おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
「私の好きな言葉」の2回目は、「聴いてください」 です。
「勇気づけ」の条件の1つの「聴き上手」を徹底するのにうってつけの文章です。
最初にこの言葉に出合ったのは、ある方のプリントでした。
その後、この文章が『愛するということ、愛されるということ』(原題は“Loving Each Other”、レオ・バスカリア著、草柳大蔵訳、三笠書房知的生き方文庫)に作者不明として収められているのを知りましたが、訳文が陳腐でした。
そこで、このブログでは、美しい訳文で紹介し、英語の原文も示し、草柳大蔵訳も参考までに記載します。
私の話を聴いてください、と頼むと
あなたは助言を始めます。
私はそんなことを望んでいないのです。
私の話を聴いてください、と頼むと
あなたはその理由について話し始めます。
申し訳ないと思いつつ私は不快になってしまいます。
私の話を聴いてください、と頼むと
あなたは何とかして私の悩みを解決しなければ
という気になります。
おかしなことに
それは私の気持ちに反するのです。
祈ることに慰めを見出す人がいるのは、
そのためでしょうか。
神は無言だからです。
助言したり調整しようとはしません。
神は聴くだけで悩みの解決は自分に任せてくれます。
だからあなたもどうか黙って私の話を聴いてください。
話したかったら私が話し終わるまで少しだけ待ってください。
そうすれば私は必ずあなたの話に耳を傾けます。
ちなみに、原文(英文)は、以下のとおりです。
アドラー心理学ベーシック・コースに出られ、この文章に魅了されたスマーディ(URL:http://www.smardy.jp/ E-mail: info@smardy.jp TEL:045-222-8531)の代表の小早川昭子さんが2月7日にご自身のブログで紹介されました。
http://blog.goo.ne.jp/smardy/e/
e4c10f7ee9f7b088f620984d655ff4f3
(『愛するということ、愛されるということ』から)
それだけでなく小早川さんは、“Loving Each Other”の原書をわざわざ購入され、英文を「以下の表記のとおりですよ」とメールで教えてくれました。
“Listen”
When I ask you to listen to me and you start giving
advice,
you have not done what I asked.
When I ask you to listen to me and you begin to tell me
why
I shouldn’t feel that way, you are trampling on my
feelings.
When I ask you to listen to me and you feel you have to
do
something to solve my problems, you have failed me
strange
at that may seem.
Perhaps that’s why prayer works for some people.
Because God is mute and He doesn’t offer advice or try to fix
things.
He just listens and trusts you to work it out for yourself.
So please, just listen and hear me. And if you want to talk,
wait a few minutes for your turn and I promise I’ll listen
to you.
<参考:草柳大蔵訳>(原文の「聞いて」を「聴いて」に修正)
「話を聴いて」と言っているのに、あなたはすぐに忠告しようとする
なぜ私の言うとおりにしてくれないの
「話を聴いて」と言っているのに、あなたはすぐにお説教を始める
なぜ私の心を踏みつけるの
「話を聴いて」と言っているのに、すぐに私の問題に首をつっこんでくる
私はガッカリしてしまったわ
だから、きっと祈りが役に立つのでしょうね
神様は何もおっしゃらないから
忠告なさったり問題に首をつっこんだりなさらないから
神様は黙って耳を傾けられ、私達に問題の解決を任せてくださる
だからお願い、静かに私の話を聴いて
ほんの少し待ってくれたら、あなたの話を聴いてあげるから