まだ、1ヶ月も経たない。
あの“311”からだ。
原発は継続しているし、余震もときおり感じられる。
放射能という見えない、ほとんど理解しがたい敵が
現われた。
スリーマイル島事故と同じレベルだという。
それがテレビで中継されていて、わたしたちは観る
ことができる。
しかし、ほぼなにもわからない。それらがカラダの、
あるいは、アタマに貯まっていく。
わたしたちは“関東大震災”を歴史として知ってい
るのだが、それを超える事態を体験しているわけだ。
ここが当事者、体験者の不思議とでもいうのか、奇
妙に実感が伴なわない感覚なのだ。しかし、どこか
に確実に貯まっていってるものがあるんじゃないだ
ろうか、と思う。
放射能に関しては、全く未知の体験というべきだろ
う。まだまだ、わからない。
このおじさんはそのあたりのことをお話していられ
る。教授であったからか、しっかり言葉を引き出し
ていらっしゃる。
右の女性は彼の前に話された。
話す必要があると思う。
こんな場が設定されていました。