Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

ニッセイ財団表彰式に参列ならびに第1回全体研修会

2014-10-17 | 水圏環境教育
この度,閉伊川流域における環境教育の活動をテーマにした研究活動がニッセイ財団から助成を受けることになり,京都において開催された授賞式に参列した。
なぜ,京都かというと総合地球環境学研究所での共同研究員という身分で取り組んでいるからである。
私からも質疑応答を入れ45分間の時間を頂き,閉伊川大学校の取り組みを紹介した。
閉伊川大学校の特徴は,水圏環境教育の一環として実施していることである。
共同研究者は文化人類学者,環境社会学者が多く,水圏環境教育の実践家は私と参列した地元メンバーのみであるが,非常に中身の濃い議論が出来た。
もともと学問の手法が異なる状態で,熱心な議論が出来るのは
閉伊川という具体的な場所を対象としてそれぞれの異なる立場から,持続可能な社会システム構築へ向けアプローチしようとしていることが大きいと思っている。
しかし,いまだに知識構築共同体の立場の人々は学習共同体の立場に対して折り合わないものとして見ているところがある点は,現実的でない。
確かに,知識というものは共同体の中から構築されていくものであるが,それだけでなく学習共同体の要素も必要であると経験上確かであると思っているからだ。
特に、水に関する内容は,以外と気づかないことが多く経験知や在来知だけでは対処できない課題があり,学習によってレジリエンスを高める方向へと導かれていくのである。
今回の震災復興を思い返して欲しい。水産教育は、レジリエンスにもそして早期復興にも大きな効果をもたらしたと思っている。
両者のバランスをとりながらより良い方向に導いていくのが教育プログラム上最も重要である。