共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

町田市薬師池公園の大賀ハス

2024年07月21日 18時25分15秒 | 
今日も神奈川県は強烈な暑さに見舞われました。そんな中、今日は町田市の薬師池公園に蓮を観に出かけました。

まだ暑くないうちに…と思って早くに出て、町田駅からバスに揺られて薬師池公園に到着しました。そして、池まで降りてみると…



何だか蓮の葉が青々としているものの、肝心の花が見当たりません。

『…あれ?』

と思いつつ、とりあえず池の周りを散策してみることにしました。すると、



ようやく葉陰に咲いている蓮の花を見つけることができました。

その後も探し回ってみると、











少ないながらもあちこちに蓮の花が顔を出しているのが確認できました。しかし、池の真ん中辺りには



大きな空白地帯ができているのも見受けられました。

近所の方の話では、こちらの大賀ハスはだいぶ株の傷みが進んでいて、この空白地帯では根腐れを起こしていたようでした。小山田神社の蓮田と違ってこちらの池は流れがないことから水が淀んであまり動きがないため、根腐れが起きやすくなってしまっているようです。

それでも、池の縁を歩いていると



こんな立派な蓮の花を見つけることができました。町田市が市内屈指の蓮の名所を標榜するならば、これくらいの花はあってほしいものです。

猛暑日アイコンは回避したものの、それでも暑いことに変わりはありません。こんな猛暑がいつまで続くのか考えただけで…いや、考えるのはやめておこうと思います…。

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魅力的な小品《星笛》

2024年07月20日 17時55分45秒 | 音楽
昨日小学校が終わって、今日から夏休みに入りました。そのタイミングで神奈川県は凄まじい猛暑となり、マックスでエアコンを入れていないと具合が悪くなりそうです。

夏休み中、子どもたちには様々な宿題が出されていますが、その中にリコーダーの練習も出されています。5年生に出されている課題は《星笛》というデュエット曲なのですが、これがなかなかいい曲なのです。

《星笛》の楽譜は



こんな感じで、#も♭も全く無いので技術的にはかなり平易です。演奏してみると分かるのですが、郷愁を誘うような切々としたメロディが印象的な作品です。

こうした印象を受ける要因を専門的に分析すると、この曲が教会旋法のエオリア旋法で書かれていることにあります。エオリア旋法とは、



ラからラまでをピアノの白鍵のみで辿る音階のことをいい、自然的短音階とも言います。

この短音階は全ての音に何の記号も付いていないので、より素朴でフワリとした響きがします。それが優しい印象を演出していて、実に愛らしい作品です。

一方で、この曲は8分の6拍子という難しい拍子で書かれています。この拍子は文字通り



一小節の中に8分音符が6つ入っているものなのですが、それらを3つで一塊と捉えて



というリズムで演奏することになります。なので、楽譜の見た目や聴いた感じは3拍子っぽいのですが、演奏する際には



というように2拍子に感じて演奏しないとさまにならないのです。

さて、こうした感じ方をどうやって子どもたちに伝えていくのか…実に難しいポイントです。実際に指導するのは学校の先生ですから私が出しゃばっていくことはないと思いますが、何か聞かれた時にはアドバイスくらいできるようにしておこうと思います。

そんなわけで、今日は小学5年生の音楽の教科書に掲載されている《星笛》をお聴きいただきたいと思います。実は教会旋法などいろいろな魅力的要素が隠されている、何とも愛らしい作品をお楽しみください。


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新紙幣キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

2024年07月19日 18時18分18秒 | 日記
今日は小学校の夏休み前最終勤務日でした。午前中までで授業を終えた子どもたちは、猛暑の中でお道具箱やら鍵盤ハーモニカやらを持ち帰ることになり、両手に大荷物をぶら下げてブーたれながら帰っていきました。

子どもたちを下校させた後、私は教室の掃除と戸締まりを済ませて退勤しました。そして、ランチをする前に郵便局で現金を下ろすことにしました。

ATMから出てきた紙幣を取り出すと、何だかやたらとツルツルしているような気がしました。なんだろう?と思って確認してみると、



出てきた千円紙幣が全部新札だったのです。

現行の野口英世千円紙幣よりも青の色味が濃いように見え、ホログラムもかなりキラキラと輝いています。表面の右上と左下には視覚障害者向けの斜線があり、触るとかなりザラザラとします。

裏面の



葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』もなかなかの見栄えで、透かしの部分が巨大なお月様に見えなくもありません(笑)。まだ折り目一つないピン札の新千円紙幣を目の当たりにして、いろいろと感心してしまいました。

ちゃんと使えるのかどうか気になっていたのですが、バーガーキングのレジで出したらすんなり受け取ってもらえました。当たり前といえば当たり前なのですが、それでも初めて新札を使うとなるとちょっと心配になるものです。

新紙幣が出回り始めたことで、一部のコンビニやスーパーのセルフレジでは1984年に発行された古いタイプ

●裏面がキジの福沢諭吉の一万円紙幣



●新渡戸稲造の五千円紙幣



●夏目漱石の千円紙幣



が使えなくなるようです。こうして、少しずつ紙幣が世代交代していくものなのですね。

渋沢栄一の一万円紙幣と津田梅子の五千円紙幣には、今のところまだお目にかかれていません。そのうち、それもATMから当たり前のように出てくるのでしょうから、私のお財布の中に入ってくる日を気長に待とうと思います。

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衝撃の小山田神社大賀ハス畑

2024年07月18日 15時55分51秒 | 
今日は本来ならば勤務先とは別の小学校の放課後子ども教室のある日でしたが、夏休み前の教室は先週が最後だったため、今日はお休みでした。なので、このチャンスに今年も町田市にある小山田神社に行ってみることにしました。

小田急線で町田へ向かい、小山田行きのバスに揺られること20分ほどで小山田神社に到着しました。ここの境内には大賀ハスの畑があるのですが、来てみると



蓮葉のあちこちから薄紅色の蓮の花が顔をのぞかせていて、芥川龍之介の《蜘蛛の糸》の一節

そのまん中にある金色の蕊(ずい)からは、何とも云えない好い匂いが、絶間なくあたりへ溢れて居ります。」

のように、蓮田独特の甘く香ばしい香りが辺りに満ちていました。



こちらの大賀ハスは、この蓮の種を千葉県検見川の縄文遺跡で発掘して蘇生栽培に成功した大賀一郎博士の菩提寺が近くにあることで譲り受けたものだとのことです。そして蓮を鑑賞するだけでなく、ここから少し離れたところにある就労継続支援B型施設『町田市大賀藕絲館』で、茎から採った繊維で蓮糸(藕絲・ぐうし)を撚って織物を作ったり、蓮の実をとってお菓子に加工したりして販売もしています。



時折薄雲に太陽が隠れるタイミングを狙って写真を撮ると、目の覚めるような緑色の蓮葉と、そこかしこから顔をのぞかせる蓮の花が風にそよぎ、実に美しいものです。蓮の花は日中に開き夜になると閉じることを2〜3回繰り返しますが、見渡してみると



まだ固く閉じた未生蓮華や



恐らく今朝方開き始めたのであろうものから





開きたてのもの、



花蕊が見え始めたものから



すっかり開ききったものまで、いろいろな段階の蓮の花を観ることができました。

今日は朝からかなり暑くなりましたが、それでも











吹き渡る風にそよぐ蓮を観ていると、ひと時暑さが和らぐように感じることができました。ここに見えている範囲だけでもサッカーコートの4分の3くらいはありそうな面積に、びっしりと蓮が植えられている様は圧巻です。

本来ならば、この蓮田はもっと広いものでした。ところが、私が昨年観に来た後から来年6月を目処に新たにオープンする公園としての整備工事が始まっていて、かつて広大な蓮田だったところは重機が入り





見る影もない有り様となってしまっていました。かつて



一面に大賀ハスが揺れていた神社の裏手は、昨年観に来た時には



雑草が生い茂っていて、今日は



蓮田だったのかどうかすら分からない工事現場となっていました。

ここには、来年6月に



このような公園が開設されることになっているようで、完成予想図では神社裏手の蓮田が植えられたところに八ツ橋が架けられ、遊具やベンチも新設されるそうです。それはそれでいいのでしょうが、それでも蓮田が元の面積の4分の1ほどになってしまったことは残念でなりません。

幸いなるかな、拙ブログには何年か前から小山田神社の蓮田の写真を毎年載せていましたので、それを見ればかつての広大な蓮田の様子を振り返ることができます。来年どんな公園が出来ているのかを待ちながら、かつての蓮田の様子に思いを馳せてみたりしたのでした。













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忖度なしの支援級勤務と『サマーゼリーアイスティー』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2024年07月17日 17時55分30秒 | カフェ
今日も小田原は暑くなりました。しかも、前日の雨が蒸発したことによって一気に蒸してきて、不快指数もうなぎ登りでした。

そんな不快さにやられたのか、支援級の子どもたちもかなり不安定になっていました。ただ、私はその都度

「はい、言いたいことは分かったから、やることはやる!」

と叱り飛ばして勉強させていました。

他の支援員が付き添った時には我がまま放題だったようですが、私の時には不承不承ながら勉強に着手していました。折角だから他の支援員も遠慮なく叱り飛ばせばいいのに…と思うのですが、彼らにとってはことはそう簡単ではないようです。

そんな小学校勤務を終えてから、横浜あざみ野の音楽教室に移動しました。そして、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

今日は涼を求めて



『サマーゼリーアイスティー』をオーナーすることにしました。冷たく冷えたアイスティーの下には自家製のゼリーキューブと柑橘果肉が沈んでいて、ストローでかき混ぜると見た目にも涼し気なアイスティーになります。

今日は



今月限定メニューの『レモンワッフル』と一緒に、美味しく堪能しました。爽やかなアイスティーとワッフルをいただいて、ひと時ホッとすることができました。

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意地で作ったソーマトロープ

2024年07月16日 18時11分18秒 | 工作
今日は個別支援員の勤務の日でしたが、夏季休暇をとりました。その代わりに、同じ学校の放課後子ども教室に始めから参加することにしました。

本来ならば授業が終わってすぐに放課後子ども教室に参加したいところなのですが、労働基準法の関係で個別支援員の勤務時間が決まっているため、いつも途中参加になっていました。しかも今年度は学校側の強行策によって『何故か』開所時間が凄まじく短いために、帰りの挨拶の時にしか参加できていないのです。

こんなんでは学習アドバイザーとしてどうなのだろうか…と思っていたのですが、自分に割り当てられた個別支援員としての夏季休暇が2日あるため、それを当ててやろうと企みました。本来の休暇の意味合いからは逸脱しているのかも知れませんが、こうでもしなければ子どもたちと一緒に放課後子ども教室に参加することすら儘ならないのです。

今日は子どもたちに『ソーマトロープ』という工作をさせました。これは



金魚鉢の絵と



金魚の絵を裏表に貼って棒の先につけ、回転させると残像効果で金魚が金魚鉢の中にいるようにみえる…という、いたってシンプルなおもちゃで、アニメーションの原型の一つとされているものです。

小学生にやらせるには子どもっぽ過ぎるかな…とも思ったのですが、子どもたちは思いの外楽しんで作ってくれていました。帰り際に子どもたちから

「楽しかった!」

と言われた時には涙腺が緩みかけながら、心の中で

『ゴメンな、ゴメンな、不甲斐なくてゴメンな…』

と何度も繰り返してしまいました。

本来ならば、もっと時間をかけて作れる充実した工作を子どもたちに提供したいと思うのですが、その時間をよりによって学校側に阻まれてしまっているのが現状です。大人側もいろいろと考えているのですが、それでもたった50分の間に宿題をやらせて工作をさせて…となると、可能性に制限があることは否めません。

私の夏季休暇は、あともう一回あります。その夏季休暇を9月の火曜日にもう一度とって、その時にも短時間で出来て子どもたちに喜んでもらえることを考えておくつもりです。

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海の日に聴くドビュッシー『海』

2024年07月15日 17時25分45秒 | 音楽
今日は海の日でお休みです。昨日演奏会だったので今日はお休みすることに決めていたのですが、何だか久しぶりにゆっくりしました。

海の日ということですが、だからといって海にくり出してみようという気にもなりません。それでも何かしら『海っぽいこと』をした方がいいか…と思った時に、ドビュッシーの交響詩《海》のことを思い出しました。

《海 〜 管弦楽のための3つの交響的素描》は、



フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(1862〜1918)が1903年から1905年にかけて作曲した管弦楽曲です。全体は副題の付いた3つの楽章

第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」
(De l'aube à midi sur la mer)

第2楽章「波の戯れ」
Jeux de vagues)

第3楽章「風と海との対話」
(Dialogue du vent et de la mer)

で構成されています。

この作品を作曲するきっかけになった一つに、葛飾北斎の浮世絵『富嶽三十六景』の中の名作『神奈川沖浪裏』があると言われています。初版のスコアの表紙には



北斎の波が印刷されていますし、1910年にストラヴィンスキーと一緒に写した写真には



部屋の壁に飾られた『神奈川沖浪裏』を見ることもできますが、実際に北斎からインスパイアされたのかどうかについては懐疑的な意見もあります。

『神奈川沖浪裏』は



今月から発行された新千円紙幣にも印刷されています。そういった意味でも、今日の日に相応しい音楽といえるかも知れません。

そんなわけで、海の日の今日はドビュッシーの《海》をお聴きいただきたいと思います。フランス人指揮者アラン・アルティノグリュの指揮によるフランクフルト放送交響楽団の演奏で、ドビュッシー円熟期の管弦の名作をお楽しみください。


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墨田区交響楽団創立50周年記念公演

2024年07月14日 20時00分40秒 | 音楽
今日は墨田区交響楽団の定期演奏会本番でした。朝早くに



すみだトリフォニーホールに到着すると、既に多くの奏者が指慣らしをしていました。

楽団創立50周年でもあり、第70回目の節目でもある今回の公演のプログラムは

●歌劇《フィガロの結婚》序曲
 (モーツァルト)

●交響曲第40番ト短調
 (モーツァルト)

●交響曲第6番ヘ長調『田園』
 (ベートーヴェン)

という、いずれ劣らぬ名曲揃いとなりました。それだけに難しいポイントも多く、ギリギリまで最終リハーサルが重ねられました。

本番を迎えて舞台に上がると、3階席にまで観客が入っていました。大きな拍手に包まれた中での本番は、ここ一番の集中力を発揮していい演奏ができたと思います。

アンコールには、プログラムに印刷された滝廉太郎の『花』をオーケストラ伴奏で観客に歌ってもらいました。ホールいっぱいに響く歌声に、演奏しながらちょっと感動してしまったのは内緒です…。

明日は祝日、久しぶりに何も予定のない一日です。何をしようか…は、とりあえず考えないことにします。

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いよいよ最終リハーサル

2024年07月13日 20時40分30秒 | 音楽
今日は夕方から、墨田区交響楽団の最終リハーサルがありました。

先週と比べたらかなりマシな気温の中を、歩いて練習場に向かいました。会場に着くと、



先週と比べてかなり多くの人が揃っていました。

そんな中でリハーサルが始まったのですが、やはり人数が増えると音楽の駆動力も重たくなってくるので、指揮者も大変そうでした。それでなくても今回の前半のプログラムはモーツァルトですから軽やかさが命ですから、急に増えた人数でいかにして軽さを演出するかで、時間ギリギリまで調整が続きました。

それでも時間になってしまったので、今日のリハーサルは終了となりました。後は明日、本番の舞台上で最終調整が行われます。

明日は朝早い集合なので、とにかく急いで帰宅しますε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

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雨音はショパンの調べ〜《24の前奏曲》より『雨だれ』

2024年07月12日 18時40分45秒 | 音楽
今日、神奈川県は久しぶりの雨音に包まれました。普段ならしかめっ面をしてため息でもつくところですが、ここ数日空梅雨気味の猛暑が続いていた中にあっては、正に恵みの雨となりました。

小学校の教室で窓の外を見れば、欄干に打ちつける雨粒がいくつも飛び跳ねていました。それをジッと見ていた一人の支援級の子が、突然こちらにクルリと向き直ると

「共結先生、雨の音楽ってあるの?」

と質問してきたのです。

雨の音楽…と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、



フレデリック・ショパン(1810〜1849)作曲の前奏曲『雨だれ』です。これは、ショパンの作曲した《24の前奏曲作品28》の中の一曲です。

《24の前奏曲作品28》は、ショパンが病気療養のために滞在していたスペインのマヨルカ島で1839年1月に完成しました。24曲がすべて異なる調性で書かれていますが、これはJ.S.バッハの大作《平均律クラヴィーア曲集》に敬意を表したものといわれています。

『雨だれ』は、その前奏曲集の中の15曲目の作品です。


(ショパンの自筆譜)

甘美なメロディを下支えするかのような左手の8分音符の連打が、まるで窓辺に滴る雨だれのようです。

パリの社交界で女流作家のジョルジュ・サンド(1804〜1876)と知り合って愛を深めたショパンは、地中海に浮かぶ島マヨルカ島へ渡りました。当時の有名人カップルのスキャンダラスな噂で騒ぎ立てるパリから逃れることと、病弱なショパンの静養も兼ねての長期旅行でした。

しかし島に到着後、ショパンが持病の肺結核をこじらせてしまいます。サンドによる献身的な看病を受け続けるもショパンの病状は死の淵をさまようほど悪化してしまい、またそうしたショパンの病状を忌避した島民たちによって山奥の修道院に追いやられてしまったのでした。

そんなある日、サンドはショパンを滞在先の修道院に残して買い物に出かけます。夜遅くにサンドが修道院に帰ると、一人残されたショパンは不安に苛まれながら作曲したばかりの曲を弾いていたのですか、その作品こそが、この『雨だれ』でした。

個人的な話で恐縮ですが、この曲は私が音楽大学の卒業試験で弾いた曲でもあります。当時のピアノの先生に

「卒業して世の中に出るんだから、ショパンの一つも弾けるようにしておけ!」

という一喝されたことで取り組んだ曲ですが、おかげさまで今では私が弾ける唯一のショパン作品となっています。

そんなわけで、今日はショパンの《24の前奏曲作品28》から第15番『雨だれ』をお聴きいただきたいと思います。辻井伸行氏が、2010年にマヨルカ島で演奏した動画でお楽しみください。


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ヘンな盛り上がりと後味の悪さ

2024年07月11日 18時50分25秒 | 音楽
今日は朝から空一面に雲の広がる、どんよりとした天気となりました。日差しが無かった分かなり涼しかったのですが、それでも湿度が高いので不快であることに違いはありません。

今日は勤務先とは別の小学校の放課後子ども教室の日でした。夏休み前としては今日で一旦終わりで続きは9月に入るまでお休みということで、今日は



子どもたちの前でヴァイオリンとヴィオラを演奏することにしました。

楽器の説明をしながら何曲か演奏し、最後に子どもたち一人一人にヴァイオリンを持たせて音を鳴らしました。子どもたちは、直に自分の身体に響いてくるヴァイオリンの生音にビックリしていましたが、一様によろこんでくれたようでした。

勿論それも盛り上がったのですが、実は今日一番に盛り上がっのが楽器をしまう時でした。子どもたちの中の一人が

「先生!それちょっと見せて!!」

と言ってきたので何かと思ったら、



ケースの中敷きに使っている手ぬぐいが目に留まったようでした。

これはかつて奈良に旅行に行った時に購入したもので、もうかれこれ12〜13年は使っているものです。そんな手ぬぐいを見に子どもたちがワラワラと駆け寄ってきたり、しまいには強奪しようと企てる子がいたりと、演奏時を凌ぐような盛り上がりをみせていました(汗)。

子どもたちを下校させて片付けをしている時、ちょっと信じられないことがありました。同じ放課後子ども教室のスタッフの一人が、私に何のことわりもせずにヴァイオリンと弓を手に取って弾きだしたのです。

私が

『あっ!』

と思った時には、ドラえもんのシズカちゃんも真っ青な雑音をゴリゴリと鳴らし始めていました。一瞬呆気にとられてしまったのですが、そうこうしているうちにも勝手にゴリゴリ音を立て続けていたので、

「〇〇先生、壊したら新車一台分くらいで弁償してくださいね。」

と極力冷静を装って笑顔で指摘したら、慌てて元の位置に戻していました。

田舎ならではの大らかさなのか、何の躊躇もなく他人の楽器を手に取ったことにも驚きましたが、勝手にゴリゴリ弾き始めたのには面食らいました。この方は元々他人との垣根の低い、悪く言えばかなり図々しい人ではあるのですが、少なからず気分を害したことは否めませんでした。

明日は久しぶりに、神奈川県に雨の予報が出されています。気温もかなり落ち着くようですが、どんな小学校勤務になりますやら。

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グッタリ猛暑と『コーヒーグラニテ』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2024年07月10日 18時30分35秒 | カフェ
今日も暑くなりましたが、空に雲が広がって日差しを遮ってからは少し落ち着いてきました。明日は神奈川県では久しぶりに最高気温が真夏日止まりになることが予想されていますが、それを予感させるように雲が段々と厚くなってきました。

小田原の熱中症アラートは警戒レベルで、休み時間に外遊びをする際には必ず水筒を持って行き、積極的に水分補給をすることが子どもたちに推奨されていました。休み時間から帰ってきた子どもたちはみんな汗だくで、授業中もグッタリしている子が多く見受けられました。

そんな小学校勤務を終えてから、横浜あざみ野の音楽教室に向かいました。そして、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

今日はとにかく冷たいものがいただきたかったので、



『コーヒーグラニテ』をオーダーすることにしました。かき氷とは食感の違うかち割氷のグラニテは、ザクザクとした食感が魅力です。

こちらのお店で毎年夏に登場するグラニテですが、ここ最近の暑さもあってか、なかなかの人気のようです。私がオーダーしたものが今日の最後の一皿だったようで、そういったことからも人気の高さが窺えます。

冷たいグラニテをいただいて、ひと心地つくことができました。今夜は久しぶりに雨が降るようですが、少しは打ち水効果を期待できるでしょうか。

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安っぽい、だが、それがいい

2024年07月09日 19時35分25秒 | グルメ
今日は日差しが雲に遮られたためか、昨日の殺人的な猛暑に比べたらだいぶマシな感じでした。それでも暑いことに変わりはなく、小学校の中休みや昼休みを外で過ごして教室に帰ってきた子どもたちは汗びっしょりになっていました。

そんな小学校支援級で、ちょっとしたことがありました。中学年の男子の算数をみていたのですが、普段なら何かと理由をこじつけてやろうとしない子が、今日はわりと落ち着いて問題を解くことができていたのです。

担任から指定された箇所までの計算ワークを全て答えたその子は、担任から◯をもらって嬉しそうにしていました。ただ、

「これだけできるようになったら、次からは共結先生にみてもらわないで自分でやってみようか。」

という提案に

「それはムリ!」

と即答していてズッコケてしまいました(汗)。

担任としては、なるべく自力でできることを増やしたいと思っていることも分かります。それでも、彼らにとってその道のりは、我々が考えるよりも遠き道だということも、また事実だったりもするのです。

今日は全体的に穏やかな時間が流れる中での支援級勤務を終えて、昨日より幾分マシな空気の中を厚木まで戻ってきました。それでもだいぶ疲れたので、夕食はラーメンチェーン店の日高屋で



冷麺をいただくことにしました。

冷麺といえば冷やし中華とも冷製ラーメンとも違う微妙なメニューで、ましてや日高屋の冷麺は、いわゆる盛岡冷麺とな似ても似つかない安っぽいシロモノです。しかし、個人的にはそれがいいので、暑い時期にはいただく頻度の高いものの一つとなっています。

神奈川県は明日までは晴れるようですが、週末にかけて梅雨前線が南下してきて雨が降り、それに伴って気温も下がってくるようです。あまりにも雨の降らない今年の関東の梅雨ですが、梅雨明け宣言の前にちゃんと一雨ほしいものです。

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手放せません…

2024年07月08日 19時50分35秒 | 日記
今日も関東は猛暑日となりました。ただ外で立っているだけで、頭がクラクラします…。

ここ数日の猛暑に抗うべく、最近は



こうした涼感ボディーペーパーが手放せなくなってきました。ただ、こうしたものはニオイのキツいものが多いため、小学校で使えないのが難点です。

関東では明日も猛暑日というありがたくない予報が、現在から出されています。梅雨に入ってから雨らしい雨が降ったのが数日しかないので、空梅雨になってしまわないかが心配です…。

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『酷暑日』の暑さの中で

2024年07月07日 16時35分45秒 | 音楽
今日は、来週本番のある墨田区交響楽団の定期演奏会の練習に参加するために、錦糸町まで出かけました。午前中だというのに30℃ちかくある気温の差中を歩いていたら、練習場に到着した頃には汗だくになっていました。

今回の演奏会のプログラムは

●歌劇《フィガロの結婚》序曲
 (モーツァルト)
●交響曲第40番ト短調
 (モーツァルト)
●交響曲第6番ヘ長調『田園』
 (ベートーヴェン)

という、なかなかの名曲揃いです。

特に



写真に写っているモーツァルトの《交響曲第40番ト短調》はヴィオラにとってオイシくも難しい作品で、演奏する度に身が引き締まります。また、ベートーヴェンの《交響曲第6番ヘ長調『田園』》は個人的に大好きな曲なので、演奏していると思わず嬉しくなってきます。

今日は全体を通した感じの練習で、細部の確認は前日の最終練習に行われることになりました。後片付けをして外に出ると先程まで『田園』を演奏していた爽やかさは微塵もなく、37℃の熱風が襲いかかってきたので、兎にも角にもさっさと電車に乗り込んで新宿駅を目指しました。

そのまま小田急線で帰ってもよかったのですが、折角新宿駅に来たので、西口地下にある『茶の池田や』に立ち寄りました。ここでの楽しみといえば、なんと言っても



『濃厚抹茶ソフト』です。

お茶屋さんの作る抹茶ソフトだけあって、甘さ控えめなソフトクリームから芳醇な抹茶の香りが口いっぱいに広がります。普段はあまり人のいない店ですが、今日は尋常ではない暑さのせいか



ソフトクリームや冷茶を求めて多くの人が列をなしていました。

今日、静岡市では最高気温が40.0℃に達し、猛暑日を超えた『酷暑日』を観測したとのことでした。まだ梅雨も明けやらぬうちからこれでは、8月を迎えたらどんな暑さになるのでしょうか…。

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