世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

ペイント・ザ・スカイ・ウィズ・スターズ

2015-07-31 03:52:33 | 色鉛筆の天使
ペイント・ザ・スカイ・ウィズ・スターズ




from Enya





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絵本・天使ホミエルの話・裏表紙

2015-07-30 04:58:59 | 夢幻詩語

裏表紙です。絵本の読み聞かせ講習会では、裏表紙まで完全に見せて、おしまいだということにしなくてはいけないとかのじょは教わりました。なので、ラピスラズリの神の空に浮かんでいる星の精の絵を描いてみました。

神の空というとわかりにくいですね、説明するとお話の世界がおもしろくなくなってしまうかもしれませんから、多くのことは自分で考えてみてください。それではいけないかな。ではちょっとだけおしえておきましょう。

神の空とは、神が住んでいらっしゃる世界のことです。神様にも、わたしたちのように、自分たちが住んでいる家というものがあるのですよ。わかりますね。

また、神がいらっしゃる空、という意味もあります。わたしたちが空を見る時、時々神様が空にいらっしゃることがあって、その時の空はとても美しいのです。そういう空のことも、神の空と言います。

では、お話はこれまで。楽しかったですか? 楽しかったら、またいつか絵本を作ってみましょう。




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絵本・天使ホミエルの話・10

2015-07-29 04:56:22 | 夢幻詩語

このようにして、新しい星が、木星の周りを回り始めたので、地球の運命はこれから、少しずつ変わっていくことになるそうです。戦争をすることが、だんだんと、難しくなってくるそうです。本当かなあ。本当だと、いいですね。

(おわり)




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絵本・天使ホミエルの話・9

2015-07-28 04:37:39 | 夢幻詩語

「よし」という御心のことばが、木星の神からかすかに聞こえてきました。ホミエルは深く木星の神に頭を下げると、新しい星の未来を祝福し、傷ついた悲哀の星を赤子のように抱いて、また、透明な入り口を通って、元の雲の原に戻ってきました。

「ほう」とホミエルは言って、傷ついた氷の星を、弱った魚を川に戻すように宙に放ち、しばらくの間、雲の原の上の空間で静かに回らせ、もう一度百合のラッパに口をつけて、今度はいかにも優しく、魂の深いところに届く透明な音で、心地よい子守唄のような曲を吹きました。星の長い長い間の苦労と悲哀に、感謝し、慰める歌でした。星はしばらくは悲哀に硬く心を閉ざしているかのようでしたが、次第に音楽が心に響いて、やがてほんの少し喜んで、一度だけ、くるりと回り、かすかな祝福の歌を歌ったのです。
ホミエルはラッパを口から離して、微笑むと、小さな星をもう一度抱き、百合の木の階段を上り始めました。そして神の空に出て、星を放つと、見えない神の手が風となって星をすぐにどこかに連れていってしまいました。




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絵本・天使ホミエルの話・8

2015-07-27 04:36:15 | 夢幻詩語

新しい星は木星の軌道上を、ぎくしゃくとしながら回っていました。まだ木星の引力に慣れていないからでしょう。一度など、軌道上を転げ落ちてしまいそうになり、あわててホミエルが元に押し戻しました。ホミエルは、太陽と木星の神に拝礼すると、今度は手の中に金の種を出し、それに呪文を吹きこみました。すると金の種は、吹き口は一つで、音の出口は三つある、金色の細長いラッパになりました。ラッパの出口は、百合の花の形をしておりましたので、そのラッパはまるで、三本の金の百合を束ねたようでもあったのです。

ホミエルは悲哀の星を左わきに抱きながら、右手に持った三本の百合のラッパを吹き、高らかに音楽を奏でました。それはまだ少しゆらいでいた新しい星の軌道の動きを修正し、正確な位置に戻し、新しい使命と歌と踊りを、星に深く教えたのです。




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絵本・天使ホミエルの話・7

2015-07-26 04:27:28 | 夢幻詩語

この小さな氷の星は、地球上に、醜い戦争が起こらないようにと、ずっと長い間魔法の歌を歌ってきたのです。それは、星々が地球にささげる愛の歌の合唱の中の一つの大切な旋律でした。星は、星が歌う歌に人間が気づかなくても、ずっと歌ってきたのです。時には、その歌が人間の心に届いて、戦争がなくなったこともありました。けれども、ほとんどの人間は星の歌に耳を貸さず、人間は決して戦争をやめませんでした。長い長い時を経て、辛抱に辛抱を重ねて歌い続けてきたこの星は、ある日とうとう絶望して、泣いてしまったのです。

このままでは、星の悲哀が、地球に悪影響を及ぼすと考えたホミエルは、神に問い、新しい星と取り替えてはどうかとお尋ねしてみたところ、神はそれをせよとホミエルにおっしゃり、かわりとなる新しい星の居場所を教えて下さったのでした。




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絵本・天使ホミエルの話・6

2015-07-25 05:07:14 | 夢幻詩語

さて、ホミエルの仕事はまだこれからでした。ホミエルは雲の原に戻ると、百合の木と銀の階段はそのままにしておいて、星を抱えながらもう一つの入り口をこしらえ、その入り口をくぐって飛んで行きました。するとそこには、暗い宇宙空間がありました。遠くに白く小さく太陽が見え、近くには、虎目石と蛋白石と赤や青の瑪瑙を混ぜ合わせて丸く磨いたような木星が、大きく見えました。ホミエルは、薄紅色の翼をはためかせ、一ふしの歌を口笛で歌いました。するとすぐに、目当ての星は見つかりました。それは、木星の軌道上を回る、人間はまだ誰も知らない、小さな氷の衛星でした。氷の衛星は、木星軌道上を回りながら、まるで胸が破れそうな悲しそうな声で、歌を歌っていました。ホミエルはそれを見て、眉を寄せ、思わず息を飲み、悲哀を癒す呪文を星に投げてやりました。星があまりにも苦しそうに、今にも割れそうな声で、痛い、痛い、痛い、と叫んでいたからです。

ホミエルは、悲哀する氷の星に近づくと、そっと星に何かをささやきました。そして、新しく連れてきた灰色の星と、その星を、さっと取り替えました。灰色の星は、木星の軌道に乗ったとたん、歌を歌い始め、くるくる回り始めました。悲哀の星は、ホミエルの手の中で、赤子のように震え、泣いていました。ホミエルは星を抱いてやさしく慰めました。




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絵本・天使ホミエルの話・5

2015-07-24 05:11:26 | 夢幻詩語

やがてホミエルは目当ての小さな星を見つけました。それは青い太陽の周りを回る、胡桃のような形をした小さな灰色の星でした。普通の岩の星のように見えますが、よく見れば所々に、透きとおったアイオライトの結晶が、ジャガイモの芽のように小さく生えていました。星はヴェールのような半透明な大気に包まれて、神の歌の歓喜に酔い、くるくる回りつつも、自分の軌道を一ミリたりと間違えずにゆっくりと飛んでいました。ホミエルは小さなその星に近づくと、何事かを星にささやきました。すると星はくるくる回るのをやめ、少し考えるようにころりと横に傾いたあと、ホミエルの言葉にやさしくうなずきました。ホミエルはほっとして、神と星に深く感謝をすると、その灰色の星を脇に抱え、再び入り口を通って百合の階段を下り、元の雲の原へ帰ってきたのです。




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絵本・天使ホミエルの話・4

2015-07-23 04:23:34 | 夢幻詩語

神の空に出ると、そこには不思議な青い太陽があって、空間はまるで青いラピスラズリの粉を詰められているかのように青く光り、どこまでも果てしなく広がっておりました。太陽風が高い次元で、天使の耳を壊さないように静かにも豊かな交響曲を歌っていました。かすかに聞こえるその音に耳を澄ますと、ホミエルの胸に歓喜が花園のように咲き乱れ、楽しくてたまらなくなり、笑い出さずにいられませんでした。そういうことで、ホミエルはまるで子どもが野で花を探しながら走り回るように笑いながら、青い神の空を飛んで行きました。




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絵本・天使ホミエルの話・3

2015-07-22 04:44:53 | 夢幻詩語

翼をもつ天使も、神の空にまで上るには、途中まで百合の階段を上らねばなりませんでした。ホミエルは銀の螺旋階段をどんどん上り、とうとう、銀の階段のてっぺんまで来ました。双子のような銀河から、うすい箔を落とすような金の光が、ホミエルの頭に落ちていました。ホミエルは銀河の神に丁寧にお辞儀をし、感謝をすると、ほう、と一声言って、百合の階段の少し上に、透明な入り口をこしらえました。そこでホミエルは、背中の薄紅色の翼を広げ、その入り口から、神の空に向かって、飛び出していったのです。




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