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「中川晃教シンフォニックコンサート」 11/12

2017-11-13 | ライブ
エンジョイ・センチュリーシリーズ 中川晃教シンフォニックコンサート

11/12(日)15:00 豊中市立文化芸術センター 大ホール(大阪) 1階B列センター

【出演】中川晃教 
【演奏】日本センチュリー交響楽団
【指揮】梅田俊明

「豊中市のホールでフルオケコンサートがある」とお知らせがあったのは、なんと去年の11月2日。
実に1年以上前のことでした。
私も満を持して遠征してまいりました!

初耳な場所だったので「…と、豊中市?…どこ?」と行く前から不安になり、
阪急電車の車窓から見る牧歌的な景色にもっと不安になる。

でも駅から歩いてすぐのところに、文化芸術センターはドーンと建っておりました。
聞けば今年の1月がグランドオープンだったとか。
ホールの中は、木を基本とした落ち着いたデザイン。とても温かい雰囲気でした。

まずセトリからご紹介。

【セットリスト】(プログラムに記載されていました)

第1部
1.VISION(Inst)
2.月光~カンランセキ
3.No.5
4.終わりのない愛
5.ナユタ
6.ボヘミアン・ラプソディ

第2部
1.旅人『花のワルツ』より(弦楽カルテット)
2.I WILL GET YOUR KISS(弦楽カルテット)
3.偉大な生命創造の歴史が始まる(ミュージカル『フランケンシュタイン』より)
4.お前は怪物だ(ミュージカル『フランケンシュタイン』より)
5.スーパースター(ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』より)
6.Can't Take My Eyes Off You(ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』より)
7.VISION

アンコール
En1.イッツマジカル
En2.止まらない一秒


会場に入った瞬間、「森の中に来たみたい」と思わされました。
茶系の色調が少しづつ違う椅子が配置されていて、若い木の香りがするような新しいホール。
この日のセトリは「VISIONで始まってVISIONで終わる」という明確なコンセプトがあって、森の中に迷い込み、彷徨い、森を抜けてゆく…という不思議な体験ができたような気持ちです。

…といっても、1部冒頭はあっきーも相当緊張していたようにお見受けいたしました。
オーヴァチュアのような「VISION」が終わって、舞台に登場しすかさず指揮者の方に握手を求めるもタイミングが合わず不発に終わったのが

「月光」のスキャットに続き、「カンランセキ」のシンプルなメロディがオケと重なると、とても重厚な感じがしました。
かなりの至近距離だったので、楽器の音の圧力がすごかったです。

1部のトリは「ボヘミアン・ラプソディ」。
この曲は、2011年2月の「東京文化会館 ポピュラーウィーク」で旭さんのピアノアレンジで初演、2015年1月の「I Sing ~Versus~」に続き2016年10月取手JAZZ DAYでも小沼ようすけさんのギターを伴い歌われてますが、
とうとうフルオケで歌う日が来た!とワタシ的には大興奮!
迫力があって素敵だったなぁ。

1部は「POPSSIC」からの曲を重厚なアレンジで聴かせたのに対し、2部はミュージカル曲を中心に。
既にTwitterでは絶賛ツイが多く出回っているけど、一番拍手が盛り上がったのは「偉大な生命創造の歴史が始まる」でした。

元々のミュー曲が壮大なアレンジだし、「フランケンシュタイン」の中では最も山場になる曲なので当然なんですが、
「凄い」以外の言葉が見つからない。
呟きのような低音から始まって、音が渦を巻くように高みに上っていく。
舞台の上で聴いたのよりも、動きがない分熱が凝縮されたように感じました。

続く「お前は怪物だ」は、ビクターフランケンシュタイン博士から見世物小屋主人ジャックにがらっと役が変わったのが見て取れました。
(MCで「再演は決まっていませんが応援してください」の一言があって「裏で話が進んでいるとかじゃないのね…」と心折れた人多数)

でも私の今日の1曲は「VISION」かと思います。
「プラグレスコンサート2009」に収録されているのは後半のヴァイオリンとNANANA…というヴォーカルの掛け合いが鳥肌モノなんだけど、今日は壮大なオーケストラの上に自由自在なヴォーカルを載せてくれました。
迷い込んだ森を駆け抜け、突然光の元に押し出されるような感覚でした。


書いておくべきことを簡単に。
【衣装】
ストライプの詰襟ジャケット、スパンコール付の白シャツに細い黒のリボンタイ、両脇にラインのある黒の細身パンツ、キラキラのブーツ…
って言葉で説明するよりも、日本センチュリー交響楽団さんのFBをご覧ください。
2部ではインナーを黒と銀のラインが入ったTシャツに変えていました。

【MC】
曲間のMCは簡単な曲説明のみ必要最低限。
アンコールのときに「先週誕生日で」ということから、「35歳にもなると今までのようにはいきません。以前は睡眠時間5~6時間でも大丈夫だったのに。夜遅くにガッツリ食事すると、次の日胃酸が上がってきちゃって」
あっきーの中年ネタをこんなところで聴く日が来るとは…(みんなも同じだけ歳とってるんだよ!)

【パンフレット】
1500円。今回のMVPを差し上げるならだんぜんパンフレットに決まり
何より写真が素晴らしくて、事前に会場で撮影したショットはホワイエの雰囲気もわかるし、ピアノに伏せた姿勢でのカッコいいアップもあるし、8ページにわたるインタビューでは、今回のコンセプトや曲ごとの解説、押尾コータローさんとのエピソード(押尾さんお花も出してました)も詳細に。
写真も編集もプロの作りです(cf. 11/4ライブのパンフ)。
残っているならFCで発売できないのかな…(無理は承知だがそこをなんとか)


パンフによると、サントリーホールの15周年記念よりも前に企画が進んでいたそうです。
何回かクラシックバージョンのコンサートを経験しているからこその、自信と安心感がみなぎるコンサートになったと思います。
会場の雰囲気、オケの音バランス、やわらかい照明、全てがかみ合ったパズルのような印象でした。
あとオケのメンバーに方々が曲終わりや退場時に心よりの拍手をしてくれて、とても温かい気持ちになりました。


おまけ。
豊中市に行く前に、大阪城公園に寄ってきました。

紅葉がとても綺麗だったけど、川向うに今は亡きシアターBRAVA!の跡地が見えたのが懐かしかった。
2007年ここで上演された「エレンディラ」を観て、そのあとのFCイベントで初めてあっきーとご対面したことを昨日のことのように思い出す…
「初めまして、今日は神奈川から遠征してきました」とド緊張しながら話す私の目を見て、「そうなんですか~!」とやんわりと握手。
ああ、あの日の握手がなければ、わたしはここに来ていません!
10年間の時の流れをしみじみと、でもあの日がなければもっと貯金できていたのに~!と思い返しながら帰途についた遠征でした。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わたしも遠征組でした (ミルクねこ)
2017-11-13 22:22:35
こんばんは
いつも楽しく拝見させていただいています。今回初めてお邪魔します。
今回のコンサートは五月から楽しみに待っていましたが、わたしはずっと体調を崩していて豊中市まで出かけられるかどうかハラハラ。でも、なんとか行くことができました。
行けて本当に良かったです!
わたしはP列上手で聴きました。
ホールの写真をネットで見て木を多用した舞台、壁等に期待が膨らみました。
音はとても素敵に響いていました。
B列でも聴いてみたかったです。

わたしは「月光~カンランセキ」が大好きなのですが
一部冒頭は確かにあっきー相当緊張していたようにお見受け、、、でした。
「VISION」素晴らしかった!
「偉大な、、、」はもう、あっきーとオケと観客と一体になった感が!

幸せな時間に感謝して帰路につきました。
またお邪魔させてくださいね。
ありがとう! (珊瑚)
2017-11-14 21:16:29
感謝
なにをおいても、感謝

行けませんでしたので、
ありがとうございますm(_ _)m
Unknown (つぐみ)
2017-11-15 09:30:09
ミルクねこさま

はじめまして、コメントありがとうございました。
豊中にいらっしゃっていたんですね。
「偉大な…」は本当に一体感があって素晴らしかったですよね~!
お体の調子はもう大丈夫なのでしょうか。
コメント頂けて本当に嬉しかったです。
これからもどうぞよろしくお願いします!
Unknown (つぐみ)
2017-11-15 09:32:44
珊瑚さま

ありがとうございます。
少しでも様子がわかれば嬉しいです!
実は画像をアップするときサイズを間違えてしまって
珊瑚さんのところを参考にやり直そうとしているところです
アキノリン? (ミルクねこ)
2017-11-17 13:35:24
つぐみ さま

こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
このところ体調は少し良くなってきてホッとしています。
豊中のシンフォニックコンサートでエネルギーをいただけたのかも!です!

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