共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

気持ちは分かるけど…

2024年07月23日 18時30分10秒 | 
今日も厚木市は強烈な陽光がジリジリと照りつける、暑い陽気となりました。湿度が思ったより高くなかったのが幸いでしたが、それでも外を歩いているとゲンナリしてきます…。

そんな中、今日は知人の入院見舞いに神奈川県大和市まで出かけました。なんでも、外出先で立ち眩みを起こして階段から転げ落ちて骨折したらしいのです。

お見舞いに行くにあたって手ブラでは行けませんから、お花でも買っていくことにして本厚木駅前前の花屋に入ったのですが、店頭には



御覧のような青い花が居並んでいました。



恐らく涼し気な印象を演出する意図があるのでしょうが、それでも



白い花に色水を無理矢理吸い上げさせて青く染めた花を見ていると、何とも言えない違和感ばかり感じてしまいます。

結局、ありきたりな色の花を買ってお見舞いに行きました。入院中の当人は至って元気そうで

「花より食いもんの方がよかったな。」

などとヌカしやがったので

「色気も素っ気もねぇ野郎の病室のことを考えてのチョイスだ、文句言うな。」

と、軽くシメておきました(笑)。

明日もまた暑くなりそうです。明日はあざみ野の音楽教室に出勤する日なのですが、横浜がどれほど暑いのかを考えると、今から暗澹たる気分です…。

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町田市薬師池公園の大賀ハス

2024年07月21日 18時25分15秒 | 
今日も神奈川県は強烈な暑さに見舞われました。そんな中、今日は町田市の薬師池公園に蓮を観に出かけました。

まだ暑くないうちに…と思って早くに出て、町田駅からバスに揺られて薬師池公園に到着しました。そして、池まで降りてみると…



何だか蓮の葉が青々としているものの、肝心の花が見当たりません。

『…あれ?』

と思いつつ、とりあえず池の周りを散策してみることにしました。すると、



ようやく葉陰に咲いている蓮の花を見つけることができました。

その後も探し回ってみると、











少ないながらもあちこちに蓮の花が顔を出しているのが確認できました。しかし、池の真ん中辺りには



大きな空白地帯ができているのも見受けられました。

近所の方の話では、こちらの大賀ハスはだいぶ株の傷みが進んでいて、この空白地帯では根腐れを起こしていたようでした。小山田神社の蓮田と違ってこちらの池は流れがないことから水が淀んであまり動きがないため、根腐れが起きやすくなってしまっているようです。

それでも、池の縁を歩いていると



こんな立派な蓮の花を見つけることができました。町田市が市内屈指の蓮の名所を標榜するならば、これくらいの花はあってほしいものです。

猛暑日アイコンは回避したものの、それでも暑いことに変わりはありません。こんな猛暑がいつまで続くのか考えただけで…いや、考えるのはやめておこうと思います…。

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衝撃の小山田神社大賀ハス畑

2024年07月18日 15時55分51秒 | 
今日は本来ならば勤務先とは別の小学校の放課後子ども教室のある日でしたが、夏休み前の教室は先週が最後だったため、今日はお休みでした。なので、このチャンスに今年も町田市にある小山田神社に行ってみることにしました。

小田急線で町田へ向かい、小山田行きのバスに揺られること20分ほどで小山田神社に到着しました。ここの境内には大賀ハスの畑があるのですが、来てみると



蓮葉のあちこちから薄紅色の蓮の花が顔をのぞかせていて、芥川龍之介の《蜘蛛の糸》の一節

そのまん中にある金色の蕊(ずい)からは、何とも云えない好い匂いが、絶間なくあたりへ溢れて居ります。」

のように、蓮田独特の甘く香ばしい香りが辺りに満ちていました。



こちらの大賀ハスは、この蓮の種を千葉県検見川の縄文遺跡で発掘して蘇生栽培に成功した大賀一郎博士の菩提寺が近くにあることで譲り受けたものだとのことです。そして蓮を鑑賞するだけでなく、ここから少し離れたところにある就労継続支援B型施設『町田市大賀藕絲館』で、茎から採った繊維で蓮糸(藕絲・ぐうし)を撚って織物を作ったり、蓮の実をとってお菓子に加工したりして販売もしています。



時折薄雲に太陽が隠れるタイミングを狙って写真を撮ると、目の覚めるような緑色の蓮葉と、そこかしこから顔をのぞかせる蓮の花が風にそよぎ、実に美しいものです。蓮の花は日中に開き夜になると閉じることを2〜3回繰り返しますが、見渡してみると



まだ固く閉じた未生蓮華や



恐らく今朝方開き始めたのであろうものから





開きたてのもの、



花蕊が見え始めたものから



すっかり開ききったものまで、いろいろな段階の蓮の花を観ることができました。

今日は朝からかなり暑くなりましたが、それでも











吹き渡る風にそよぐ蓮を観ていると、ひと時暑さが和らぐように感じることができました。ここに見えている範囲だけでもサッカーコートの4分の3くらいはありそうな面積に、びっしりと蓮が植えられている様は圧巻です。

本来ならば、この蓮田はもっと広いものでした。ところが、私が昨年観に来た後から来年6月を目処に新たにオープンする公園としての整備工事が始まっていて、かつて広大な蓮田だったところは重機が入り





見る影もない有り様となってしまっていました。かつて



一面に大賀ハスが揺れていた神社の裏手は、昨年観に来た時には



雑草が生い茂っていて、今日は



蓮田だったのかどうかすら分からない工事現場となっていました。

ここには、来年6月に



このような公園が開設されることになっているようで、完成予想図では神社裏手の蓮田が植えられたところに八ツ橋が架けられ、遊具やベンチも新設されるそうです。それはそれでいいのでしょうが、それでも蓮田が元の面積の4分の1ほどになってしまったことは残念でなりません。

幸いなるかな、拙ブログには何年か前から小山田神社の蓮田の写真を毎年載せていましたので、それを見ればかつての広大な蓮田の様子を振り返ることができます。来年どんな公園が出来ているのかを待ちながら、かつての蓮田の様子に思いを馳せてみたりしたのでした。













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朝日に映える大賀ハス@小田原城址公園

2024年07月05日 18時18分18秒 | 
昨夜は、ついに熱帯夜となりました。

寝苦しい中でなかなか寝付けず、暑さで目覚めてしまったりしたため、今朝は諦めてさっさと起きてしまうことにしました。それで、折角早く起きたのだからということで、出勤前に小田原城址公園の大賀ハスを観に行くことにしました。

小田原行きの始発電車に揺られて小田原駅に到着し、6時台だというのに強烈な日差しを受けながら小田原城南堀に向かいました。到着してみると、そんなに花数は多くはなかったものの、それでも



あちこちに美しい薄紅色の大賀ハスの花が咲いていました。



今年は梅雨寒が続いてからの猛暑で蓮の調子も狂ってしまったようですが、それでも





大きな蓮の葉の葉陰に咲く蓮の花は美しいものです。見渡してみると、まだまだ蕾や



開花したての花が見られたので、これからまだしばらくの間は楽しめそうです。



美しい大賀ハスをしばし堪能してから、勤務先の小学校へと向かいました。今日の小田原は子どもたちを外に出せないほどの暑さとなりましたが、関東各地でどうやらあと数日この暑さが続くようです…。

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愛らしいネジバナ

2024年06月17日 17時25分10秒 | 
今日は、朝から蒸し暑い一日となりました。明日はようやく梅雨前線が東日本に到来するようですが、まるでそれを予兆するかのような湿気でした。 

夕方から雲行きが怪しくなるということで、早めに買い物を済ませることにしました。すると、道すがらのお宅のプランターに



ネジバナが咲いていました。

このネジバナは普通に道端で見かけることもできる野草ですが、それをこちらのお宅では、どうやらわざわざプランターで育てている様子でした。まるでネジのように螺旋状に小さな花の咲くこの愛らしい花を見ていると、育てたくなる気持ちも分かるような気がします。

ひとつひとつは5ミリにも満たない小さな花ですが、これでもれっきとした蘭の仲間です。よく見ると、ひとつひとつの花がカトレアのような形をしているのがお分かりいただけるでしょうか。

ネジバナは、東日本では梅雨の前後によく見られます。ネジバナが咲いて、明日雨が降るということは、東日本もようやく梅雨入りとなるのでしょうか。

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紫陽花いろいろ…

2024年06月15日 19時00分58秒 | 
今日も、日中は暑くなりました。今日で6月も半分終わるというのに、梅雨入りする気配は全く感じられません。

それでも、植物の世界は順調に梅雨入り(?)したようで、あちこちで紫陽花が見頃を迎えています。ただ、よく見てみると











こうした紫色っぽい紫陽花が多く見られるようか気がしています。

紫陽花といえば『土壌のリトマス試験紙』と言われるように、土壌のpH値によって酸性なら青色、アルカリ性ならピンク色の花になると相場が決まっていました。しかし、最近はそうした常識の呪縛から解き放たれた紫陽花も、少なからず存在しているようです。

夕方からポツポツと雨が降ってきましたが、この雨も未明には上がるようです。一体、いつになったら梅雨らしくなるのでしょうか…。

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今年も開催《あじさい花菖蒲まつり》@小田原城址公園

2024年06月04日 18時35分35秒 | 
今日は勤務先の小学校でスポーツテストがありました。主にソフトボール投げとシャトルランを行ったのですが、こういうものになると男子が俄然張り切ります。

特にシャトルランは次々と脱落していく中でクラスの体力自慢たちが残って、最後にはもはや意地と意地とのぶつかり合いの様相を呈していました。内心、

『あんまり張り切り過ぎると、後が大変だぞ〜…』

と思っていた予想を裏切ることなく、その後はほぼ使い物にならない男子ができあがっていて、申し訳ないながらも笑ってしまいました。

そんな小学校勤務を終えてから、帰宅前にちょっと小田原城址公園に寄り道していくことにしました。こちらでは現在、《あじさい花菖蒲まつり》が開催されています。

本丸前の東堀には、



有志が丹精込めて育てた花菖蒲が咲き誇っています。毎年思いますが、







これほどの数の花菖蒲を株分けしたりして育てていく労力というものは、並大抵ではないでしょう。

東堀に面した斜面には









色とりどりの紫陽花の花が見頃を迎えています。この斜面はかつて本丸の石垣でしたが、関東大震災で崩落してしまった場所です。よく見ると





かつて石垣に使われていて崩れた巨石が、そこかしこに放置されたままになっています。

この《あじさい花菖蒲まつり》は、6月16日(日)まで開催されています。日没から20:30まではライトアップも開催されていますので、興味を持たれた方は是非訪れてみてください。

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いつ咲いたかはしらんけど

2024年05月20日 17時35分17秒 | 
朝のうち降っていた雨は昼前に上がり、午後からは薄日の差す瞬間もありました。そんな中、私は明日からの小学校勤務に備えていろいろと準備をしていました。

ところで、今日外に出てみたら自宅の敷地内の一角に



いつの間にか紫蘭の花が咲いていました。去年はこんなところに何の花も咲いていなかったのですが、いつの間に咲いたのか…。

紫蘭という花は文字通り蘭の仲間で、基本的に球根で増えていく植物です。しかし調べてみると、どうやら紫蘭は種子でも増やせるらしいので、もしかしたら鳥か何かが種子をここまで運んできたのかも知れません。

これを期に、毎年ここで花を咲かせてくれることになるのでしょうか。

知らんけど。

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五月晴れに咲く花菖蒲

2024年05月10日 16時30分20秒 | 
今日の小田原は、見事な五月晴れとなりました。空には雲一つなく、これぞ快晴!という空が広がっていました。

子どもたちもおおっぴらに外で遊ぶことができて、本当に嬉しそうでした。今後に迫りくる梅雨の時期のことを考えたら、貴重な時だったでしょう。

今日は午後から学習相談があるので午前中授業で、給食を食べて掃除をしたら下校になりました。それで、かなり早くに退勤になったので、帰りがけに小田原城址公園へ寄り道していくことにしました。

本丸広場に到着すると、



真っ青な空の下に天守閣が聳えていました。御感の藤も終わって次は紫陽花と花菖蒲になるのですが、常盤木橋の下の東堀には来月から始まる『あじさい花菖蒲まつり』に備えて



ボランティアの手で花菖蒲の鉢が並べられていました。

中には、





気の早い花菖蒲が花を開いていました。一方の紫陽花は、



まだまだこんな感じです。

それにしても、こうした爽やかな季節がひと月も続かないことが残念でなりません。せめてもう少しこの爽やかさが続いて、ジメジメとした梅雨時期の到来が少しでも遅くなってくれることを願うばかりです。

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心ほぐすハゴロモジャスミンの香り

2024年04月30日 17時00分17秒 | 
今日は朝のうちから雨の降りしきる、生憎の天候となりました。こうなると、一部の支援級の子たちが無気力モードを発揮し始めます。

今日もご多分に漏れず、中学年の子が

「交流級に行って勉強したくない…!」

とゴネ始めました。とにかく、自分の気が乗らないことを最大の理由にしてグチグチ言い始めるのです。

そんな子に向かって、担任や主任はあれやこれやとなだめてすかして、何とか交流級に行ってもらおうと必死でした。しかし、たまたまその時私がサポートに行くことになっていたのが、その子にとっては運の尽きでした。

「ゴチャゴチャ言ってないで、早く立ちなさい。」

と強めに言ったのですが、その子は

「行きたくない!」

と言い返してきました。しかし、これは私にとって実に好都合な返しだったのです。

「『行きたくない』と『できない』では、全然話が違います!」

「『できない』というのであれば、私たちが全力で学習をサポートします。『行きたくない』というのは、ただのアナタの我が儘です!」

「今日この時間に交流級で勉強することは、一週間前からお知らせしてあります。知らなかったとは言わせませんよ!」

ここまで畳みかければ、さすがの支援級の子も突っかかってこられません。何しろ全て事実ですから、反論の余地がないのです。

結局その子は私を睨みつけながら、不承不承立ち上がって交流級に行きました。後ろで主任が何やら言いたそげな顔をしていましたが、私は気づかないフリをしてその子の後ろから付いて行き、きちんと交流級で授業を受けてもらいました。

支援級の子たちは、通常級の子たちのようにいろいろとできないことが多くて不便だと思いますが、それは『不便』なのであって決して『不幸』なことではありません。そして、『不便』を克服して道を切り拓いていくのは本人次第です。

何とか全てのカリキュラムを終えて子どもたちを下校させてから、主任にとっ捕まる前に私もサッサと退勤しました。どうせとっ捕まったら、長い『ご要望』を聞かなければなりませんので。

小雨の残る中、小田原駅までの道を歩いていたら、どこからともなく甘い花の香りが漂ってきました。その香りを辿って風上に向かって歩いていくと、道すがらのお宅の垣根に



ハゴロモジャスミンの花が咲いていました。

いろいろとあってちょっとササクレだっていた私の心にハゴロモジャスミンの香りが届いて、少しばかりホッとすることができました。明日また出勤したら主任にとっ捕まるかも知れませんが、その時はその時です。

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和風な名だけど外来種…

2024年04月26日 17時00分17秒 | 
今日も日中は暑い天候となりました。そんな中、今日は理科の時間のサポートで外に出て植物の観察をする時間がありました。

桜はとうに終わっていましたが、足元に目を移せば小さな花があちこちに咲いていました。ただ、よく見てみると日本の在来種がほとんどいないのです。

子どもたちが見つけた花を見てみると、



例えばこれは『ヒメヒオウギ』という花ですが、元々は南アフリカが原産地の『ヒメヒオウギズイセン』という花からフランスで作られた園芸種が日本に帰化して野生化したものです。他には



この『ユウゲショウ(夕化粧)』という花はアメリカ大陸が原産地ですし、



この『コメツブツメクサ』という花はヨーロッパから西アジアにかけてが原産地です。

勿論、見渡せばカタバミなどの在来種も咲いているのですが、それを凌駕するような外来種の多さに改めて驚かされます。和風な名前がついているために分かりにくいのですが、いずれも明治から大正期にかけて園芸種として輸入されたものが多いようです。

子どもたちにそんな話をしてみたところ、自分たちがこんなにも外来種に囲まれているということに、少なからず衝撃を受けていたようです。日本古来からの在来種は、今や希少な存在になってしまっています…。

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百花繚乱!町田ぼたん園『ぼたん・しゃくやくまつり』

2024年04月25日 16時45分20秒 | 
朝方はひんやりとした空気に包まれていましたが、昼過ぎから太陽が顔を出すと途端に気温が上昇し、天気予報で言っていた通りの暑さとなりました。そんな中、今日は町田市にある《町田ぼたん園》で開催中の『ぼたん・しゃくやくまつり』に行ってみることにしました。

町田駅からバスに揺られて20分ほど行ったところの住宅街の中に《町田ぼたん園》はあります。園内には牡丹(約330種類1700株)と芍薬(約60種類600株)が植栽されており、関東有数のボタンの名所として知られています。

バス停から10分ほど歩くと



《町田ぼたん園》の門が見えてきます。受付で入場料を払って入園すると、



園内のそこかしこに牡丹の花が咲き誇っています。様々な色の花がありますが、この時期の一番人気は












『黄帝』という名の黄色い牡丹だそうです。

他にも

















様々な色の牡丹が咲き誇っていて、どこを見ても見応えのある光景でした。長唄『連獅子』の謡にも

〽それ、牡丹は百花の王にして

とありますが、どの牡丹の花を見ても正に『百花の王』に相応しい佇まいです。

牡丹だけではなく





牡丹の接ぎ木の根本になる芍薬や





石楠花の花も見頃を迎えていました。

牡丹の花壇の周りには、



晩春の代表的な花であるシャガの花や



セイヨウオダマキ、



ハートが連なったような愛らしい鯛釣草(たいつりそう)も咲いていました。また







ツツジやサツキも咲いていて、辺りに甘い香りを漂わせていました。

ソメイヨシノは終わっていましたが、園内には









八重桜の花が満開でした。風が吹くと桜吹雪がハラハラと舞い散って、



散策路は桜の花弁の絨毯を敷き詰めたようです。

他にも、



立派な藤棚や



清々しい青紅葉が訪れた人々の目を楽しませていました。新年度の小学校勤務が始まってバタバタしていましたが、



久しぶりに何も制約のない時間を過ごして、リフレッシュすることができました。

『ぼたん・しゃくやくまつり』は来月6日(月・祝)まで《町田ぼたん園》で開催中です。かなり見応えのある場所ですので、興味のある方はお出かけになってみてはいかがでしょうか。

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甘香漂う《御感の藤》

2024年04月23日 17時35分45秒 | 
今日は小田原の小学校勤務がありました。今日は高学年の支援に入ったのですが、特に大きな混乱もなく終えることができました。

子どもたちを下校させて、支援級の担任に引き継ぎをしてから退勤しました。そして、帰宅する前に小田原城址公園に寄り道していくことにしました。

ソメイヨシノが終わったこの時期に見頃を迎えるのが、南堀にある《御感の藤》です。この藤は樹齢200年を超える古木で、かつて小田原藩主大久保氏が所有していたものを明治時代に民間に譲り渡されたものですが、たった二株から





藤棚いっぱいに伸ばした枝から藤の花房が下がっています。

以前にも書きましたが、この藤がここに移植される前の明治時代に皇太子明宮嘉仁親王(後の大正天皇)が小田原の地を訪れた際、皇太子の騎乗した馬がこの藤の花の咲く中に進み入ってしまい、お召し物に藤の花がふりかかってしまいました。人々が恐縮していると皇太子が

「見事な藤に、心無いことよ。」

と感じられたため、それよりこの藤は《御感の藤》と呼ばれるようになりました。

藤棚から垂れた花房は



大正天皇が感じ入られた如く、実に見事なものです。今年は例年より花房が短いように感じましたが、それでも藤棚の中に入れば





頭上いっぱいに藤の花が咲き誇り、あたりにはなんとも言えない藤の花の甘い香りが漂っていました。

今は正に百花繚乱の頃です。これから様々な花が楽しめる、一年で一番いい季節となりました。

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山吹の実のひとつだに…

2024年04月20日 15時40分45秒 | 
今日はまた、日中は夏日に迫る暖かさとなりました。こうなると、もう長袖シャツ全部が御役御免になってもおかしくない状況となってきています。

そんな暖かさに誘われて、様々な花が咲いています。我が家の近所でも



色鮮やかな山吹の花が咲いていました。

山吹の花といって思い出すのが、厚木の隣の伊勢原市に所縁の深い室町時代後期の武将・太田道灌(1432〜1486)の『山吹の里』伝説です。これは、かつて戦前の教科書には必ず載せられていた逸話です。

ある日、鷹狩に出かけた道灌は俄か雨に遭い、雨具のを借りようと一軒の農家に立ち寄りました。ところが、家から出てきた娘は


(月岡芳年『新撰東錦繪 太田道灌初テ歌道ニ志ス図』)

花が咲いた一枝の山吹を黙って差し出すのみで、彼女の意図を理解できなかった道灌は蓑を借りようとしたのに山吹の花を出されたことにたいそう腹を立てながら館に帰りました。

後でこの話を家臣にしたところ、それは後拾遺和歌集に載せられている兼明親王(かねあきらしんのう)

「七重八重花は咲けども
山吹の実の一つだになきぞ悲しき」

という歌に掛けて、

間(やまあい)の茅葺き貧しい家なので、お貸しする(実の)ひとつ持ち合わせがないことが悲しい」

ということを奥ゆかしく答えたのだ…ということを教わりました。その話を聞いた道灌は古歌を知らなかった己の無学を恥じてそれ以後は歌道に励み、やがては歌人としても名高い人物になった…という伝承です。

この伝承の『山吹の里』とされる地は、現在では複数箇所存在しています。

道灌が江戸城を築城した東京都内では、豊島区高田神田川に架かる面影橋近くに『山吹の里』の碑が建てられ、そこから1kmほど東へ行った新宿区内には山吹町の地名があるほか、荒川区三河島地域などが伝説地に比定されています。他に神奈川県横浜市金沢区六浦、埼玉県越生町にも『山吹の里』と称する場所が存在しています。

しかしこの山吹伝説は、江戸時代に掛川藩主となった太田家が編纂した家譜である『太田家記』には見えず、伝説の初出が江戸時代中期に儒学者の湯浅常山(1708〜1781)が編纂した『常山紀談』まで下るため、話の信憑性には疑問が残るものとなっています。因みに古典落語には、この故事をもとにした『道灌』という演目があります。

事の真偽のほどはともあれ、『簑が無い』ということをここまで奥ゆかしく伝えられた農家の娘の才覚と品性は秀逸です。どうせ子どもたちに学校で古典を教えるなら、こうした機知に富んだ洒脱も盛り込むべきだと思います。

明日は、また雨が降るようです。

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萌黄色匂う『御衣黄』桜

2024年04月16日 17時45分17秒 | 
今日はあまりすっきりと晴れない、曇がちの一日となりました。それでも気温はそこそこ上がって、子どもたちを追いかけ回していると汗ばんできていました。

さて、ソメイヨシノはだいぶ終盤に向かっていますが、この先は八重桜の見頃を迎えます。小田原の小学校への通勤途上には



『御衣黄』という名の八重桜が咲いています。

この『御衣黄』桜は、オオシマザクラを基に生まれた日本原産の栽培品種のサトザクラ群の桜です。名前の由来は高官位の貴族の衣服=御衣の萌黄色に近いためで、別名は『ミソギ(御祓)』ともいいます。

『御衣黄』は、江戸時代に京都の仁和寺で栽培されたのが始まりとされています。当時からメジャーな桜だったようで、



ドイツ人医師・博物学者のシーボルト(1796〜1866)がヨーロッパへ持ち帰った標本も現存しています。

咲き始めの御衣黄は鮮やかな萌黄色をしていて、咲き進むと



中心から少しずつ紅くなっていきます。こうした花弁の色の変化を楽しむことができる桜というのも、またいいものです。

明日は今日よりも気温が上がるようです。いよいよ夏のような服装でないといられなくなるのでしょうか。
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