仏殿の隣にある招福殿という建物の横に、御覧のように大量の招き猫が奉納されています。
寺伝によると、江戸時代に彦根藩井伊家がこの辺りに所領を得ていたそうなのですが、第二代藩主・井伊直孝が鷹狩の帰りにこの寺の前を通り掛かったところ、門前にいた一匹の白い猫がしきりに招くような仕草をしていたそうなのです。
不思議に思いながらも、その猫の招きに応じて寺に上がり、住職の説経を受けていたところ俄かに激しい雷雨となったのですが、猫に招かれていたおかげで難を逃れたのだそうです。このことを直孝公が大層お喜びになり、以後このお寺は井伊家によって寺域や堂宇が整備・拡張され、仏像や法具も新しく調えられ、井伊家代々の菩提寺となりました。《豪徳寺《》という寺号も直孝公の戒名によるのだそうです。
それ以来、猫は福をもたらす観世音菩薩の遣いとして大切にされて、仏殿の隣に招福殿という観音堂を建てて、そこに直孝公を招いた白猫を模した招福猫兒(まねきねこ…豪徳寺さんではこう書きます)を祀るようになったのだそうです。
これらの招福猫兒はお寺の總受付で購入できます。買って願掛けをしていきなりここに納めても、家に持ち帰ってもいいそうです。
それにしても…壮観ですね。