EU離脱を「追い風にしようとする安倍政権のしたたかさ」・そこを暴いて反撃を!

2016-06-27 04:46:40 | 日記

 EU離脱を「追い風にしようとする安倍政権のしたたかさ」・そこを暴いて反撃を!

 

     英国のEU離脱が決定した24日、この日の安倍首相は午前8時半頃に羽田空港を出発し、青森、岩手両県を回り、岩手県一関の街頭演説で「結果は離脱になった。世界の(株式)市場、為替市場も大きな影響を受けている。しっかりと対応をしていかなければいけない。金融市場の安定化が必要だ」と強調していた。そして夕方まで街頭演説を行い、午後6時以降の関係閣僚会議に出席をしている。さて、関係閣僚会議であるがそこには菅官房長官、岸田外務大臣、林経済産業大臣は出席をしていない。選挙地での応援と政務が理由となっている。

  菅官房長官は北海道で夕方まで街頭演説。岸田外務大臣は23日の沖縄「慰霊の日」の追悼式に出席後、沖縄県内にとどまり24日夕まで候補者の支援集会などに参加している。今月に入って参院選応援のために首相と官房長官が同時に首相官邸を不在にするケースが増えている。歴代内閣では、首相か官房長官のどちらかが東京に残るということを慣例にしていたが、安倍内閣は首相と官房長官が不在の場合は官房副長官が職務を代行している。しかし、選挙応援を優先するのか、それとも政務かと問えば、今般の大事は、日程を中断して官邸に戻るくらいの重みのあるものであろう。ここにも「安倍政権の数の驕り」を見る。

  民進党の岡田代表は24日の記者会見で「英国の国民投票の予定が決まっていた。主要閣僚が、首相や官房長官も含めて(東京に)いないということは、こういう結果にならないと高をくくっていたか、能天気だったのか、そのどちらかしかない」と批判したが当然である。また「アベノミクス」は円高と株高の両面で成り立ってきた。その二つが崩れたのであるから影響は深刻である。よって「アベノミクスの宴は終焉した」との岡田代表は指摘は正しい。しかし、これらの訴えが、広く国民に伝わり賛同が得られているかと言えば疑問が残る。

  これに対し素早く反応したのが小泉進次郎議員である。それを毎日新聞「遊説録・那覇市の街頭演説」(24日)は報じている。「英国が欧州連合から離脱する。一票の重みが国の行方を左右する。今問われているのは混迷する中だからこそ、安定した政権で日本の政治、経済を動かす体制を進めていくことだ」との主旨を発言している。そして25日の以降の安倍首相、山口公明党代表は、口をそろえて「安定した政治が今こそ求められています。そのためには、皆さんの力がどうしても必要です」との「安定政治オンパレート」となって表れた。そこには多数議席を有する自・公政権の「安定・安心が『売り』となり、消費税増の先送りが、国民の意志を先取りしたもの」となって表れていることを見逃すことができない。

  英国のEU離脱に伴う経済不安は、自・公政権にとっては「向かい風」ではなく「追い風」となりつつある。またその風にうまく乗ろうとしている。そのことを知る必要があると思う。

  だからこそ民進党、共産党、社民党、生活の党の野党は、これを論破し、国民にその認識が誤りであることを知らせる「言葉」を用意する必要があると訴えたい。それは「無年金・低年金・介護、医療・子育て・非正規の低賃金・破産に追い込まれる零細企業とその労働者・幾重のピンハネで働かされている下請け労働者」等々の実態の事実を、スローガンではなく、具体的かつ丁寧に広める運動こそが重要であると思うが、どうだろうか。

  野党幹部の皆さん、そして党員の皆さん。加えて私たちも、家族に、周りの知人、友人にそのことを伝える言葉こそが「エセ安定政権」を打ち破るものであることを痛感した投票まで余すところ2週間前の私である。


英国EU離脱とトランプ、そして自民党創世会と安倍首相

2016-06-26 05:03:06 | 日記

   英国EU離脱と米国予定候補者トランプ、そして自民党創世会と安倍首相

 

    「イギリスのEU離脱確実、円高90円代、株価1300円安の大暴落」というニュースが流れる中で、電話あるいはメールが次々と届いた。仲間からの交信である。私も僅少差で「残留」であろうとの素人判断をしていただけに驚いた。(6月24日午後)

     それ以来テレビの画面は次から次へと評論家が出てきてはいろいろと評論をしている。そしてその評論の的は為替であり株式である。「一株」も持ち合わせていない私にとっては、「上がろうが、下がろうが一喜一憂」するものではないが無関係とは言えない。円高は直ちにガソリンの価格などに現れるだろう。その意味では今後の暮らしにどのように影響するかを考えるからである。また株は、逃げ足の速い国外投資家や巨大投資家、そして証券会社にとっては「売っても、買っても懐を肥やす」ものであることは素人でもわかる。もちろん経済が、政治、経済、そして文化の基盤であることは承知をしているが、評論の中身が「為替、株価の変動予想」に集中する事への懸念を強く持つ。それは2年前の2014年「空前の株高・ほくほく顔の庶民投資家」という風潮を全国に及ぼした時との「裏返し」を感じるからである。多くの庶民の感覚は「株で懐を肥やした者を妬み、損をすれば『いい気味だ』」となる。唯それだけで評論を聞く。

  そこで米国の大統領候補に名乗り出た「トランプ氏」の登場を考える。トランプ氏の選挙キャンペーンは「メキシコからの不法移民や中東からの難民がもたらす危険を繰り返し警告した。そしてメキシコとの国境には壁を築くことを提案した」ところから始まる。それは英国のEU離脱派の「中東などからの経済移民の流入を阻止すべき」という主張と重なる。加えてトランプ氏は、英国民の離脱派の勝利に対し「素晴らしいことが起きた。英国民は国を取り戻した」と称賛。それを自らが唱える孤立主義的な「米国第一」主義の正当性と結び付ける。そして「英国民は国境を越えて移民が入り込むことを怒っている。誰も彼らが何者なのか分からない」と。さらに「私はこういうことが起きると以前から言ってきた」と述べている。そこにあるのは「徹底したナショナリズムであり、美化されたノスタルジア(懐古趣味)、そして移民が犯罪を持ち込み、雇用を奪う」と扇動する以外何物もない。そして、私の脳裏には「第一次大戦後の経済混乱とナチスと勃興、そして純粋主義によるユダヤ人への迫害」の歴史の記憶が蘇る。

  そして、今般ネットで明らかにされた「憲法改正誓いの儀式」を催した「創世会」はこれを好機ととらえ、「徹底したナショナリズム、美化されたノスタルジア(戦後レジームからの脱却)、そして一国主義、軍備強化」の主張を正当化するだろうことを危惧する。美しい元女優の政治家の口から「八紘一宇」という言葉が飛び出した。戦後守られてきた「武器輸出三原則」は「防衛装備移転三原則」へと衣替えをした。そして防衛省は「軍・学の一体化の推進」をめざし、国内の企業集団は口をそろえて軍需産業の拡大を期待する。これらの背景を抜きにして「英国EU離脱問題」は語れない。そして安倍晋三首相が米国の大統領候補者予定のトランプさんとは違うと言いきれるだろうかということである。

  さらに、今後も登場するだろうエリートと称する評論家の「国家、企業、そして一部富裕家の利潤の云々」を語る経済予測の言葉にも無責任さを感じる。それは私だけだろうか。80歳の老いの幼い知識ではあるがここまではわかるような気がすることを最後に付け加えたい。

 


朝ドラ・「とと姉ちゃん」を観て考える

2016-06-24 16:08:53 | 日記

  朝ドラ・「とと姉ちゃん」を観て考える

        

  女優の高畑充希(24)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(月~土曜前8・00)の第70話が23日に放送され平均視聴率は23・8%という記事を見る。

  私たち年金生活の二人暮らしであるが、退職後守られていることがある。それは3度の飯はきちんととること。時間もほぼ同時刻、とりわけ朝食の時間は現役時代と同じである。そして、私たち夫婦が「共通になれる」ひと時が、この朝食後の「朝ドラ」である。湯飲み茶わんを持ってテレビの部屋に座る。

  それにしても、お互い年々聴力の違いが出てくる。一人で聴く場合はイヤホーンを使えばよいのだが二人となるとそうはいかない。テレビのメーカーに望むたいことがある。イヤホーンを使っても、本体のスピーカーからも音が出る機能を開発してもらえないかということである。それだけでも「共通の時間は有効に、そして平穏に使えるのだが」と常々思う。

  さて、この高い視聴率を示している「とと姉ちゃん」の一場面に次のようなものがあった。青柳の「のれん」を託された清が母親である当主に、陸軍の統制下で建設される紡績工場の寄宿舎が、4畳部屋に4人が生活するものであることを打ち明ける。当主の滝子は、それは「人間が生活する建物ではない」として反対する。結局は体制に抗しきれず受け入れるが、その場面を見て65年前のことを思い出した。

  私が就職をしたのは地元の工場である。15歳の春であった。その工場は、かって紡績工場であったものを、戦時下、軍部に結び付いた企業が安く買い上げ軍需工場とした建物である。よって至る所にかつての紡績工場の名残が残されていた。その一つに、二階に上がる階段が取り外せるものになっていたことである。二階は「女工が寝泊まりをする部屋」である。もちろん仕切りはすでに取り外されていたので部屋の間取りはわからないが「4畳部屋に4人」であったことは十分に考えられる。就眠の時間が来ると梯子は取り外される。もう部屋から出ることはできない。それでも生活に耐えられなく逃げる女工も絶えなかった。しかし、私物はほとんどない。会社から与えられた着物と下駄だけであったという。よってどこに逃げても紡績工場の人間であることがわかる。通報によってすぐに戻されるという言い伝えが工場周辺の古老から聞いたことがある。

  私が就職したのは昭和27年である。その2年後の昭和29年6月2日、近江絹糸(株)大阪本社有志従業員が全繊同盟の全面的な支援のもと、22項目の要求を掲げて新しい労働組合を結成し、傘下の各工場へと飛び火のように広がっていった。その時の労働組合の要求は次の通りである。

  ○仏教の強制絶対反対、

  ○夜間通学など教育の自由を認めよ、

  ○信書の開封、私物検査をやめよ、

  ○外出の自由を認めよ、など22項目の要求を掲げて新組合を結成した。

  その要求内容が経済的なものでなく、すべての項目が生活上のこと、労務管理の運営上のことなど“人権”に係わるものであったので“人権闘争”と呼ばれた。当時18歳にも満たない私であったが、取り外しの出来る階段や、会社が用意した着物以外身に着けるものが無かったがゆえにすぐ連れ戻されたという言い伝えを、今、テレビの居間で思い出した80歳の2016年6月22日の朝であった。

  これは決して古い話ではない。形を変えて今なお現代の人権問題は現存する。それが「格差問題」であることを認識したいものである。


自民党は、この国をどこに導いていこうとしているのか。「憲法改正儀式の誓い」を検索して

2016-06-22 13:42:06 | 日記

   自民党は、この国をどこに導いていこうとしているのか。

                「憲法改正儀式の誓い」を検索して

 

  「私たち日本人は、この美しい国に生れ、勤勉に働き、田畑をたがやし、子どもも一生懸命にしつけ、いい教育を与えて、時には国を護るために命を投げ出し・・・・」これは高市総務大臣が、演台の上をしなやかに歩き回りながら一人舞台よろしく演じるセリフである。

  時は、平成24年5月10日、憲政記念会館において開催された「創世『日本』東京研修会」の場面である。たまたまブログの開示にあたり、一つのタイトルを目にする。それが「憲法改正儀式の誓い」というものである。そこでおおよその検討がついたというものの、ネットで開いてみて私の人生がひっくり返るのを痛感した。ゆがて床についても頭がさえばらく眠ることができなかった。

  そのネットを貼りつけてみたい。演台の中央には安倍首相、その隣に桜井よし子氏が座っている。さらに左右前後に控えているのが自民党の現・元大臣を含めた要人がずらり。いわゆる自民党議員の面々の「創世会メンバー」である。そして次々と立って演説をする。

  内閣総理大臣補佐官・衛藤晟一「いよいよ、ほんとに憲法を変えられる時がきた。でも、これ以上伸ばすことはできない。それを受け元法務大臣・長勢甚遠が後に続く。「憲法草案というものが発表されました。正直言って(草案に)不安があります。一番最初にどう言っているかというとですね。国民主権・基本的人権・平和主義。これは堅持するっていっているんですよ。この三つを無くさなければですね、ほんとの自主憲法にはならないんですよ。たとえば、人権がどうだとか言われたりすると、平和がどうだとかいわれたりすると、おじけづくじゃないですか。それは、我々が小学校からずっとずっと教え込まれてきたからですよ」

  続いて外務副大臣・城内 実が述べる。「え~、日本にとって一番大事なのは何かといいますと、私は皇室であり。国体であると 常々思っております」。そして安倍首相の「偉大なる側近」自民党政務調査会長・稲田朋美である。「え~、国防軍を創設する。そんな憲法草案を提出をいたしました」と。さらに日本国の教育行政の長であった元文科大臣・下村博文からは「私たち自民党は、大学入学前に自衛隊等の体験を義務化したいと思います」という言葉が飛び出した。

  そして、何と言っても極めつけは、元総務大臣・新藤 義孝である。「でも,今必要なのは行動すること、 実現させることだと思います。みなさん憲法改正をしましょうよ。ならば、いま奪われている領土!取り戻しましょうよ!北方領土、竹島、主張するだけでなく行動しなければいけないと思います。さらには、尖閣を使っていきましょうよ!軍事利用しましょう!」

  安倍首相は、参議院選を前にした幾つかの討論会の中で「憲法改正」について次のように語っている。「憲法調査会を開催し静かに論議をしてもらう。それをもって国民投票にかける。憲法を改正するのは国民なのです」と。しかし、この「儀式の誓い」を見る限り、そしてその中心に安倍首相が存在している限り、その発言はまやかしとしか言いようがない。自民党が狙いとしている「憲法改正の本性」が見えてくるというものである。

  一体、この国はどこへ持っていこうとしているのか。その狙いは明らかである。余りにも怖すぎる。裏と表とは違いすぎやしないか。是非とも「憲法改正儀式の誓い」を検索してみて欲しい。その画面がいつまで存在をしているか危惧の念を強くする。今すぐ、直ちに。

  参議院選で野党が54議席を獲得しなければ、自民党の思う通りの改憲発議をするだろう。何としても自・公議席の過半数割れを実現しなければとあらためて痛感をした21日の夜半であった。


政治資金が政治(政治家)の好いように使われる・許している。そこを考える

2016-06-21 08:56:35 | 日記

 政治資金が政治(政治家)の好いように使われる・許している。そこを考える

 

   「年金生活者」であり自宅で過ごすことが多く「テレビの友」となる。6月19日か20日であったか。たまたまチャンネルをつけると東京都知事問題がテーマになっていたのだろう、舛添さんの「金」の問題が討論されていた。その席に1人の元衆議員がいた。その名は「杉村太蔵」である。

  彼は、「小泉郵政解散」で躍り出た若手の小泉チルドレンの一人である。当選直後の彼のインタビューである。「早く料亭に行ってみたい」「真っ先に調べたのは国会議員の給料。2500万円ですよ」「念願のBMWが買える」などを発言は記憶に残っている。その彼が今回表現を変えて「政治資金」の使い方をめぐり「一日に3回もネクタイを変えるのです。黒から白へ、そして再び黒へ」「盆おどり大会や町内会の集まりなどを渡り歩くのです。そうしなければ票が取れないのです」というようなことを述べていた。政治資金が政治(政治家)の好いように使われる。そのことを利用、許していることを示した場面であった。

  今回の参議院選挙もそうだが「選挙区と全国比例区」がある。問題は「選挙区選挙」である。国政選挙であるとはいえ中身は「地方選挙」である。地域の住民との接触を大事にしなければ選挙にてないという点では同じである。杉村太蔵氏の発言は「今もって生きてる」ということなのだろう。「金を使わなければ票は取れない」ということは、それを裏返しすれば住民(有権者)は「自分の一票を金で売っている」ということにもなる。このような見方には批判もあるだろう。しかし、米軍基地のある沖縄で頻発する悲しい事件を認めながらも「金」を用いて人心を誘導しようとした石破元自民党幹事長の「交付金500億円発言」や自治体を頭越えしての「町内会へ交付金」などが続くのを見る限り、杉村氏の発言を「跳ね上がり者の言葉」と一蹴できるのだろうか。

  【福島県の中間貯蔵施設を巡って「最後は金目でしょ」という発言があった。当の石原大臣が大熊町役場を訪れた際、町民からは「金目」という叫び声や「どの面下げてやって来たんだ」などの罵声が響き渡った。石原大臣は「私の発言につきまして、この場をお借り致しまして深くおわびを申し上げたいと思います。大変、ご迷惑をおかけ致しました」と用意してきたペーパーを読み上げ、「決してお金で解決しようなどと考えていない」「これからも住民の心に寄り添い、丁寧にやっていく」と話しました。これに対し町長は「国会終了後、すぐに謝罪に来られ、大事なけじめとして深く受け止める」と答えたが、大熊町民の「偉い人にばかり謝ったって、我々、町民は納得できない気持ちもある」「謝罪してもらっても、私らうれしくない。帰りたくても帰れない人の気持ちを全然分かっていない」】との報道記事が残っている。その意味では大熊町の町民が怒りは健全な意識だと思う。

  そこで6月20日のタイトル「ストンと落ちない」の私のブログに移りたい。私は福島県民の一人である。この発言には強い批判のあることは承知をしている。しかし、この課題を「型どおりのやり取りで過ごしてはならない」と思う気持ちは変わらない。ここに一つの記名付きの記事があるので貼りつけたい。

  「中間貯蔵施設の建設を受け入れる代わりに政府が大熊、双葉2町に出す交付金の使い道が決まりつつある。役場の手続きや住民同士が会うための交通費や宿泊費、県産品購入費、子どもを学習塾やスポーツ教室に通わせた場合の授業料…。来年度から10年間、年1人10万円を上限にこうした費用を町民へ補助する方針だという。これに対し『2町の住民だけ優遇されている』と周囲のまなざしが厳しくならないか。双葉町幹部は『使ったものへの補助であり、バラマキではない』と言うが、私の中でもやもやが消えない。被害を和らげるためのお金が人々の不和と生きづらさにもつながる。東京電力からの賠償には間違いなくそうした側面があったし、今後もそうだろう。果たして今回の交付金はどうとられるか。原発事故から間もなく5年になる。お金と施策による様々な線引きは、いつまで続くのか」(朝日新聞・報道部「みつばちの目」2015.12.16)