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「ひとりでも多くの国民に」HIV検査を受けてもらうことは必要か?

2009-11-28 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
インフル騒ぎで忘れられたHIV感染症。もともとの人手不足とインフル対応のためにエイズ検査を縮小している保健所もあるそうです。

「自発検査」の数は実は2008年から横ばい・減少傾向が各地で把握されています。

インフルエンザと同じく、分母は何?が大切です。HIV検査数が増えれば陽性も増え、検査が減れば陽性報告も減るという傾向はいくつかの研究・発表で指摘されています。

では、今後検査の母数をどうやって増やすか?

国の検査施策としては、一人でも多くの国民にHIV検査を受けてもらうというようなことがいわれりもします。

しかし、この国はそんなに有病率が高くありません。

駅前で出会い系と見まちがうようなティッシュを配り、HIV感染リスクの定かではない一般市民に「検査うけませんか?」は根拠レス。

いっぽうで体調不良で受診し、ドクターがアセスメントしてHIV検査をした「根拠も明確、方針も適切」な症例で査定されてしまった事件が各地でおきています。

編集長はエイズ学会最終日にそのような話を「検査戦略」のシンポジウムで話します。
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