公開中 燃やしてはならない「消せない火」を私たちは燃やしてしまった ・その25

2019-09-16 05:30:09 | 日記

  2011年4月16日

  放射線量被ばくに慄く

         安心できる情報が欲しい

 

   この間,メール「燃やしてはならない火を私たちは燃やしてしまった」を多くの仲間に送信し、また郵送して参りました。その作業にも疲れ、そして何とはなしに日を過ごしていましたが、また気を取り直して発信を始めました。それは学童の就学が始まるに当たって、国、県、市の「行政の無責任さ」を痛感したからです。

 「宇宙に人を飛ばし、滞在させることのできる高度な科学の時代にあって、放射線による被ばくの危険性を的確に調査、分析し、そのことを政府の責任として提起できない」とはどういうことなのでしょうか。 

 核という「未知」の世界に属する問題だからですか。

 そのようなことが今さら通用しないでしょう。「核分裂の破壊力を知った」ことが核爆弾を誕生させました。「核戦争」を前提にした開発競争は多くの「核の資料」を残しているはずです。政府はその資料を国際的機関に求めるべきです。もちろん科学者間の研究、分析の違いからの見解の異なりはあるとは思います。しかし「核は国の最高の機密」です。残念ですが無理でしょう。

 とは言え、今、福島県の上空に漂い、地面に付着する放射能物質の危険の可否の判断ができないということが恐ろしいのです。 

 測定はできます。中国製の測定器を手に入れた友人が送ってくれました。

 さらに驚いたことに「原子力安全委員会」のメンバーが現地へ赴くこともなく、しかも「委員会の招集もなかった」ということが報じられました。さらには東電が3月末に「20キロ範囲以内の32箇所で測定した数値を、4月1日に国に報告しているというのです。これに対し文科省の原子力災害対策本部は「データは受け取ったが分析中だ。まとまり次第公表する。明確な時期は未定」になっていることが報道されました。〈4月17日の毎日・福島民報〉

 政府も政府、国会も国会です。何をやっているのでしょうか。

 気象庁の予測によれば、今後も6強の揺れはあると言われています。それを裏付けるかのように、時折大揺れがやってきます。その度に「原発は大丈夫か」となります。今度爆発したら、あるいは「修復できないような重要部分の破壊」が発生したら、それこそ今までに無い大惨事を予測します。

 「原発さんよ、しばらくは静かに眠っていてください」と願います。。

 さて昨日、福島県の反原発の運動を指導してきた方を迎えての学習会がありました。このような時期でもあり短い期間の取り組みでしたが80名余の皆さんが集まりました。そして郡山市内にある避難所からも数人の参加がありました。講師の住居も「避難地区」です。

 当日の彼の提起は次の通りでした。「この間、私たちは原発の危険を国、県、そして東電側に突き付けてきたが、誠意ある説明もなく、対策もなく、改善することもなく、ここまで来てしまった。この責任は重大」であり、これは「自然災害ではなく人災です」と。また収束にむけての具体的な取り組みができるかについては、その見通しも期間もわからないと言います。「今もって危険な状態にある」ことは事実であり、あってはならないが「今後も再避難をする」という心構えと準備は必要であろうとの提起でした。  

 数人からの質問がありました。「収束の見通しとその期間は」・「故郷に帰りたい。帰れる可能性があるのだろうか」・「補償問題はどうなるのか」・「これだけの原発災害を起きている実情に中で『原発推進者』である石原都知事の誕生は悔しい」など。当然の質問と意見でした。

 「原発を小康状態にするための手立てと取り組みは?」。しかし納得のいく青写真もありません。作ったとしてもその保障が無いのです。だから考えられるあらゆることをやるしかない。例えば大手ゼネコンが提案した建屋を全面的にシートを被せるなど、疑問はありますが考えられること全てのことをやるべきだと思います。

 しかしいつも述べることですがその対応は専門家や現場作業者にゆだねるしかありません。

 そして「すでに100ミリシーベルト以上の被ばく者がいる」という実情を知れば切なくなります。