏の月

書斎の整理をしていた時に見つけました。

かのじょが描いた少女の像です。

かわいいが、本人は気に入らなかったみたいで、書類の山の中に埋もれたまま、忘れ去られていたみたいですね。

年月を経て、色鉛筆の色も褪せてしまいましたが、せっかく見つけたので、あげることにしました。
これからも、かのじょの作品を見つけたら、ここで紹介することにしましょう。


なお、明日から、「季節の花」シリーズの絵を、短詩を添えて発表することにします。
それらの作品は、平成17年から18年にかけて、徳島新聞の文化欄に発表されたものです。

絵の方は、フォトチャンネルに収めてありますが、詩は発表していないと思うので。
これを機に、ブログの方にまとめてみたいと思うのです。




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本当の幸せ

2024-04-23 03:26:06 | 詩集・こどもたちへ

本当の幸せは
世界の幸せのために
自分を投げて
働くことなのだ

金持ちになって
女にもてて
有名になって
みんなにちやほやされる
ことじゃない

ずるいことばかりやって
かたちだけの幸せを
作っても
心はいつもむなしい
愛がどこにもないから

自分の中の
美しい愛を燃やして
誰かのために
真心で働くことができたら
どんなに楽しいだろう

でもおれは
本当の幸せを捨てて
嘘ばかりの幸せを
とったのだ




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ロードクロサイト

2024-04-22 04:02:05 | 花と天使・第2巻

日本名は菱マンガン鉱。なんだか味気ないですね。

バラ色のきれいな石だから、もっと詩的な響きの和名が欲しいところですが。

うちにはネット通販で買った小さなロードクロサイトの玉があります。

この絵はそれを見ながら描きました。

チューリップばかりでは何なので、今回はひなげしを描きました。




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かたつぶり

2024-04-21 04:16:08 | 月夜の考古学・第3館

かたつぶり我よりのろきものなくもしりぞくことは知らずとぞいふ



かたつぶりかなしきかひをせおひつつ雨の葉陰に玉をなしけり




(年度不明。古いノートの殴り書きから。一部推敲。)






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