




ポリネシア フアヒネ島。
ファレポテと呼ばれる、昔の首長たちの集会所を復元した場所まで来た。現在はミニ博物館になっている。入り口には復元に寄与した太平洋考古学の権威、篠遠喜彦氏をたたえる石碑が建てられている。
フアヒネ島は特に篠遠氏と縁の深い場所で、20m級の外洋航海カヌーの残骸を発見しポリネシア人の意図的航海の有力な裏づけに寄与したり、山の中で埋もれていた数々の重要なマラエ群を発掘、復元したりと、ひときわ情熱を注いだ島。
今でも島民に、「タオテ•シノト(篠遠博士のこと)を知ってるか?」と聞くと、みな知ってるという。自分たちの文化的アイデンティティを高めてくれた人物として尊敬してる人も多いようだ。だいぶ昔だが、人気歌手のボビーホルカムが篠遠氏をたたえる「タオテ•シノト」という曲をリリースしている。
ぼくはこの場所に、海からカヤックを漕いで訪ねたかった。
タオテ•シノトの縁もあることだし、縁を薄れささん意味でも、フアヒネ島と日本のどこかの町と姉妹都市提携結んだりしたらいいんじゃないかな(実際は篠遠氏はハワイの博物館から派遣された東洋系ハワイ人って思ってる人も多いが)。環太平洋の文化的交流として日本の若者はアウトリガーカヌーのパドリングを学び、フアヒネ島の若者は日本の武道とか芸事を学ぶとかしたらどうだろう、などという考えが、ふとよぎった。