中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

No.812 ビジネス交流会は即、顧客を見つける場ではない

2019年06月05日 | コンサルティング

 「99人以下の中小企業の社員が辞めずにイキイキ働くようになる」実現する人材育成社です。 

「すぐにお客さんを見つけられる交流会はありますか?」

中小企業の社長にお会いすると、時々こうした質問をいただくことがあります。

このようなときには、反対にこちらから「顧客になってくれる人を見つけにビジネス交流会(以下、交流会)に行かれるのですか?」と伺うと、多くの方が「もちろんです。交流会の参加目的は顧客を探すことですよね?」とおっしゃるのです。

では、皆さんにとって交流会に参加する目的は何でしょうか?

交流会に参加する目的は、たとえば単純に新しい出会いや人脈が欲しい、経営者としての悩みや想いを共有することで今後の仕事や人生のヒントを得たい、さらに新たなビジネスにつながる「きっかけ」を作りたいなど、人それぞれだと思います。

私自身も過去には交流会に数回出席したことがありますが、冒頭の話のように顧客を探すためだけに交流会に出席されている方に少なからずお会いしています。

そういう方と名刺交換をすると、一方的に売り込みをされて、ただただ話を聞くだけの時間になってしまい、正直、徒労感すら感じてしまうようなこともありました。

さて、それでは交流会とは一体何をするものなのでしょうか?

交流会とは、簡単に言ってしまえば文字どおり「人の交流を目的として催される会合」です。ですから、交流会はすぐにお客様になる人を見つけることが目的の会ではないわけです。

とは言っても、普段縁のない人と出会うことで、新たなビジネスチャンスや連携のきっかけが生まれる可能性があるのも事実です。

つまり、交流会とはそこで出会い、その後に交流を続けることによってお互いにどういうビジネスをしているのか、どういう人柄なのかなどが徐々にわかります。そうした時間を積み重ねることよって、お互いの間に信頼関係が築かれていく最初の、そして大切なステップと言えるのではないでしょうか。

そして、ご縁があれば、やがてはビジネスに発展していく可能性があるというものだと考えています。

ですので、そういう積み重ねなしに、一足飛びに顧客になってもらおうと考えるのは、少々虫がいい話とも言えるのではないでしょうか。

今後、交流会への出席を考えている方にとって、交流会を意味のあるものにするためには、次の3点から始めてみてはいかがでしょうか。

まず、自分の会社のセールスポイントを端的に伝えられるようにすること。

次に、すぐには「出会い=ビジネス」にならないものの、出会いを「ご縁」にするために、引き続き「関係」を育てること。

最後に、「関係」を育てるためには、(takeの前に)まずgiveをすること。(giveとは必ずしも金銭やモノではなく、相手にとって有益な情報を提供したり、人脈を紹介したりすることです。)

そして、大前提として名刺交換後にはこちらからお礼の連絡を入れること、これが鉄則だと考えています。

交流会が貴重な出会いの機会であることは言うまでもありません。そこで得たせっかくのチャンスの種を大きく育てられるよう、ぜひ上記のポイントに心掛けをお願いいたします。

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