自分に合うウイスキーを求めてVol.47(宮城峡蒸留所)

【ちょっと一息】ニッカウヰスキー仙台工場「宮城峡蒸溜所」見学

ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所を訪れました

仙台駅からJR仙山線に乗って約30分、作並駅下車、タクシーで約5分、東京から2時間で行くことができました。

1969年、余市蒸留所に続く第二の蒸留所として建設されました。豊かな自然の中にあり、広瀬川と新川(ニッカワ)の合流点に位置することから、水には恵まれ、ウイスキーつくりに必要な条件をすべて満たしている最高の土地です。驚いたことに、ここの住所は「仙台市青葉区」、仙台市の中心地と同じ住所なんですよね。へぇ~。

タクシーで着くと、真っ先に、ニッカウヰスキー仙台工場の看板が出迎えてくれました

看板

見学受付

早速、見学受付(写真上)に見学を申し出ると、15分後に見学スタート、とのこと。朝9時30分に到着したからか、15分経っても見学者は増えません。結局、案内してくれる若い女性に対して、私と同僚の2名で見学スタート。マンツーマン見学となりました。こうなると、大阪人の悪いところ、いかに案内の女性の笑いと取るか、と考えてしまうんです。

では、見学スタートしましょう。所内をてくてくです。

1.キルン塔

モルトウイスキーの原料は、二条大麦。それを水に浸して発芽させます。それを乾燥させ、発芽の進行をストップさせます。進行をストップさせるには、水分を取り除くんですが、この作業をキルンと呼ぶ麦芽乾燥塔(写真下)で行います。

キルン塔

キルンの上部の床は麦芽が落ちないようにメッシュ状になっていて、その下でピート(泥炭)を焚くんです。このピートがモルトウイスキーの独特のスモーキーフレーバーをつけます。

ピート

ピートとは、ヨシやスゲなどの水辺植物が長年堆積して炭化したもので、宮城峡蒸留所では、石狩平野でできたピートを使っています。

2.カフェスチル

宮城峡蒸留所の見所の一つは、グレーンウイスキー(とうもろこしを主原料とするウイスキー)を蒸留する「カフェ式連続式蒸留機(カフェスチル)」です。カフェ式はスコットランドでも珍しいんですが、日本では宮城峡蒸留所だけが使用しています。普通の連続式蒸留機と比べると、操作が難しく、蒸留効率も劣るんですが、原料の香味が残るため、ウイスキー本来の味を引き出せます。
な、なのに、蒸留機は、危険物指定されていて、一般見学はさせてないんです、との説明。ガクーン、ショック。それはないでしょう、ニッカさん

だから、外観だけなんです。

カフェスチル

3.ミル棟

乾燥した麦芽の中から、ゴミや小石を取り除いて、モルトミルという機械で粉砕します。それを写真下のパイプを通して、隣の糖化槽へ送られます。

ミル棟

4.糖化

粉砕した麦芽(ミル)は、糖化槽(マッシュタン)(写真下)に入れられ、65度のお湯を加えて、攪拌し、醗酵に必要な糖液(麦汁)を抽出します。

糖化槽

5.醗酵

麦汁を醗酵槽(写真下)に入れられ、酵母を加え、糖をアルコールと炭酸ガスに分解します。醗酵槽の中で行われている醗酵は、蒸留所見学の見所の一つなんですが、ここもガラスの中にあって見学させてはくれないんですよね。どうした、ニッカ、って感じですね。残念

醗酵槽

2~3日で醗酵は終了し、アルコール度数6~8%のもろみが出来上がります。

醍醐味のある見学紹介ではなく、すいません。次回は、蒸留、貯蔵などをご紹介します。お楽しみに
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