一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1571   第228回 8月 岩戸句会  

2015年09月04日 | 岩戸句会

庭仕事休める指に秋時雨       洋子

猫じゃらし我が挨拶の舌足らず 

    

雲海の割れてつり舟通りすぐ     章子

青時雨いつしか止みて鳥の声

 

黙祷を捧ぐ蝉の音激しかり      稱子

母を呼ぶ嗚呼己が声明易し

 

送り火に黙したままの親子かな    豊春

秋めくや山宮ゆする囃子連

 

癒えし子の脛の細さや氷菓舐む    薪

流木の木目浮き立ち涼新た

 

敗戦日アメリカ製の帽子掛け     炎火

白焼きの鰻とガラス製の猪口

  

終戦日いまや薄らぐ記憶かな     歩智

蝉時雨しきりに雲のうごきおり

 

黒ビール宴はじまる前祝い      一煌

黒アゲハぶらりと花へ移りゆく

 

身のそばを飛び去るトンボ夢に似て   余白

一瞬を焼き付けている甲子園

 

黙祷をせよとサイレン敗戦日      雲水

薪割りの滴る汗を薪が吸い

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1570   光堂降り始め... | トップ | 1572   庭仕事休める... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

岩戸句会」カテゴリの最新記事