夕日が濡らす
あなたの窓辺に
小さな銀の竜胆を贈ろう
心を閉じたあなたの
心臓の奥に住む
ふるえる蝶々に
小さな蜜を飲ますために
瞳をそらして
逃げていくあなたの心に
誰も知らない
星が灯っていることを
わたしは知っている
遠い明日の向こうに
手と手が溶けていく
夢を追いながら
ただ今は
小さな秘密の花を
あなたに贈ろう
性欲を
満たすためだけに生きた
汚い俺の人生が
濡れて腐った布のように
俺におおいかぶさる
あまりの罪の重さと
愚かさに
魂の骨が
粉々に割れてしまいそうなほどに
つらい つらい つらい
誰か助けてくれ
こんな俺を
俺からとってくれ
こびりついた糞を
こそげ落とすように
俺から俺を
放してくれ
苦しい 苦しい
俺は俺が
苦しい
なんであんなことをした
なんであんなことを
吸い込まれてゆく
地獄の風の音を
聞きながら
俺は俺に
永遠に苦しむのか