燃やしてはならない「消せない火」を私たちは燃やしてしまった ・その17

2019-09-08 05:18:13 | 日記

                              
2011年3月30日                                                                    

マスコミの情報をしっかり読み取る

不要な不安感を取り除く智恵が必要と思います。仲間に送信を続けていますが返信がありません。頂けるとうれしく思います。私の最大野党である家内は言います。「返信がないということは、返信をいただけるだけの魅力がメールにはないのでしょう」と。「くそ!」となりますがそれもありかなと自己批判をします。

それはともあれご心配の頂いた郡山の放射線量の件です。災害前の線量は0.04~0.06マイクロシーベルト/毎時でした。これも初めて知ったことです。それだけ自然界の放射能の知識は持っていなかったということです。そして現在は、市の中心部にある合同庁舎の東側に設置された測定器によって測定をされています。またそれを目視することができます。その数値は2.2マイクロシーベルト前後を指しています。しかし、そこから1キロメートル離れた市役所の駐車場にある測定器の数値は2.0を割っていました。つまり風向きや、広い道路に面しているとか、周囲の建造物の状態、空き地や田畑に面しているかなどの地形によって数値は大きく変わることを知るべきです。さらにそこから2キロ離れた郊外では1.2マイクロシーベルト前後と激減します。

私たちは利口になろうと提案します。情報をしっかり読み取ろうと提案します。確かに、当初は専門用語の情報が乱発し、「マイクロとかミニとか、ベクレル」という用語は初めて知るものです。それがごっちゃ混ぜになって正確に読み取れませんでした。そこに来てマスコミは、読者の目をひきつける為でしょうかショッキングな報道をします。そのことがさらに不安は増大させる一因にもなっています。

もちろん今も不安は解消されてはいませんが、注意深く、落ち着いてテレビや新聞の報道をしっかり読み取ろうというゆとりを持つことです。すると不安を大きくしなくともよいことに気づきます。

その一つの事例が海水汚染の報道です。「海水から1250倍のヨウ素が検出」という見出しが出ました。しかし、それは5リットルの海水を飲んだ場合の「危険数値」であるという記事が本文に書いてあります。5リットルの海水ということは「一升瓶3本」の海水を飲むことを意味します。そのような馬鹿なことをする人間はいないでしょう。

また原発現場で3人の作業者が被ばくをしました。そしてテレビ報道は「ブルーシート」で被ばく者を覆う姿を連日写し出しています。そこからは視聴者は何を想像するでしょうか。被ばくの恐怖です。しかし、それも束の間「まもなく退院」と報じられまたがそのあとの報道はありません。ややしばらくして「治療の必要はなく、要観察という診断であった」と報じられましたが、その後の情報はありません。あの連日のブルーシートの騒ぎは何だったのでしょうか。

残念ながら、大衆は最初に得た知識や情報を強く記憶に残すという習性があります。そして、その記憶を尺度にしてすべてを認識します。よく言います。「だってあの時、そう言ったではないか」となり、あとからの修正をなかなか受け入れないという習性です。