一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第64期王位戦第1局・第1日目

2023-07-07 23:05:10 | 男性棋戦
第64期王位戦七番勝負の開幕である。対局者は棋聖戦五番勝負に続き、藤井聡太王位と佐々木大地七段。タイトル戦の平行開催はままあるが、対局者がどちらも同じ、というのは少ない。私の記憶では、1983年の第32期王将戦と第8期棋王戦の大山康晴王将VS米長邦雄棋王くらいしかない(もちろんほかにもある)。
ちなみにこのダブルタイトル戦は、王将戦第1局に大山王将が勝ったが、以降は米長棋王が全勝し王将奪取、棋王も3連勝で防衛し、これで2人の勝負はついたと思われていた。実はそうでなかったのだが、それはまた別の話。
本局に話題を戻すが、王位戦は2日制。C級2組所属の棋士が2日制のタイトル戦に出場したのは1992年の第33期王位戦の郷田真隆四段以来、31年ぶりだ。ちなみに第33期は郷田四段が谷川浩司王位に4勝2敗とし、王位を奪取した。四段でのタイトル獲得はこれが初、そして最後になった。
さてタイトル戦が重なれば棋戦ごとに違う戦型にしてもらいたいが、本局も角換わりか相掛かりになると思った。とはいえ、将棋は多くの戦型があるのに、最近は似た形ばかり。ちょっと食傷気味ではある。
第1局なので振駒を行い、藤井王位の先手になった。気のせいかもしれないが、藤井王位は振駒に強いと思う。とにもかくにも対局開始である。
どうせ上記の2戦法に落ち着くんだろうと思いきや、13手目に藤井王位が横歩を取ったのでビックリした。これは相居飛車の将棋でも、いままでとは毛色が違う。面白い展開になると思った。
しかし本局は急戦にならず、持久戦の様相を呈してきた。
ABEMAのAI評価は50:50。とはいえ、佐々木七段が藤井王位相手に互角に戦っていること自体がすごいと思う。ほかの棋士なら、すでにいくらか差がついているのではなかろうか。
解説は、両対局者の師匠の、深浦康市九段と杉本昌隆八段が出ていた。さらに聞き手は、またも室谷由紀女流三段。人妻なのが本当に惜しいが、「聞き手力」の評判がいいのだろう。
さらに夕方に様子を見ると、「藤井王位45:55佐々木七段」となっていた。藤井王位が歩得ではあるが、ABEMAは駒の効率を評価したのだろう。
その後、藤井王位が中央の歩を突いたところで、佐々木七段が次の手を封じた。
ABEMAの最終評価は見逃したが、双方の金銀の動きを見ると、藤井王位が2手なのに対し、佐々木七段は5手指している。もし封じ手で佐々木七段が△6二銀と指したとすれば、金銀の動きが4手差になる。よって私としては、佐々木七段を持ちたいが、さてどうなるか。
(つづく)
コメント (3)
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