一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

210円の丸損と、渡部女流三段の思いやり

2023-07-13 22:17:25 | プライベート
きょうは1日、時間があった。午前、最寄りの郵便局に、株の配当金を換金に行く。そのまま貯金通帳に移してもらうと、キリのいい数字まであと268円だった。私はキリのいい数字が好きで、銀行からおカネを下ろすときも、端数がなくなるように下ろす。
だけど同じ郵便局に再訪したくないので、午後にどこかへ行こうと思う。
さて、私は午後から、LPSA麹町サロンin DISで、渡部愛女流三段の指導対局を受けることになっている。3日前にキャンセルが出、たまたまスマホで見ていた私が、すべりこみで申し込めたというわけだ。
つい午後3時過ぎまで「ミラクル9」(録画)を観てしまい、それから家を出た。
まず、Suica定期券で御徒町まで行き、多慶屋で乾燥ブルーベリーを買った。
この近くに郵便局があるので、そこのATMに行く。窓口でわざわざ268円を入金するなど、恥ずかしくてできない。
ところがATMに、おかしな表示が出た。先に進んでしまったので最初からやり直すと、硬貨での入金に手数料がかかるようで、
「1~25枚 110円
26~50枚 220円
51~100枚 330円」
とあった。
おカネを扱う郵便局が、硬貨1枚から手数料を取るとは滅茶苦茶な話で、郵便局はそんなにおカネに困っているのかと思う。
しょうがないから千円札を入れてお釣りをもらったが(こちらがもらう分にはいいらしい)、何か釈然としなかった。
ここからが実は、時間の勝負である。先日の記事で記したように、私は現在、バス定期券を使いこなさないといけない。麹町へは新橋から都営バスが通じているのだが、それが1時間に2本しか出ない。渡部女流三段の会は17時からだから、新橋発16時26分のバスに乗るのが絶対である。
御徒町の小諸そばに入ろうと思ったが、新橋まで行き、バス乗り場を確認するのが先である。私はSuica定期券を使って新橋で降りた。ここまでは定期券圏内なので無料である。
バス乗り場は駅舎東側のすぐ近くにあった。まだ20分くらい時間があるので、新橋の小諸そばに行く。
同じ小諸そばでも各店に個性があり、新橋のそこは支払いにSuicaが使え、容器の類が漆黒に統一されていた。
だが肝心の麺は、真夏だからかやや伸びていた。まあ今回はルーティーンだから味のほうはいい。
急いでバス停に戻ると、すでにバスが停まっており、多くの客が並んでいた。そうか、ローカル路線でも、やはり需要はあるのだ。
すぐにバスのドアが開き、私は定期券をタッチする。ああっ!! いま、Suica定期券をタッチしてしまった! バス定期券のほうをタッチしなければならないのに!!
「間違えた! これ(チャージの210円を)戻せますか?」
私が叫ぶと、運転手は「やりやがった……」という顔をし、「ダメですね」と散文的に言った。
ここで食い下がっても、ほかの客の迷惑になるだけである。私は自分に呆れ、席に座った。
バスは鉄道と違った魅力があり、思いもよらぬルートを通るところがよい。先日池袋に向かった際もそれを感じたが、今回ばかりは景色が目に入らない。定期券が2枚あると、いつかは間違えると覚悟していたが、ついにやってしまった。
これが鉄道だったらチャージを戻してもらえただろうが、バスでは無理だ。いやあのとき、私が食い下がってバス定期券を提示していたら、現金で210円を返してくれたんじゃないか? いやー、あの運転手では無理か……。
まったく、これなら黙って鉄道を使ったほうが安かった。支出を抑えようと頑張ったのに、かえって支出を多くしてしまう。我が人生の縮図を見ているかのようである。
LPSA麹町サロンへは「番町」で降車した。結果的には「麹町四丁目」が最寄りだったが、まあ、どちらでもよい。
ビル4階の入り口で渡部女流三段と出くわす。相変わらず華奢である。
私が部屋に入り、渡部女流三段が戻ってきた。先客は2名で、うちひとりはいつものヒトである。
通常は1コマ2時間だが、渡部女流三段は1日3回あるので、1時間半である。
私は指導料金を払い、渡部女流三段に誕生日プレゼントを渡す。今年は3月の中倉彰子女流二段に続き、2人目である。誕生日プレゼントはしばらくご無沙汰していたのに、続くときは続くものだ。
ところで、この指導料4,500円(会員)をどう見るか。駒込サロンのころはもっと安かったがそれは置いといて、「4,500」という数字である。
たとえばアイドルおたくが推しメンのアイドルと1時間半過ごせたら、4,500円は安いだろう。渡部女流三段もLPSAのアイドルであり、渡部女流三段に教わりたいというファンは全国にいる。とすれば、多面指しとはいえアイドルと同じ空間を共有できるのは、おカネに換えられない幸せといえようか。
「だいぶ久しぶりですね」
と渡部女流三段。どこかでチラッとお会いしたことはあるかもしれないが、指導対局となると相当に久しぶりだ。その間私は相当に禿げてしまっており、渡部女流三段もそれには気づいているはずだが、言葉には出さない。その配慮に複雑な気分になる。
対局開始。一応平手でお願いする。▲7六歩に、渡部女流三段は△8四歩。ここで私は相当迷ったが、▲7八銀~▲6六歩から四間飛車に振った。
「大沢さんって、飛車振りましたっけ」
「居飛車が多いですけど、四間飛車は珍しいかな」
以降も、渡部女流三段は思考の邪魔にならない程度に、おしゃべりをしてくれる。そのサービス精神がうれしい。
肝心の将棋のほうは、精一杯指した。全記譜は数ヶ月後、改めて掲載したい。
なお帰りは、麹町四丁目からバスに乗り、ようやく1回分の鉄道料金を節約できた。まだまだ赤字額は大きい。
コメント
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