Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

1968年, ローレンス科学館誕生!

2009-02-01 | ローレンス科学館
 サンフランシスコの夜景は,このローレンス科学館から撮影したものである。サンフランシスコ湾を一望する場所,バークレーヒルズのほぼ頂上にこの施設がある。なぜ,ここにあるのか?なぜ,このような名前なのか?ローレンスとは誰なのか?そして,何をやっているところなのか?いろいろと疑問がつきないだろう。

 まず,ローレンスという名前について,ローレンスは世界で初めて原子核の加速器を発明したバークレー校の物理学教授。1939年,カルフォルニア大学で初めてノーベル賞を受賞した。オッペンハイマーと一緒にマンハッタン計画にも関わった一流の物理学者である。しかし,若くしてこの世をさる。1958年,享年57歳である。

 当時のバークレー校の学長は,ローレンスの名を冠した建物を造ることを提案する。ローレンスの友人ハービー・ホワイトらはその一つ,ローレンス科学館の設立実行委員会の委員長を引き受ける。英語ではLawrence Hall of Science (LHS)という。

 ハービーは物理学者でもあるが,学校教育の重要性を痛感し学校の教員向けのテレビ番組を受け持っていた。また,委員のメンバー(バークレー校の学長,フォード社社長,カルフォルニア大学の総長,原子力委員会委員長など)も,ローレンス科学館は物理学研究のためではなく,教育のための施設にしたいと強く願った。

 そこで,ハービーはローレンスの人物を紹介するコーナーとともに科学博物館を作ろうと決意し,世界中の博物館施設を回ったようだ。ロスやシカゴ,ボストン,フィラデルファア,ドイツなど。

 そして,ハービーは自分の計画をあちらこちらにいって話をした。多くの人々から重要な情報やアドバイスを得た。それは,科学教師のためのトレーニングの施設である。そして,考えたのが,科学の教室や高校生の実験室,格安でできる実験器具の販売,テレビスタジオ,講義室,etc.そして,これれを科学教師と結びつけることを考えたのである。

 バービーは,大学の理事次のように提案した。
 1 教えるための実験室ー教育のモデルを立てること。物理,科学,生物学それぞれについて実験できるもの。そして,大講義室,講義室,ギャラリー,格安でできる実験器具の販売,テレビスタジオ。
 2 近代的な科学博物館
 3 ローレーンスのノーベル賞を記念したコーナー
 理事たちは,これらの提案に大変興奮し喜んでくれたという。

 1959年から準備委員が設置されて,建物の様々な検討,デザインの公募等を経て,1968年に5月20日,科学教育のための建物が設立された。現在,職員数は300人,バークレー校に設置された科学教育研究,教材開発,博物館の総合的な科学教育館が誕生した。現在では,世界中で使われるハンズオン教材の理論 Inquiry Based Learning もここバークレーで誕生し,科学館から様々な教材が発信されている。

After E. Lawrence died, from 1959 Heavy White considered to make new science museum and propose the chancellor of University that not only science museum and Novel Prize memorial corner but also laboratory, classroom, auditorium,TV studio, experiment kit store for teacher training and teach science for students. This is one of the origin of model that the education and science collaborate.