第３期白玲戦・女流順位戦D級最終戦の結果

第３期白玲戦・女流順位戦D級最終戦が10日に行われた。では、結果を確認しよう。

◆D級８回戦◆
（昇級４名、降級点７名）
【７勝１敗】
⑫大島綾華女流初段（○水町）
【６勝２敗】
⑦渡辺弥生女流二段（□川又）
⑩内山あや女流初段（●長沢）
⑰堀彩乃女流１級※（○中村）
㉚木村朱里女流１級（○榊）
㉛梅津美琴女流２級（○斎田）
㉜松下舞琳女流初段（○飯野）
【５勝３敗】
①矢内理絵子女流五段（○中倉）
⑤中村桃子女流二段（●堀）
⑥高浜愛子女流１級（○山口仁）
⑪山口稀良莉女流１級（○上川）
㉖佐々木海法女流１級（●岩佐）
㉗岩佐美帆子女流１級（○佐々木）
㉙鎌田美礼女流２級（●和田）
【４勝４敗】
③和田はな女流１級（○鎌田）
④村田智穂女流二段（●相川）
⑧長谷川優貴女流二段（○石高）
⑨水町みゆ女流初段（●大島）
㉔▲脇田菜々子女流初段（■井道）
【３勝５敗】
②川又咲紀女流初段（■渡辺）
⑯中倉宏美女流二段※（●矢内）
㉑飯野愛女流初段（●松下）
㉓▲石高澄恵女流二段（●長谷川）
【２勝６敗】
⑬島井咲緒里女流二段※（○北尾）
⑭上川香織女流二段※（●山口稀）
⑮△相川春香女流初段（○村田）
⑱△長沢千和子女流四段（○内山）
⑲△斎田晴子女流五段（●梅津）
⑳△山口仁子梨女流２級（●高浜）
㉒▲△北尾まどか女流二段（●島井）
㉕△井道千尋女流二段（□脇田）
㉘△榊菜吟女流２級（●木村）

注目の最終戦は、渡辺女流二段が意表の不戦勝で３人目の昇級決定。前期は惜しいところで昇級を逸したが、D級では抜群の安定感があったと思う。
そして残り１名は、堀女流１級が中村女流二段に勝ち、うれしい昇級を決めた。この将棋、中村女流二段の四間飛車に堀女流１級の穴熊となった。中盤で中村女流二段が大きく駒得し、大優勢。しかしそこから堀女流１級が穴熊の固さを頼みに中村陣に食らいつき、逆転。そのまま押し切った（前回の記事で「堀女流１級にも十分に昇級の可能性がある」と書いたがこれは厳密には誤りで、中村女流二段との直接対決だったため、自力だった）。
堀女流１級は、昨年の田中沙紀女流１級に続き、LPSA勢の昇級となった。堀先生、おめでとうございます。
中村女流二段は前期に続いて最終戦に敗れ、長蛇を逸した。これに腐らず、来期も昇級を目指してもらいたい。
降級点は、相川女流初段以下の２勝者に付いた。圧巻だったのは島井女流二段と上川女流二段で、ともにふらふらの２勝だったのに、奇跡的に降級点を免れた。
ことに島井女流二段は６連敗からの２勝。最終戦は引退の決まっていた北尾女流二段だったが、勝ち。この勝ちが果てしなく大きかった。
ということで、北尾女流二段はこれが現役最後の一局となった。北尾女流二段は会社経営をしているので研究時間も取れなかったと思われるが、自ら望んだことなので、仕方ない。北尾先生、お疲れさまでした。
さて、これで第３期の女流順位戦は終了。各クラス激戦で、勝敗の推移を見るだけでも楽しめた。
あとは要望だが、Ｃ級とＤ級は、もう１局か２局、対戦を増やしてほしい。８局だと同じ勝ち星が増えて、ちょっと面白くない。組み合わせの運不運をなるべく少なくするためにも、それを望む。