世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

かわいい小鳥

2018-01-04 04:17:46 | 冬の日差し・夏の月


これは、ガブリエレ・ミュンターの自画像です。知っているでしょう。抽象表現主義の中に青騎士という芸術家の一派があったが、その中のひとりである女流画家です。ワシリー・カンディンスキーの恋人でもあった。彼女はカンディンスキーを愛したが、のちに捨てられたそうです。理由はなぜか。おそらくは、それほどの美人ではなかったからだ。

画家としての才能も、見くびられていた。

これはわたしの意見ですがね、画家としては、カンディンスキーよりもミュンターの方が上だと思いますよ。色彩もフォルムもフォーヴィズムのようだが、愛を感じる。

それはかのじょが、ほんとうにカンディンスキーを愛していたからだ。

愛がなければ、芸術はきついものになる。

カンディンスキーは今は評価されていますがね、もう少ししたら、一括して廃棄されてもおかしくないような作品ばかりです。あまりおもしろくない。だがあの当時は、ああいうものがよかったのです。人間の魂は、自分というものを離れて、何か奇妙な世界を泳いでいた。

ミュンターには、そんなカンディンスキーが、何かとても偉大なことをしている男のように見えたのでしょう。

そういう女性のまことを、ただ、それほど美人ではないからと言って、捨てていくのは、男の方がおかしい。愛でつくしてくれる心の正体を、見抜けない感性は、芸術家としてどうかと思います。

確かにきつい美人ではないが、目がかわいらしい。愛したいという魂が、この中にいる。まるでかわいい小鳥のようだ。

わたしなら、大事にしてやり、本当の美人にしてやれるものを。それくらいのことは、男にできるということを、男は学ばねばなりませんよ。

どんなおかめさんでも、男がその人を美人だと思って心からだいじにしてやれば、本当に美人になるのです。

本当ですよ。女性というのは、愛して信じて、いいことをしてくれれば、その人のために、女神になることもできるのです。






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