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ポリオの根絶に向けて

2018-08-30 | 青木語録
「ある地域のポリオの流行を終わらせるために作られた生ワクチン(生きてるウイルス株を経口)が変異して病原性を持ち、地域にポリオを流行させる・・」といった問題が生まれ、不活化したウイルスによるワクチン(IPV)に変更したい。

しかしIPVは注射なので暑い、広大な地域に接種するシステムの無い、特にサハラ以南の国では接種が大変。経口生ワクチンで集団発生させない株の開発が必要か?

発症しないが慢性的にウイルスを排泄(Chronic shedding)し続ける患者を治す薬が無いので、治療薬の開発が必要。

もしポリオを撲滅したら、その地域の人口はやがてポリオに免疫の無い人口になる。万が一、ポリオウイルスがその人口に入ったら大変。

なので安全なポリオワクチン株の備蓄・管理が必要。

編集長は、ついていくだけで大変。本当に関係の研究者には畏敬の念

詳細は以下をどぞ
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp1808903?query=TOC

NEJM 379;9- August 30, 2018
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