いつも1月という月は長く感じるが、今年も節分が終わり立春を迎えた。
節分というと京都では吉田神社が有名であるが、もうひとつ紫式部ゆかりといわれる廬山寺がある。
寺町通り沿い御所梨神社の隣にある天台宗の寺院である。
廬山寺の前身は元三大師良源によって北山に創建されたとされる。後、歳月を経て豊臣秀吉の寺町改修により現在地に移転されたとされる。
創健者である元三大師の鬼退治の逸話から現在も続く伝統行事が節分祭の追儺式が「鬼の法楽」である。
この行事では紅白の餅や豆を投げて鬼を追い払うものであるが、いわゆる邪気払いなのであろう。
近代にはいり考古学者によりこの廬山寺は、紫式部の邸宅跡とされ最近では源氏物語ファンが訪れる機会も多いようである。
2008年も源氏物語千年紀には多くの源氏物語ファンが訪れたことであろうが、境内や本堂は源氏物語一色で包まれている。
本堂前には桔梗が植えられた「源氏の庭」が広がり、時を一瞬平安へと戻してくれる。
ところで、節分は陰暦を使用した24節気のひとつであるが、現在では太陽暦を使用するため感覚的に1カ月ほどのタイムラグあるためピンとこない。もし時間があるならば、いちど陰暦の暦に目を通してみるとよい。24節気の感覚は、実によくできていることに気づくはずである。
さてさて節分の豆まきであるが、どうも昔の人は鬼門を意識していたようである。鬼門というと丑寅(北東)の方角であるが、鬼の姿はここからイメージされたといわれる。いわゆる角とトラパンである。
この鬼門は悪魔がやってくる入り口とされ、魔の目をつぶす役割として、語呂合わせではないが、豆を使うようになったようである。
面白いことに、この鬼門から裏鬼門である南西(未申)の方角についてみると、誰もが知っているおとぎ話の桃太郎につながるというのだから、日本のおとぎ話は馬鹿にできないのである。ご存知のとおり桃太郎のおしまいは鬼退治である。
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